ミッション:アウタースペース『フリート・コマンダー』


エッセンからこっち……実のところ、山のように入荷するゲーム群&これから来る物の準備で大変なことになっているわけですよ……そして今日もスタックが上に追加された……上司容赦なし。

さて、本日紹介いたしますのはそんなエッセン新作で紹介が漏れていたものをコツコツと、ということで、
フリート・コマンダー
です。

プレイヤーは宇宙艦隊の艦隊司令となり、隷下の艦隊を率いて、敵対勢力との艦隊戦をするのです!
なんだ、このゆめのようなゲームは!
戦記ブームから始まって、宇宙戦艦ヤマトブーム、スターウォーズ、スタートレック等々、男の子の心にヒットし続ける宇宙艦隊戦のゲームですよ!!

マップは5×5マスの宙域で、宇宙国家、「覇星アミクリィ」と「フェーベ同盟」の抗争の舞台となる中間宙域……

率いるは戦艦を基幹とした小艦隊です。

船のサイズはクラス1~6まであり、ますがクラス4のサイズを誇り、24点と言う多大な耐久力と4点もの火力、そしてさまざまな効果を持つ特殊兵装を備えたのが、主力艦となる「戦艦」で、各陣営1隻です。

そういえば、あのゲームのおかげで軍艦と戦艦を混同するする人が減ったような気がするなぁ……、

「デストロイヤー艦」は各陣営2隻。
クラス2と小型ながら、長距離砲撃戦に特化している艦種です。
火力は2点で、耐久力は12点。
本当は駆逐艦としたかったのですが、この「長距離砲撃」に長けているという設定で、いわゆる駆逐艦なのか、それとスターウォーズなどの“スターデストロイヤー”のデストロイヤーなのか怪しくなったのでデストロイヤー艦にしてごまかした。
ちなみに水上艦の駆逐艦は、小型の水雷艇から戦艦を守るために水雷艇を駆逐するので、(水雷艇)駆逐艦。
続編でCruiser(巡洋艦)が出るので、今後は駆逐艦呼称でいいか。
きっと宇宙艦隊戦史上では、初期には水上艦の駆逐艦のように運用してたんだろう(妄想)。

「フリゲート艦」は各陣営4隻。
クラス1と最小の艦種ですが、機動力に勝ります。
火力は1点で、耐久力はたったの6点。
帆船の時代からフリゲートと言う艦種はあって、戦列艦(主力艦)の護衛のための高速・小型の艦種だったのですが、現代水上艦では駆逐艦より小型で、さまざまな護衛任務に就く舟にこの艦種が割り当てられてる。
宇宙艦隊戦ではその名の通り護衛もさることながら、機動力を生かして包囲戦などに重宝するのだ。

ゲームはこの艦隊の指揮運用のゲームです。

まず最初に、両軍の遭遇宙域を設定します。
先手側から順に1枚まで地形(?)タイルを置いていきます。
つまり、0~4枚のタイルが配置されることになります。


小惑星宙域は侵入するとダメージを受ける可能性がありますが、射線を遮り、中にいる艦隊は射撃することができませんが、されることもなくなります。


重力異常宙域は、侵入すると重力異常の影響で、ランダムな場所に弾き出されてしまいます。

これらを配置したら、順番に1個ずつ、シナリオに従ってミニチュアを配置していきます。
初期ゲームの遭遇戦では、自陣営側手前の1列5マスのいずれかに配置します。

ここで重要なのは、スタック制限があること。
いかなるときでも、1マスには合計5クラスを超える艦船は同時に存在できません。

艦隊の運用をどうするのか、よく考えて配置していきましょう……

ゲームの進行はターン制です。

各プレイヤーには指揮のためのダイスが3色各3個と、コマンドブリッジ(艦隊指揮所)が与えられます。

ダイスの色は、攻撃、移動、防御に対応しており、出目は+、×、□、特殊の4パターンあります。

プレイヤーは毎ターン、この中から3つを選んでふって、ダイスの目を使って命令を下してアクションを行います。

攻撃の目は+なら辺で隣接するマスに……

×なら角で隣接するマスに射撃を行えます。

※実際の商品はビームを撃ちません。あくまで活躍妄想図です。

攻撃は、そのマスにいる艦船を任意の数だけ選べるので、最大5火力叩き込めることになり(スタック制限より)、目標マスの敵艦を1つ指定して火力の分だけダメージを与えます(余った火力は他の艦船に割り振れません)。

