今回紹介いたしますのは、シリーズも4作目となる
今まで壁にタイルを張ったり、ステンドグラスをはめたり、床にタイルを敷き詰めたりしてきましたが、今度はプレイヤーはそれぞれ庭師となり、王妃のための庭園を整備していきます。
ゲームは4ラウンドプレイされ、各ラウンドの終了時にそのラウンドの点数と、ゲーム終了時に出来上がった庭園による点数を獲得し、最も高得点のプレイヤーが勝者となります。
各プレイヤーはタイルを配置する《庭園ボード》とその上に《噴水ボード》
受け取ったタイルを置いておく《保管ボード》、そして《ジョーカータイル》1個を受け取ります
中央には《得点ボード》が置かれます。
ダイヤルは各位ラウンドの終了時の得点要素を表示しています。
そのほかの表は、最終得点の表やボーナスの表です。
カラータイルには「色(6色)」と「模様(1-6画)」の2つの要素があります。
《増設庭園ボード》をシャッフルして裏向きの山を4つ作ります(枚数は人数によります)。
残りは別途裏向きにしてサプライの山にします(今回のゲームでは表向きでは登場しない)。
上にはコストのリマインダーとなるシールドトークンを置いておきます。
この《増設庭園ボード》の山を1つ得点ボード脇に置き、上に袋からタイルを4つ置きます。そのわきに《開始プレイヤートークン》を置きます。
ここを「展示エリア」と呼びます……『アズール』などでの市場タイルに相当すると思ってください。
ほかの『アズール』シリーズとは異なり、最初は1か所だけです。
後は予備の《ジョーカータイル》と《得点トークン》とタイルを捨てる《タワー》を用意します。
《ゲームの進行》
各ラウンドは3フェイズに分かれていて、
- 第1フェイズは手番順に全員がパスするまでアクション
- 第2フェイズで得点計算
- 第3フェイズで次ラウンドの準備
……の流れとなります。
《アクション》
第1フェイズでプレイヤーができるのは以下のアクションのうち1つ、もしくはパスです。
◆へクスをとるアクション◆
展示エリアのへクスを取る:へクスの色か模様を1種類指定し、その色かその模様のタイルと増設庭園ボードを全て取ります。
(全く同じへクスは重複しては取れないのでどれか選びます。)
取ったタイルとボードは自分の補完ボード上に置きますが、置ける数に限りがあり、置けない場合はこのアクションを選べません……
この「同じものを全部取る」ドラフトが『アズール』シリーズのキモ。
(ちょっと変則部分がありますが)
選択肢その1:「水色」を選んだ
選択肢その2:「木(1画)を選んだ」
選択肢その3:緑/枝(5画)を選んだ
この時、ラウンドスタックからタイルを取った場合は増設庭園ボードを残りのタイルごと下におろし、その下の増設庭園ボード上に新たにタイルを4つ置きます。
つまり、市場がどんどん広がっていくのです!
(ここがシリーズ新機軸。)
山の上からとられると、どんどん選択肢が増えていく……
増設庭園ボード上のタイルが無くなった場合は、その増設庭園ボードを裏返します。
そうすると、へクスが印刷されていますので、今後その増設庭園ボードが取れるようになります。
上の状態から「花(4画)」を選んだので左下の増設庭園ボード上にはタイルは上に何もなくなり……
ひっくり返される。今後増設庭園ボードは、この「へクス」(黄色の蝶/3画)に従って獲得される。
置ける数に上限があるので注意(置けない時には「取る」アクションができません)!
◆配置するアクション◆
自分の補完ボードのへクス1枚(タイルでも増設庭園ボードでも)もしくはサプライの増設庭園ボード(へクスは書かれていない)を配置できます。
へクスの配置
へクスの配置は条件とコストがありますが、ちょっとややこしいので間違えないように……
- 置くへクスに何にも隣接していない
- 隣接するへクス1つに色か模様のどちらかだけが一致(2へクス以上に接する場合、どちらかだけで条件を見ます……両方は厳しすぎる)。
- 置いた結果色もしくは模様が連続するへクスグループができると思いますが、その中に「同じ色と模様」の組み合わせのへクスが無いことです。
この場合「黄色の木」を置くのは、両方に合致していて問題なし……増設庭園タイル側が「紫の花(4画)」でも、「木」が合致しているので問題なく置けます。
例えばこちらは紫の「色グループ」で見ても、木の「シンボルグループ」で見ても、またく同じ「紫の木」が2つあるので「紫の木」は置けない!
