GAME JAPAN特選ゲーム 「ジャマイカ(Jamaica)」


島を舞台にしたボードゲームは数多く存在しますが、今回は島の外周を使用するゲーム「ジャマイカ」を紹介します。

このゲームでは、プレイヤーは中世の海賊となってジャマイカ島を1周するレースでの勝利を目指します。しかし単なるスゴロクではなく、最初のプレイヤーが1周した時点でのポイントが最も高いプレイヤーが勝者となるので、道中で金貨や財宝を集めることも重要です(とはいえ、速く着くほどポイントで有利になるので速いにこしたことはありません)。

このゲームは、ダイスとカードを使って進行します。まずランダムに決めたキャプテンが2個の6面ダイスを振り、それを「午前」「午後」のナビゲーションボックスにそれぞれ自由に配置します。
ここで各プレイヤーは手札からアクションカードを選んで裏向きに置き、全員が置き終わったらキャプテンから順番にアクションを解決していきます。
アクションカードには、以下の5つのうちどれかのアクションを示す印が左上と右上に表示されています。
金貨/食物/火薬を積み込む
船を前進する/後退する

手番プレイヤーはアクションカードを表にし、まず午前のアクションを行います。左上の印を見て「~を積み込む」だった場合、午前のボックスに置かれたダイス目の分だけその資源を得ます。「船を前進する/後退する」だった場合、ダイス目の分だけ船を動かします。続けて午後のアクションで、同様に右上の印のアクションを午後のボックスに置かれたダイスの目に従って行います。

例 午前のダイスが5、午後のダイスが2の時に「左上に金貨、右上に前進」のアクションカード(下の写真参照)をプレイしました。この場合まず午前のアクションで5個の金貨を手に入れ、午後のアクションで2マス船を進めます。

このように手番を進め、1周したらキャプテンを交替してダイスを振り直します。これを繰り返してプレイヤーは船を進めていくのですが、闇雲に前進するだけではうまくいきません。進むたびにプレイヤーは止まったマスに記された分の資源(通常は食物、港なら金貨)を支払わなければならず、できない場合は支払えるマスまで後退しなければなりません。
また、9ヶ所ある海賊の棲み家ではコストが必要ないばかりか、他の誰もまだたどり着いていなかった場合に財宝カードを手に入れることができます。財宝カードは終了時に得点になり、特殊なものは状況を有利にしてくれますが、得点をマイナスしてしまう呪われたものも混じっています。
海賊なので当然戦闘もあります。他の船がすでにいるマスに侵入した場合、ダイスによって戦闘を行います。火薬を消費するほど有利になるほか、特定の目を出すとその場で勝利となるため本物の砲戦のようなスリルを味わえるでしょう。勝利したプレイヤーは相手の資源や財宝を奪うことができます。

プレイしてみての感想ですが、ルールはとても簡単です。1回のプレイも30分くらいでさくっと楽しめました。ゲームとしては割とプレイヤーの思い通り進められるものかと思っていましたが、自分の手番前に想定外の戦闘を仕掛けられ、資源を奪われ移動後のコストを払えず……といった具合になかなか思い通りには進みませんでした。
ダイスを使うという点で運の要素が強いように見えて、その場その場で適切なアクションカードを選んだり、限られた積み荷のスロットで資源を管理したりと頭を使う要素は多いです。いかに先頭を走るか、先頭から離されないかが勝利のカギとなるでしょう。

広いボード上で海賊船を進ませるのが爽快なゲームです。コンポーネントも非常に良くできているので、みなさんもこれで海賊気分を味わってみてはいかがでしょうか。

商品名:ジャマイカ(Jamaica)
プレイ人数:2人~6人
プレイ時間:約30分
製造元:Asmodee Editions
デザイナー:ブルーノ・カタラ、セバスチャン・ポーション、マルコルム・ブラフ
価格:¥7,980(税込)

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