特殊な攻撃として、目標マスに隣接している味方艦船もダイスを使わずに射撃をする「集中攻撃」がありますので、基本的な方針は「いかに分断し、包囲するか」となります。

しかしながら、もう一つの特殊な攻撃方法として、複数のダイスを使っての「長距離攻撃」もありますので、注意が必要です。
長距離攻撃は、攻撃ダイスを「何もないマス」をたどるように割り振って行います。


こんな感じ。

移動も同様に、そのマスの艦隊に対してダイスを割り振って移動させます。

使わなかったダイスはコマンドブリッジの「リザーブ」に配置して、次のターンからふったダイスに加えて使用できるように、取って置くことも可能です。

緑のダイスは、このように取って置くことで、相手のターンに使用でき、1方向からの攻撃を無効にできます。
(シールドとか、波動防壁とか、ピンポイントバリアとかのあれをイメージしよう。)

特に、《特殊》の目は特別に取って置く「特殊兵装ゲージ」が用意されており、これらを消費して戦艦の特殊兵装を起動したり、上級ルールではリアクションとして、回避機動や迎撃戦闘などが行えます。

ルールの基本はこんな感じで、どの系統の命令をするのか、備えるのか。艦隊陣形をどうするのか、などの選択肢をダイスの目に翻弄されつつ決断する感じのゲームとなっております。

シンプルにして雰囲気は文句なし
ミニチュアゲームの利点はまさにそこにあり、しかもそのミニチュアの出来というかデザインも、欧米の怪しいものではなく、日本人の目からも納得のデザイン。
とにかく、使いまわしではないオリジナルデザインで6種類も型を起こしたのは正直びっくりだ。
ゲームとして見ても、プレイ時間も短く、またシナリオも複数用意されてるので、繰り返しのプレイにも向いているといえます。
また今後拡張も予定されており、発展性や新たな艦種やシナリオにも期待が持てます。
特に、雰囲気ゲームであり、キャラクターゲームでもあるミニチュアゲームにとって、新しいキャラクター=艦船が入るということは、それだけで楽しくなることが保障されているようなもの。ああ、企画がポシャらないように応援しないと……!
また根幹がしっかりとしたシステムなので、追加のルールを自作したりも容易と思われます。

テーマにビビっときた、大艦巨砲主義だ、今提督業で大変です、ボレロでも流してゲームがしたい、ミニチュアゲームなら何でもよいという人には強くお勧めいたします。

フリート・コマンダー(Fleet Commander: 1- Ignition)
プレイ人数:2人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:60分
製作:Capsicm Games
デザイン:アンリ・レディシ、エルウィン・シャーペンター
価格:8,000円+税

さて、このコマのデザイン出来が素晴らしいのですが、チョットした手間でさらに見栄えが良くなります。

こんな感じで奥まったところに暗い色の塗料を置くテクニックのがスミ入れ

■用意するものは:
水性アクリル塗料
 ― 色は黒、グレイなどお好きなものを。

水性アクリル塗料用のシンナー
 ― 水性アクリル塗料の筆洗いは水でOKですが、薄める場合はシンナーで。アルコール系なので、それほどきつくないし、下地のプラも痛みません。

綿棒やボロ布
 ― ふき取りにあると便利なのが綿棒。布はティッシュでもいいけど、ケバだったパルプが残るとみっともないので注意。

トップコート
 ― 最後に艶を消すのだ。プラスチックの見た目の「軽さ」は大体があのプラスチックのツヤにある。
  スプレーだと楽で平滑に塗れるけど、細かいところまで塗料が回らないので、筆塗りにしてもよい(ただしムラに注意)。
  まぁ、遊んでいるうちに手の油でツヤは出ちゃうんだけどね。

ステップ1:奥に塗料を塗る

原液そのままでも、薄めてしゃぶしゃぶになった塗料を流し込むのでも、どちらでも。
スケールを考えるとコントラストがきついほうがらしいので、原液そのままで塗るのがお勧め。
この時多少はみ出ても気にしない。どうせふき取る。
戦艦みたいな大きいものは、シンナーで薄めてから流し込むようにして奥に色を付けて行った方が楽かもしれない。

ステップ2:ふき取る
シンナーを付けた布や綿棒でふき取ると、奥まったところにだけ塗料が残る。

というか、残すように拭う。
ひたすら拭う。
……結構根気がいる。


こんな感じ。

ステップ3:トップコートでツヤを消す
スプレーのコツは、厚く吹きすぎないこと。
塗膜はいっぺんに厚くしてしまうと白濁するので注意。
さーっと吹いて、と言うのを2、3回やりましょう。
幸い穴が開いているので、棒にさして塗ると塗りやすいハズ。

失敗するのが怖い人は、安めのガチャとか食玩とかで練習するとよいでしょう。
コレだけでもぐっと見違えますのでお試しあれ。