『パンデミック:レガシー』ってどんなゲーム?


さて、10月発売を前に受注の始まった『パンデミック』をキャンペーン形式で遊ぶパンデミック:レガシーですが、プレイヤーがゲーム中に開封することで初めて目にするコンポーネントがあるなど、展開がどのようになるのかわからないのが魅力でもあるのですが、このゲームの性格上開発段階でも極秘事項が多く、宣伝するにもどこまでは言えるのかがはっきりしていなくて、元ネタの『リスク・レガシー/Risk Legacy』を知らなかったりすると「書き換えるって何?」となったり、シミュレーションゲームやRPGではおなじみの『キャンペーンゲーム』ってなによ、という人もいたので、版元にどこまで内容をばらしていいのか聞いてみたよ!

◆『パンデミック:レガシー』ってどんなゲーム?
『パンデミック:レガシー』は人気のパンデミックシリーズの新ゲームだ! このゲームは単独でも遊べて、ゲームデザインは『パンデミック』のマット・リーコックと『リスク・レガシー/Risk Legacy』のロブ・ダヴィオーの協力タッグにより、今までのパンデミックとは全く違った興奮を味わうことができるんだ!

◆残された時間は一年。いるのはひとつのチーム。希望はひとつ。
『パンデミック:レガシー』は人類史上最悪の一年を体験することになる。実際は、最悪の一年となるかはプレイヤーたちの働き次第 ―― 世界を救うために協力して立ち向かい、成功するか ―― となる。通常の『パンデミック』とは異なり、『パンデミック:レガシー』のゲーム中での行動は、次回以降行うゲームに影響を残すことになる。キャラクターは変化し、場合によっては死亡する。英雄的な行いをするものがあらわれ、病原体は世界各地に存在し、次第に沈静化していく……が、それも……
はたして人類世界は守られるのか。『パンデミック:レガシー』で待ち受ける困難に挑戦する準備はできているか?

◆他に知りたいことは?
『パンデミック:レガシー』はゲーム内の1年間、12か月をプレイするゲームです。ゲーム内の1ヶ月にプレイできるのは最大で2回まで。最初の挑戦で勝利できたら、プレイヤーたちは「次の1ヶ月」に進むことができます。負けた場合、1回だけ再挑戦の機会が与えられます(終わったら、勝敗にかかわらず「次の1ヶ月」に進みます)。つまり、『パンデミック:レガシー』をすべて勝利で進めたら、プレイは12回となります。しかし、すべてのゲームで負け続けた場合、24回のプレイが必要となってしまうのです。

ゲームの基本部分は『パンデミック』と同じですから、今まで『パンデミック』をプレイしてきた人にとってはおなじみと言えますが、大きく異なる点があります:

  • 都市の状況:各都市には小さな印が記されており、アウトブレイクがその都市で発生するたびに印をつけていき、都市の状況は不安定となっていきます。都市の社会状況が不安定になればなるほど、その都市に入ることすら難しくなっていきます。
  • レガシーカード:警告マークが大きく記載されているので何が起きたのか見逃しようがないカードです。一番上のカードにはどのような時にカードを引くのかが記されており、次の警告が出るまで引き続けることになります。
  • キャラクターカードの変更:『パンデミック:レガシー』に登場するキャラクターカードですが、元の『パンデミック』で見慣れた名前のものがいることに気付くと思います。しかし、全く同じではありません。キャラクターに名前を付けることができ、人間関係を築いていき、経験により成長をとげ、場合によっては傷痕が残ることもあります。
  • 変化する世界、先の見えない未来:『パンデミック:レガシー』のプレイの結果により恒久的な変化が訪れ、その展開や結果は他のプレイグループと異なるものとなっていきます。ゲームには多数のシールが含まれていって、ゲーム中に良い変化にせよ悪い変化にせよ、変化が発生したら上からシールを貼ってしまうことでゲーム自体が変化していきます。そしてこれはレガシーカードがめくられるまで何が起こるのかわかりません。

他にも、未公開の驚くべき内容が『パンデミック:レガシー』には含まれています。しかし、今のところは秘密にしておきます。実際にプレイをするときの驚きのために……

とりあえず、ここまでが版元で公開して良いよと言う内容です。
RPGをやっている人なら、キャラクターシートを書き直していくかのように、ボードやキャラクターカードが変わっていくと考えると良いかとおもいます。
他の要素は現物を開いてみてプレイをしなければわからない仕組みになっています。

あと、遊び方としてはメンバーを決めて、一カ月に1回集まってゲーム内の一か月をプレイするリアルタイム進行が個人的にはオススメ(ゲームはゲーム内の1月から始まるのですが)。
社会人なんで集まりにくい……と言う人は考えを逆にするとよいでしょう。
「集まりにくい社会人が、月に1回集まる口実にする」
特に新社会人はこれから学生時代の友達とはなかなか集まる機会が減るので、考えておくといいよ。

パンデミック:レガシー シーズン1(青箱、赤箱)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:60分
販売:ホビージャパン
デザイン:マット・リーコック、トム・ダヴィオー
価格:7,000円+税

※箱はプレイグループ別に使い分ける、内容を書き換えていくゲームのシステム上複数回遊びたい等の需要から、2種類用意されていますが中身は同じです。

追記:途中まで遊んだうえでの個人的な感想
・購入いただいた方のネタバレしない感、すごい。誰もネタバレしない!
・このゲームは、製品にお金を出すんじゃなくて体験にお金を出すタイプのゲーム。物欲ではなく、体験欲が満たされる感じ。
・多少のルール間違いは気にしなくてよし。間違いなく、それどころではない。
・一気にできるゲームは、ゲーム内で4カ月くらいまで。だいたい、これだけで5時間。ゲームとゲームのあいだの準備とか相談に時間がかかるがそこも楽しい。