PVCフィギュアコマの技法


不良品というのは必ず発生する原因があり、その原因からいくつかのパターンが存在するのですが、不良ではあるけど材質の仕様みたいなものでもあるという、厄介なパターンがありまして、表題のPVC製のフィギュアのゆがみがそれ。


こんな感じ(写真は実際の不良パーツです)。

PVCはほかには、ソフビのフィギュア(怪獣とかライダーとかのアレ)とか、食玩やガチャのフィギュアのあの材質。

これは長時間力が加わると変形する熱が加わると柔らかくなるという材質の都合、どうしても発生するものとなり材質の仕様となります。
(これを「曲がらない」ようにしたり「癖がつかない」ように材質の調整もできますが、そうなるとポッキリ折れるようになります。特に、冬場の寒冷地では細かいパーツは輸送中に折れる可能性があるので、添加剤で柔らかくするのは必要なのです。)

こちらは交換対応はしているのですが、ものすごく簡単に自分でなおすことが可能ですので紹介いたします。

1)茹でる
熱湯につけるか、ゆでる。

こうすると、柔らかくなり、元の形に戻ろうとします

もとの形に戻りつつあるの、写真で分かるか知らん。
プラモデルなんかに使っているスチロール樹脂と違って、熱すると成型した形に戻ろうとするのがこの材質の面白いところ。
(柔らかくなるだけで溶けることは無いので安心してください。)

太いものは中心まで熱が回るのに時間がかかるので、できれば熱湯につけるよりは、鍋で煮たほうがいいでしょう。
(箸でつかんでしゃぶしゃぶしてやるとよいですよ。)

細いパーツであれば、ドライヤーでも大丈夫ですが、熱効率が悪いのでお湯のほうがオススメ。

熱を加えすぎると焦げたり溶けたりするので、直接火であぶるのは厳禁!

※作業には熱湯を使用しますので、やけどに注意!

2)形状が戻ったら引き揚げて冷水につける
これで元の形に固定されます。

冷やされるまではくにゃくにゃなので、ここで曲がった状態で固めてしまわないようにしましょう(失敗したら、また茹でよう)。

これだけ。

簡単でしょ?

購入したときに曲がっているだけではなく、購入後遊んでからしばらく遊んでなくて、開けてみたら曲がってたということもあるし、ゲームのコマだけではなく食玩やガチャのフィギュアでも使えるワザなので、ゲーマー以外の人にも教えてあげてくださいませ。