今回の特選ゲームは、Playroom Entertainmentのゲームに引き続き、大人から子供まで、メンバーが集ればすぐに遊べる手軽なゲームを紹介します。
今回GAME JAPAN特選ゲームで取り上げるゲームは、「FLUXX(フラックス)」でおなじみのAndrew Looneyデザインによる、30秒でルールが覚えられるエキサイティングなカードゲーム「AQUARIUS(アクエリアス)」だ。
Andrew Looneyデザインのゲームの特徴として、
・覚えるルールが少ないため、初めてプレイするときも(全員初心者でも)30秒もあればゲームがプレイできる。
・ダイスやカードの引きによる運の要素が強い傾向にあるので、実力差が出にくい。
・こつこつ積み上げた戦略を台無しにするアクションが存在するので、タイミングによっては結構笑える。
・ヒッピー精神にあふれたテーマと、アンドリュー自身が描いたサイケデリックなイラストのタッチが魅力的。
・カジュアルにプレイすることを前提に作られているため、女性や子供でも十分に楽しめる。
というところが上げられる。
本作アクエリアスも上記に漏れない、カードゲームだ。
その簡単なルールは以下の通り。
・カードは、エレメント(元素)カード、アクションカード、ゴール(勝利条件)カードの3種類。エレメントカードとアクションカードはよくシャッフルして、山札にする。ゴールカードは、各プレイヤーにランダムに1枚ずつ配る。(相手には見せない)。山札のカードを1枚、表にしてテーブル中央に置く。
・各プレイヤーに3枚ずつ、山札のカードを配る。これが最初の手札になる。
・髪の毛が一番長い人が先手で、その人から時計回りの順番で手番は進行。
・各プレイヤーの手番は、山札から1枚カードを引いて手札に加え、手札のカード1枚を使うだけ。
・カードを使う場合、エレメントカードは、場に出ているエレメントカードと絵柄をつなげるように置く。アクションカードの場合は、カードに記載されたアクションをする。
・場に置いたエレメントカードの自分の手持ちのゴールカードの絵柄が、7枚つながれば(そのカードを自分が置いても相手が置いても)勝利。
これだけです。
エレメントカードの図柄は、空、大地、火、水、星の5種類。
カード配置の例は以下の通り。
カードを置く時に、すでに場に置いてあるカードと、1種類以上の絵柄がつながるように置きます。この例だと、水と火は4枚ずつ、大地と空は3枚ずつつながっていることになります。
自分のゴールカードは自分しか見ることができないので、秘密裏に自分の勝利条件の絵柄をコツコツ並べていけばいいわけですが、ここで曲者なのがアクションカードの存在。このゲームには以下の5種類のアクションカードが存在して、戦略をリセットしてしまいます。
・任意のプレイヤーとゴールカードを交換する。
・全員のゴールカードを集めて、ランダムに配り直す。
・場のカード1枚の場所を移動する。
・場のカード1枚を取って、自分の手札に加える。
・任意のプレイヤーの手札全部と自分の手札全部を交換する。
なので、難しいことは考えずに、適度に相手に嫌がらせをしながら楽しくプレイするのがこのゲームのコツかもしれません。
対象年齢5歳以上、プレイ時間約20~30分、プレイ人数2人~5人
私的ゲーム評価
ルール難易度 :易 (子供と一緒に遊ぶことも可能です。)
戦略性 :中 (手札のアクションカードを如何に生かすか考えよう。)
運 :強 (手札が3枚しかないので、カードの引き運には左右されます。)
コンポーネント :優 (1960年代テイストのカラフルなカードは雰囲気たっぷり。)
言語依存度 :小 (英文は、アクションカードのカード名だけ。)
※この商品は英語版(日本語訳ルール付き)になります。(尚、ホビージャパン訳のルールには、アクエリアスで遊ぶソリティアのルールも載っています。)
尚、デザイナーのAndrew Looney及び、このゲームの出版社Looney Labs.は、「TREEHOUSE」というゲームで、本年度オリジンズ・アワードのベストボードゲームを受賞しています。ということで、受賞作「TREEHOUSE」も特選ボードゲームで近日紹介させていただきます。