エキサイティングなダイスゲーム「グリード」がGAME JAPAN特選ゲームに登場。
思い起こせば10数年前、ゲームとゲームの合間に、お手軽な息抜きのつもりで始めたつもりが、気がつけば熱くなってボードゲーム以上の時間熱中してしまった罪なダイスゲーム、「$GREED」が帰ってきた。当時は、ボードゲームの老舗Avalon Hillから発売されていたが、現在はアメリカのTDC Gamesから発売されている。
当時のAvalon Hill版と比べると、かなりコンパクトになっている。そういえば、昔はそのままダイスカップになる筒状のパッケージに、フェルトのダイスマットが同梱されていた豪華なコンポーネントだったと記憶しているが、確か値段も3000円以上していたような気がする。今回のTDC版は、無駄を一切省いたコンポーネントで、その分値段もリーズナブルになっているようだ。
思い出話ばかりしていても仕方ないので、案ずるより生むが易し。早速暇そうな同僚を捕まえて、プレイしてみた。
先手決めは、それぞれ6個ずつのダイスを振って、一番得点の高いプレイヤーから順番に始める。
まず自分。RRRGE$で、450点
A君。EEEDRRで400点
B君。DDG$$Eで250点
で、めでたく自分からスタート。
ここで、グリードの役と得点についてちょっと解説。
同時に振ったダイスの目の組み合わせが以下のようになると得点になる。
DDDD=1000点(かつてダイヤモンドと呼ばれていた役)
$$$=600点(シルバーと呼ばれていた役)
GGG=500点(ゴールドと呼ばれていた役)
RRR=400点(ルビーと呼ばれていた役)
EEE(すべて黒のE)=300点(エボニーと呼ばれていた役)
EEE(すべて緑のE)=300点(エメラルドと呼ばれていた役)
$GREED(Eは黒と緑1個ずつ)=1000点(グリードと呼ばれていた役)
D 1個=100点
G 1個=50点
シックス・オブ・ア・カインド(6個とも同じ目)=5000点
(今回のルールブックには、役の名前がついていないことが、オールドファンの私にとって少し残念。)
このゲームの勝利条件は、いずれかのプレイヤーが5000点を超えたとき、各プレイヤーに最後のターンが与えられ、最終的に得点の多いプレイヤーが勝ちになる。
また、得点になったダイスをよけて、残りのダイスを振ってさらに得点アップを狙うこともできるが、再投したダイスが無得点だった場合は、最初の得点も含めて無得点になり、自分のターンが終了してしまう。「GREED」は日本語で「貪欲」という意味であるが、この辺の得点欲と引き際の駆け引きが、このゲーム最大の面白さかもしれない。
で、早速第1ターンに入り、ダイスを振る。このゲームには、、500点スタートルールというのがあって、「最初に500点以上の得点が出ないと、得点が記録に残らない」ことになる。500点以上の得点が記録されれば、次のターンからは50点でも記録される。で自分の目は、$RRE(黒)E(緑)Gで、50点。50点のGをよけて残り5個を振りなおす。$EEE(黒)Rで300点追加。でもまだ350点ではスタートできないので、E3個をよけて残り2個を振りなおす。$Dで100点追加。まだ450点なので、Dをよけて1個を振りなおす。出た目はE。めでたくバーストして第1ターンは0点で、A君の番に。
A君の1投目。$$$DDRでいきなり800点。周りから最後の1個を振れコールを尻目に1ターン目終了を宣言。B君の番に。
B君の1投目。EEE(3個とも緑)DDG。でいきなり550点。ただし、すべての目が得点になった場合、もう一度6個振りなおすというルールがあるので、B君再投。$$RREGで辛くも50点ゲット。(ここでバーストしてしまうと振り直す前の点も含めて0点になる。)さっきの550点と合わせて計600点というところでターン終了を宣言。
で、自分の2ターン目。まだスタート得点の500点を出していないので、現時点で得点は0点。でダイスを振ると、$$RREEで、見事に無得点。
A君2ターン目350点で終了で、合計1150点。B君も400点で合計1000点。
で自分の3ターン目。$RRRDGで辛くも550点ゲット。残り1個は振らずにターン終了。ようやくスタート得点に達して皆を追う展開に。
以上の展開で、ゲームは進行し、結果、A君4200点、B君5450点、自分2800点で終了。
1ゲームで終わりの場合は、めでたくB君優勝というところだが、全員が2ゲーム目のプレイを希望。(ここからはオプションルール)その場合は、負けたプレイヤーは1位のプレイヤーとの得点差をマイナスで記録し、1位の人はマイナス分の合計値をプラスポイントで記録する。今回は、自分-2650点、A君-1250点、B君+3900点。2ゲーム目の終了時も同様のポイントを記録し、累計を出す。この要領で得点計算すると、複数回のゲームをエキサイティングに楽しむことができる。(ちなみにこのルールは、ルールブックには書いてありません)
ルールは非常に簡単なので、各自オプションルールを考えてよりスリリングなゲームを楽しんでほしい。
私的ゲーム評価
ルール難易度:易(単純明快。)
戦略性:良(駆け引きが肝。プレイヤーの性格が出ます。)
運:多(ダイスの出目は天のみぞ知る。)
コンポーネント:簡(必要最小限にコンパクト。)
言語依存度:低(言語というより、ダイスの目がローマ字っていうだけ。)
背景世界再現度:良(背景など無いが、プレイがスリリング。)