拡張でますます狭くなる世界『スモールワールド:恐れることなかれ』


さて、おかげさまで大好評のスモールワールドに拡張セット
スモールワールドミニ拡張セット:
恐れることなかれ

が発売されました!

オマケに初回出荷特典として、Essen Spieleで配布されたプロモーション拡張キット、
「ネクロマンサーの島(Necromancer Island)」
がついてきます。

内容的には……


新種族は「バーバリアン」「ホムンクルス」「レプラコーン」「ピクシー」「ピグミー」の5種族。


新パワーもあります。「立て篭る」「投石機使いの」「腐敗した」「帝国主義の」「傭兵の」の5種類。


傾向とかは…どこがシェイクスピアの『十二夜』なのか(セットのタイトルがココからの引用なのです)はさておき。
追加の種族やパワーの効能は先だって発売された限定拡張セット「スモールワールドの女神達」や「呪い!」と同じです。(店頭在庫のみですのでお早めに!)

全部入れるとタダでさえ狭いスモールワールドの世界がますます狭くなります(いや、ラウンド数は変わらないので出てくる種族の数に変化はないんですが、気持ちね)。

新たなセットで思わぬ組み合わせが出てくるはずなので、やりこんでしまって種族やパワーの評価付けができてしまった人にはもちろんお勧めです。

さらに便利なことに、今まで発売された拡張セットを収めることのできるプラスチックトレイがついているので、箱からはみ出るトークン類を前にどう収納しようか頭を痛めていた人は、このトレイにトークンを詰め込んで、あとはこのトレイをしまう場所に頭を痛めれば良いだけに!

「ネクロマンサーの島」は一人だけ勝ち方がちょっと違うネクロマンサーとなるプレイヤーを加えるもの。他のプレイヤーが征服を重ねてどんどん死者が出ると手持ちのゴーストや手持ちのパワーが増えていくので、適度に他のプレイヤーは協力体制をとらないと大変なことになる、という感じ。
こちらは初回出荷分だけですので、店頭でご確認ください。

以上……ではさらっとしているので、いくつか裏話。

実は翻訳原稿はイラストが来る前にこちらに来ます。
編集とデザインワークはフランスで行っているのです。

その1
「トークンの文字は直さないの? 直そうよ! ボク、日本語のフォント持ってるからデザインできるんだヨ!」と、自慢するフランス人デザイナー
小技を利かせてトークンの文字なども日本語に直しています。
こんな感じでこっそり直っている(笑)



その2
今回加わった「腐敗した」は、汚職行為などの方か、本当に腐っているのか……たぶんテキストからは汚職行為なんだろうなぁ、とは思いながらも似た単語が被ってはいけないので、「腐敗した」にしたら、イラストの手はグールの手で、本当に腐っていたし汚職行為もしていた
外国語のダブルミーニングのものは難しいな!
(ちなみにレース・フォー・ザ・ギャラクシーもRaceが競争種族のダブルミーニング。中文版は『銀河競逐』となっていますが、種族のほうは訳しきれてません。フランス語版に至っては「Galaxia: la conquista(銀河:征服)」なんでまったく意味が違う。日本語、カタカナがあってよかったの巻。)


おまけ
似た単語が被るといえば、「襲撃する」「強奪する」「略奪する」と似た単語がそろったのですが、これ以上に似た単語が出されたら日本語の限界が来てしまうよ!
ちなみにパワーバッジの名称は形容詞なので、「襲撃」ではなく「襲撃する」、「要塞」ではなく「要塞を設ける」、「霊体」ではなく「霊体の」となっています。というかそのような指定がされてます。

英語と日本語のパワーバッジは左側にありますが、フランス語は名詞の後に修飾する形容詞が来るので右側がパワーバッジです。
(日)赤い彗星 (英)Red Comet (仏)Comète rouge
こんな感じね。
なので、独仏英語仕様の「ネクロマンサーの島」は種族も版をひとつで作らなければならないのでパワーバッジも入ってない……んじゃないかな? たぶん。

とにかくやりつくした人にもこれからの人にもお勧めの追加セットです。
初回出荷分特典も見逃せませんのでお早めに!

スモールワールドミニ拡張セット:恐れることなかれ
プレイ人数:2-5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:40-80分
ゲームデザイン:フィリップ・キーヤーツ
日本語版販売:ホビージャパン
価格:2,800円+税

※こちらの商品は単体では遊べません。別途スモールワールドをお求めください。

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