とてもユニークな、裁判を題材としたゲーム。
目的は悪を裁いたり、冤罪を晴らしたりすることではなく、100%”お金を稼ぐ”ことなので、大人の汚さをコミカルに体験することができるだろう。
プレイの基本の流れは「告訴カード」と「容疑者カード」を2枚一組にすることで、検察としてガンガン裁判をでっちあげていき、お金を稼ぐことになる。
自分でいい事件を抱えていなかったら、他人が抱えている(勝てそうな)事件の容疑者の弁護人を名乗り出て、金をむしりとってもいいだろう。
裁判の流れは以下の通り:
まず弁護側は容疑者ごとに決められた弁護費用を受け取る。よって弁護するなら金持ちの容疑者が望ましい。
次に容疑者のクロっぷりと、告訴内容の重要性を合算して初期の陪審員の印象値が決まる。
これは事前にわかるので検察側と弁護側どちらが有利なのかはチェックしておこう。
まず検察側が手札のカードを好きなだけプレイする。
証拠を見せたり、証人を呼べば陪審員の態度はどんどん有罪ムードになっていく。それでも足りなければ、罪状自体をもっと重いものに差し替えることだって許される。
さらにモーションカードというものを使用することも可能で、これには陪審員を買収したり、場合によっては裁判を棄却して逃げ出したりすることができるものなどがある。
僕たち見たよ。あのオバサンが隣に座っていたおじさんに足首見せていたよ。
ここで完膚なきまでに陪審員の印象をアップさせたら、弁護側に司法取引を申し出ることも可能。弱みに付け込んでむしりとってやろう。
この後弁護側の手番となり、好きなだけカードをプレイできる。
証人や証拠を並べ、モーションカード《反対尋問》で検察側の証人を寝返らせたりして反撃しよう。
その時私は絵を描いていました。もしあの女性が足首を見せていたら、間違いなくモデルにしていたでしょうな。
弁護側の気が済んだら、再度司法取引のチャンス。そして検察側が最終弁論として1枚だけカードをプレイできる。検察側が若干有利と言えよう。
百万言の言葉より、「黄金色のおまんじゅう」が有効なのは万国共通。
最終結果はダイスに委ねられる。
陪審員の印象値にダイス2個の合計を足して13以上なら検察の勝利。12以下なら弁護側の勝利となる。つまり印象値が11以上なら必ず検察の勝利となる。一方弁護側は勝利の保障は無いので、できるだけ印象を良くしておかなければならない。
なおカードの補充は、自分の番に購入することができる。人気の無いカードほど安くなるシステムだが、裁判で稼いでなんぼの世界なのでこれぞというカードは高くても買っておこう。
プレイ人数:3-7人
プレイ時間:約60分
私的ゲーム評価
ルール難易度:易(手軽にはじめられるカードゲーム)
戦略性:良(他人との駆け引きや司法取引の交渉も重要)
運:それなり(ダイス目はカードの駆け引きで何とかなる)
コンポーネント:良(クラシックな雰囲気のイラストはおしゃれ)
言語依存度:それなり(モーションカードに英文あり。対訳表つき。)
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