さあ、海賊の時間だ!『ピニャ・ピラータ』


どの国のゲーム出版社でもビギナー取り込みというのは一つの課題ですが、「そんな命題に大物デザイナーをぶつけてみた」的なゲームが来週出荷予定の、ページワン・UNO系のお手軽カードゲーム、
ピニャ・ピラータ
です。
お話では黄金のリンゴ(アップル)ならぬ、黄金のパイナップル(スペイン語で『ピニャ』)を探し求める海賊となり、いち早くそのありかを記した地図の断片を集めるというのが目的となります。


さて、様々なアレンジがあるページワン・UNO系のゲームですが、同じIelloのものだと日本語版も出ております『ゴォ~スト!』などはデザイナーのクセが思い切り出ておりましたが、こちらもドミニオンのヴァッカリーノらしい内容となっています。

基本のルールは単純で、配られた手札をいち早くなくすのが目的。
カードは数字やスート(色)は無く、10種類のシンボル(海賊)から、2種類か1種類記されており、各組み合わせは重複なしで55枚だけとなります。

・手札にある、場に最初にめくられたカードにあるシンボルと同じシンボルがあるカードを1枚出せる。
・出せない、出したくない場合は山札から1枚引く。

手札がこんなだと、出せるのは赤○のカード。

これだけだと、能力もなんにも無いUNO、ページワンですが……

冒険タイルというものが最初は2枚めくられて、これにより各シンボルにいろいろな能力が与えられたり、ルールが捻じ曲げられます。

例えば……

《ガンを飛ばせ》でワニはスキップカードに。
《ウサギをギュッとね!》でウサギの次の人は何でも出せることに。

ラウンドの勝負が決まったら、勝った人は冒険タイルの山から2枚引いて、1枚を得点マーカーとして手元におき、もう1枚を最初におかれた冒険タイル2枚の列に加えます

そう、ルールがどんどん増えるのです!

これがかなりのカオスと複雑さを演出することとなり多くなり過ぎるとワケガワカラン状態になります。
ですので、ルールでも「6枚を超えることになったら先に置かれている1枚を捨ててね」となっております。
ただし、6枚でも複雑なうえにどんどんルールが入れ替わったほうがおもしろいので、4枚までがいい感じですかね。

ちなみに4枚だけですが、こうなると、もう意味が分からん(笑)

《カメワニ》でカメはワニであり、ワニはカメである
《気難しい地図職人》でカメ(またはワニ)を出したら、2枚引いて1枚捨て札(そう、マークに関係なく上に出せる!)。
《チクタクチクタク》でワニ(またはカメ)を出したら、左となりの人はカードを1枚引く。(ワニで時計は……ピーターパンネタですな)
《ガンを飛ばせ》でワニ(またはカメ)で左となりの人は手番が飛ばされる。
因みに解決準は、タイルの登場順に解決します。
「矛盾が起きたら相談して一般常識に照らそう!」とルールに書いてあるのも、ノンゲーマーズゲームらしい(笑)

ゲームはこのラウンドを既定回数繰り返して最多勝利を目指す(8回……となっていますがもう少し減らしてもいいと思う)遊び方と、誰かが4勝(つまり地図完成)すると勝ちと言う遊び方があります。
普段ゲームをやったことがない人と遊ぶときや子供と遊ぶときは、複数回繰り返して勝敗を決めるのではなくゲームの開始時に冒険タイルを4枚並べて1回勝負とかにしてもよいでしょう。

このように、初心者向けで7歳から遊べるという内容であり、かつ「ちょっと複雑にするルール」が「ゲームをしている感」を演出してくれるし、そもそもが数字がない『UNO』なので複雑なゲームをしたことが無い人にも基本の部分は説明しやすいので、一般人をこの道に引き込むのにはちょうど良いくらいのゲームとなっております。
もちろん、ヴァッカリーノデザインらしいカードのルールがどんどん変わるゲームなので、お手軽だけどルールがたくさんあったり組み合わせを楽しむ系統のゲームが欲しい人にもオススメいたします。

ピニャ・ピラータ
プレイ人数:2-6人
対象年齢:7歳以上
プレイ時間:30分
製作:Iello
デザイン:ドナルド・X・ヴァッカリーノ
価格:2,600円+税

なお、『UNO』のように手札が1枚になったら「ウノ!」(『 1 』の意味だしね)というルールは無いのですが、ここはタイトルから「ピニャ!」と言うことにするのも子供には受けるかもしれません。
因みにスペイン語では「ピニャ」は『ザマァ!』という意味(と「ドンマイ!」的な意味合い)もありますのでぴったり(笑)。