時を超えてくゲームがある『ダンジョン!(Dungeon!)』


私事でゲームの紹介とは関係ない仕事の話なのですが……会社の資料室移転で資料室を片付けていたんですが……出てくるわ出てくるわ、とんでもない過去のフィルムが。
記事に使ったものならまだしも、全く関係ない……ジャック・グリーン(ブダペスト救出作戦の制作打ち合わせの写真がリンク先にありますが、まさにその時の!)とか、フランク・チャドウィック夫妻とか、ロジャー・マクゴワン先生とか、某大手ゲーム問屋の社長とか出てくる出てくる……。
あと記事に使った写真。
懐かしのAH、SPIのカタログ用の写真とかゴロゴロとフィルムで出てくる始末。
もうね、マジック:ザ・ギャザリングとかの記事ですら、ほんの15年前なのにポジフィルムなんですよ。
一応フィルムはあっても、DTPの進歩で復刻より新規に版を起こして改定のほうが楽なんじゃないかなーとか思いながら倉庫片付け終わりました。

と、いうわけで。
今回紹介いたしますのは1975年にTSRより初版が発行されて、版を重ねバリエーションを展開して、今年37年目にして第5版が出版されたダンジョン探検ゲーム、

ダンジョン!

です。

内容は翻訳者とも話しましたが……何も変わっておりません(箱裏のゲームのキャッチコピーも昔のままかも……カードの数値は未確認ですが、変わっていないんじゃね?)。
(おそらく)初版の内容のまま、アートワークだけを一新した復刻となっております。

たぶん初版から変わってないっぽいキャッチコピー。
「家族みんなで遊べるファンタジー冒険ゲーム!」



マップはこんな感じで、レベル(階層)が6段階に分かれています。

プレイヤーは、ファイター、クレリック、ローグ、ウィザードのいずれかのキャラクターを受け持って、所定の金額のお宝を集めて生還することでゲームに勝利します。

ローグはシークレットドア(隠し扉)を発見しやいのですが戦闘に弱く、勝利条件は1万GP。
クレリックはローグよりちょっと強く特殊能力なしで、勝利条件は2万GP。
ファイターは戦闘力は強いのですが、勝利条件は3万GP。
ウィザードは戦闘は弱いけど遠距離から使える強力な魔法(D&Dが元なので使い捨て / 呪文書の補充は可能)が使えて、勝利条件は3万GP。

ルールは簡単で、
1) 自分の手番に移動(5マス)をして、
2) モンスターが出る場所(部屋か広間)ならそのレベルのモンスターカードをを引いて戦闘

3) 戦闘はモンスターのカードに書いてある、各クラス向けの目標値以上の目を2d6で出すと勝ち。負けると負傷チェックを別表で。

4) 部屋でモンスターを倒したらそのレベルに対応した宝物カードを引く。

以上を順番に繰り返して、勝利条件以上の宝物を持って出発地点に戻れば勝ち。

いたってシンプル

ダンジョンをうろついてモンスターカードの結果、戦闘のダイスの結果、宝物カードの結果に一喜一憂して楽しむスタイルのゲームで、プレイヤー間で争う部分はないので、
「8歳以上から遊べます」
という売り文句に嘘偽りなし。

もちろんシークレットドアを探したり、敵によって倒しやすいクラスや魔法が違ったりと、ファンタジー・ダンジョン探検モノ(つかD&Dだね)の要素はしっかり入っています。

しかも白黒だったカードやコマもフルカラーになって、ビニールコートされてたり、表面加工されていたりと超豪華(当時比較)。

双六よりは複雑で、でも子供でも遊べるシンプルなファンタジーテーマのゲームを探しているのであればこちらは結構お勧めです。しかも安いし。
もちろんD&D関連の商品のコレクターの方にもお勧めいたします。

ダンジョン!(Dungeon!)
プレイ人数:2-8人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約30分~
製作:Wizrds of the Coast
価格:2,800円+税

こっそり本題

復刻ゲームである『ダンジョン!』
新版になってヴィジュアルは新規になって今の水準で見てもきれいなものになりましたが、ただ、ルールは今の目で見るとチョイシンプルすぎる気もします。
そう、何しろ『タリスマン』『火吹き山の魔法使い / The Warlock of Firetop Mountain(GW 1986)』よりも発売が明らかに前の作品。
レベルアップとかの概念はないし、ゲームもいささか運に寄りすぎなきもします。
それにD&Dローグ(当時シーフ)のバックスタブとかもないし、クレリックは『戦闘数値的に強いローグ』だけどD&Dにあったターンアンデッドやヒールに該当する特殊能力がないので使い勝手は微妙。

……とかとか思ったあなたに、以下を募集しますよ!

『ダンジョン!:ウチではこんなハウスルール使っているよ』報告募集
締切:11月8日
宛先:ルールブックに記載されている当社E-mailアドレスまで、『ダンジョン!:ウチのハウスルール』のタイトルで、本文にあなたの使っているハウスルールを記載してご応募ください。
その際、ペンネームやtwitterアカウントを記載してもらえれば発表の際に併記します。

まぁ、ぶっちゃけ採用されても何にもでませんが、
「昔はよく自分でルールいじったなー」
というノスタルジーに共感していただける方は、ぜひご応募を。

あくまで「ルール募集」じゃなくて、「こう遊んでいるよ」報告だからね!
土下座衛門って言ってわかる人には理由はわかるよね?