この時、コストを払うのですがへクス配置のコストは、【置きたいタイルの模様の画数】で決まり、【置きたいタイル+捨てるタイル】の枚数がその模様の画数
であれば配置できます。
3画なので3コスト……【置きたいタイル1+捨てるタイル2】で配置できます。
5画なので5コスト……【置きたいタイル1+捨てるタイル5】で配置できます。
この時、制限として捨てるヘクスはすべて、
「置くタルト同じ模様で違う色」 もしくは 「置くタルト同じ色で違う模様」 でなくてはなりません。
つまり、【タイルを取るときと制限は同じ】です!!
(「取る/払う+置く」の中で全てのへクスは「同じ色/模様」、ただし「色と模様が同じ」へクスはダメ!)
なお、「ヘクス」はタイルもしくは増設庭園(および/もしくはジョーカータイル)で支払いますが増設庭園で支払った場合は裏返してサプライの下に入れてください。
この「置くときの制限」と「取る/払うときの制限」さえ覚えればそんなに難しくはありません。
まさに、「簡単さ、ルールがわかれば」です……
サプライからの増設庭園の配置
サプライから増設庭園を配置する場合は裏向きのままコストとして6点を支払って配置します。
これ、タイル多く場所がネックになる場合、通常の増設庭園だと「取る」+「置く」で2アクション必要なところ「取って置く」1アクションとなるのもポイント。
このアクションはへクスがないのを許容できるかどうかがポイント……6点支払う設定なのは、強い行動になる可能性がある体と思われるので、やりこんで検討しないと……
なお、配置した結果タイル配置で庭園の要素を囲むとボーナスとしてジョーカータイルがもらえます(『サマーパビリオン』っぽい)。
◆パス◆
これ以上へクスを取れない、置けない、取りたくない、置きたくない……場合は「パス」ができます。
最初パスした人は開始プレイヤーマーカーを受け取り、得点マーカーを1マス後退させます。
またこの時補完ボード上のヘクス(タイルや増設庭園ボード)を好きな数だけ捨てることができますが1つ捨てるごとにその画数の点数を失います。
《ラウンドの得点》
全員がパスしたらラウンドごとの得点計算。
得点ボード中央のホイールで表示されている模様/色ごとに1へクスあたりの点数が決まっています。
《次ラウンドの準備》
その後、次のラウンドの準備をします……市場は一掃し、次のラウンドの増設庭園ボードの山を準備します。
これを都合4ラウンド実行し終えたら最後の得点です。
《ゲームの終了》
4ラウンドが終了したら最後の得点です。
・補完ボード上のジョーカーは1枚1点
・使い切れなかったタイルや増設庭園ボードは模様で決まる点数だけ減点(パスの時、捨てる場合と同じ減点)。
・評価トラックで順に6つの要素ごとに、3へクス以上のグループがあれば評価点判定(模様の画数の合計)。
・6ヘクスのグループ(6色/6模様コンプリート!)ごとに6点……
以下の場合(見えている部分で)、3へクス以上のグループで、薄紫の得点時に21点、木の得点時に4点。6へクスのグループ(薄紫)で追加6点。
このように、『アズール』シリーズのいろいろなルールの集大成的なゲームとなっております……要素が多そうに見えますが整理すると今までの延長ですので、プレイはしやすい感じ。
『アズール』の押し付けられ感(そしていらないタイルをくらったときの猛烈なくやしさ)はありませんが、「そのタイル取っちまうんですか?!」はしょっちゅう発生する感じ……シリーズそれぞれでこのバランスとかプレイ感は異なるのでぜひぜひプレイ比べしていただきたいところです。
今までのシリーズファンにも、新規の方にも、等しくお勧めできる好ゲームとなっております。
アズール:王妃の庭園
プレイ人数:2-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:45-60分
製作:Next Move Game
デザイン:ミハエル・キースリンク
価格:6,600円+税