GAMEJAPAN特選ゲーム 大列車頭脳強盗


「大列車強盗」は1903年にエドウィン・ポーターにより作られた映画で、アメリカ映画の歴史で初めての「ストーリーを持つ傑作映画」として知られている。4人組の強盗団が列車に乗り込み、乗客から金品を盗み逃走。最後は保安隊との銃撃戦で全滅となるというストーリー。

今回ご紹介するのは「大列車頭脳強盗」であり、プレイヤーである強盗(ゾンビ)が乗客から盗むのは金品ではなく脳みそである。最終的にもっともIQの高い頭脳を頭に詰め込んだ者が勝利者となる。ここまで読めばおわかりだと思うが、映画とはまったく関係ない単なる馬鹿ゲー(ほめ言葉)である。


さっそくプレイしてみよう。強盗たちは脳みそがインストールされていない状態でスタート。脳みそが無いと攻撃力も低く、何より走ることができないので移動も不便。一刻も早く脳みそをゲットしなければならないのだが、良い脳みそを手に入れてもインストールするためには経験値(Cost)を貯めなければならない。
結果、手っ取り早く”場つなぎの脳みそ”をつめこむわけだが、一番安い脳みそは、

チーズ。

このへんのギャグセンスはアメリカンすぎて純和風の世界観を持つ筆者にはよくわからないが、チーズの種類が16種類もある芸の細かさにとりあえず感心した。

さて、筆者がいちはやくインストールできたのはご覧の脳みそ。若手女優のヴァニティたん。

他のプレイヤーが2ケタのIQである場面で、IQ140が光る。このままゴールに突き進むべし。

しかし、突如バーテンダーのジェイコブの頭脳を持つ他の強盗に狙われてしまう。
奴はIQは低いが攻撃力(Hit)に優れる。移動力(Run)も同じなのですぐに追いつかれてしまった。

戦闘はお互いのダイス目にHITの合計。さらに手札のカードを捨ててそのHITを足すこともできる。
結果は惨敗。ヴァニティたんの頭脳は奪われ、相手にインストールされてしまう。バーテンの頭脳と交換してくれればいいのに、相手はバーテンの脳みそを容赦なく捨ててしまった・・・。まさに外道。

ちなみにこのゲームには48種類の脳みそが用意されていて、すべて名前とイラストが違うので見るだけでも笑えるよ。

最終的に優勝したのは探偵のサム。ハードボイルド風のクールな奴。

サムの攻撃力は高いが、手札をためてチーズ頭で戦いを挑んだ勇者が、サムとチーズを交換して優勝となった。

ドタバタゲームなので、5人以上でプレイするとより面白くなる。
気のおけない仲間達と気軽にプレイするには最適のゲームだろう。

激しい脳みそ争奪戦!(コマは商品には含まれていません)

ゲームボード、カード64枚入り
プレイ人数:3-7人
プレイ時間:約45分

私的ゲーム評価
ルール難易度:易(覚えることは少ないです)
戦略性:普通(緻密な戦略は必要ありません)
運:高(サイコロの目やカードの引きは重要です)
コンポーネント:良(他のチーパスゲームと同じ雰囲気です)
言語依存度:低(カード数枚に英文の特殊能力がある程度で、ほとんど問題ないでしょう)
背景世界再現度:普通(列車のボードは安っぽいですが、カードイラストは種類豊富で楽しいです)