ファンタジー世界での戦争とクエスト! 大満足の冒険ゲーム。
ホビージャパンの新ゲーム雑誌「GAME JAPAN」が自信を持ってお贈りする『GAME JAPAN特選ゲーム』第1弾、それがこの「クエスト・フォー・ザ・ドラゴンロード」だ。
発売元はカナダのメーカーで、その名もずばりドラゴンロード社。社長が長年温めてきたこのゲーム企画を実現するために立ち上げたのだ。その心意気を全力で受け止めるべく我々はホビージャパン会議室を借り切り、さっそくプレイを開始したのだった(ぶっちゃけ単に遊びたいだけ)
このゲームは、ファンタジー世界ミッドガルドを舞台にバーバリアン、エルフ、ドワーフ、オークいずれかの王国を担当し、戦争を繰り広げて他の王国を滅ぼすことが目的だ。
これだけでは珍しくないゲーム内容なのだが、部族の精鋭部隊を大陸の中心にある”荒地”に送り込み、”ドラゴンロード”を探しにいくことができることが最大の特徴だ。ドラゴンロードは圧倒的な力を持つので味方につければ戦局は大きく動くので競って荒地に冒険者パーティーが送り込まれることになる。このRPG風アドベンチャーとSTG風ワールドコンクエストの融合こそがドラゴンロードの魅力である。
○コンポーネント
まず美しいアートで描かれた世界地図風のボードが目を引く。そして170以上のユニット(フィギュア)入り。ドラゴンロード探究時のイベントを表すクエストカードにはそれぞれのイベントを表現した美麗なイラストが描かれているのも雰囲気を盛り上げている。
部族の情報カード、様々なカード類、そして紙製の貨幣やダイスなどが入っている。
○種族の選択
ドラゴンロードでは4つの種族からひとつを選択できる。
バーバリアン・・・戦闘と操船能力が高いが、生産コストが高い。
オーク・・・ユニットの生産コストが低いので、どんどん繁殖していく。
エルフ・・・自国内のエリアでは無類の強さを誇る防御型
ドワーフ・・・金鉱からたくさんお金がもらえるので軍資金豊富
筆者はかっこいいという理由だけでエルフを選択。4種族なので4人までプレイ可能だが、今回はプレイヤーは3人なのでオークにはお休みいただき、バーバリアン、エルフ、ドワーフの3種族で覇権を争うこととなった。
○世界制覇開始!
順番を決めて、1種族ずつ行動していくわけだが、1ターンの行動は以下のようなフェイズ
にしたがって進めていく。
1.ユニット購入・・・お金を払って戦士や船を生産する。
2.船の移動・・・ユニットを船に載せて海を渡る
3.クエスト・・・ドラゴンロードの探究のため荒地を冒険する
4.戦闘・・・他国の領土を支配するために攻め込む
5.編成・・・戦後の軍の再編や領地へのユニットの割り振りをおこなう。
6.収入・・・領地や金鉱の数によってお金をもらえる
7.援軍・・・フェイズ1で購入したユニットが配置される
エルフ軍はいちはやく大陸を渡り空白地の王国を支配することにした。
頼もしい戦士たちを船に乗せて、いざ新天地へ!
調子に乗って大量の戦士たちを送り込んだことが後々仇となるとも知らずに・・・。
ドワーフ軍は開始時の大陸の北に空白地の王国があったため、北に進軍することに。
そして、バーバリアン軍は動きがひじょーに怪しい。船足も速いはずなのになぜかもたもたしているようだ。
大陸の中心はドラゴンロードが眠る荒地が広がる。荒地の入り口は地上では2箇所しかなく、この入り口の領地を押さえれば他勢力にクエストをおこなわせにくくすることができる。エルフ軍は大量の戦士たちを荒地入り口に配する作戦だ。
エルフ:「へへへ、ドラゴンロードちゃんには誰も近づけさせないよ」
ドワーフ軍は黙々と手薄な領土の侵略を続けている。気がつくと西の大陸はほとんどドワーフたちが支配してしまっている。いちおうエルフやバーバリアンも初期配置でユニットを置いていたのだが、気持ち程度の数だったのでドワーフ軍は破竹の勢いだ。
そして、バーバリアン軍は何を思ったのか大量の戦士たちを船にのせはじめ、南下をはじめる。そして手薄となったエルフ国の港に上陸しはじめたのだ。
エルフ:「えっ、それってずるくない?」
バーバリアン:「だって本国に誰もいないんだもん・・・。」
本国をとられたらゲームオーバーだ。平和ボケのエルフ軍はいきなり隣国が本拠をついてくるとは思わなかったのだろうか?
ところでこのゲームでは開始時に特定のユニットを司令官として任命できる。司令官のユニットは印が置かれているので明確にわかる。そのうちの1人が王で、王が倒されると基本的には敗北となる。そして王以外にも魔法使いと影武者の司令官も存在する。印は伏せておかれているので相手のプレイヤーはどの司令官ユニットがどの役割なのかはわからない。
バーバリアン「おっ、司令官発見。王様だったりして?」
エルフ「むむむ、それは・・・」
なんたる不注意。開始10分足らずでピンチなのか? そして戦闘の火蓋が切って落とされる!
○戦闘開始!
基本的な戦闘はユニットの数だけ6面体ダイスを振る「数こそが力」方式。古典ゲーム「Risk」をご存知の方は、ぶっちゃけあの方式といえばわかるだろう。ただ接近戦に入る前に「スクロールカード」を使った魔法合戦をすることが可能だ。バーバリアン3体に対してエルフ軍は2体。数で不利なエルフ軍はスクロールでなんとか凌ぎたいところだが、最初に配られたカードには戦闘向けカードが1枚もない。
エルフ「うわーん、なんだこれ。船をつくる魔法ばっかり2枚もあるよ。火の玉とか無いの!?」
バーバリアン「勝ったな。 ヴァルハラより来たれ、戦士たちよ!」
バーバリアンは駄目押しのスクロールカードを使用。一気に5ユニットを無料で召喚できる魔法で、優勢を決定付ける。これで8体のユニットが揃ったので8個のダイスを振ることができる。振ったダイスの中から、攻撃力以下の目の数を数えてダメージとする。バーバリアンの攻撃力は4なので、4以下の目が出た数だけ相手のユニットを倒すことができる。
6,4,4,3,1,2,1,4
4以下の目が6個出たので二人しかいないエルフ軍の全滅は決定。エルフ軍も反撃を行うことができるが、ダイス目は6ゾロで、1人も倒すことができないまま港の領地を奪われる。
ちなみにこのヴァルハラカードは最強のカードっぽいことが後ほど判明。序盤で気軽に使うのはもったいないかも。
大陸に渡ったエルフ軍が船で戻るのを待っていては間に合わない。さあ、どうするエルフ軍?
次回、「地球は筒だった」へ続く。