兵士も風呂にさえ入れば『ローマよ去れ!』


思ったよりも早くに届いたので、さっそく紹介するよ!

ローマよ去れ!

出荷はお盆休み明けてからだから、来週中~末に各店頭に並ぶ、といったところかな?
他にも、キャッシュ&ガンズ第2版(若干ルールやコンポーネントに変更がある。らしい。)、ゾンビ15ワールド・オブ・タンクス:ラッシュも順次出荷になってるハズなのでチョットした新製品ラッシュ。

デザイナーはエリック・B・ヴォーゲルで、ローマ皇帝ハドリアヌスが自国領最北の地であるカレドニアに作った城壁を、地元の氏族たちが協力してお互い足を引っ張りながらぶっ壊して一番の氏族になろうというゲーム。
戦士を各砦に送り込んで、城壁を奪い合います。

ちなみにそのほかの作品はヒベルニアとかカンブリアなど、ケルトテーマでゲームをデザインしている人。
他にもArmoricaと言うゲームもデザインしているので、ケルトテーマが好きなんだと思われます。
さて、内容はと言うと……

サイズは同社の一番小さなハコ。
『ワーウルヴズ・オブ・ミラーズホロウ』と同じサイズ。

コンポーネントが箱にもルールにも、どこにも書いていませんが、城壁カードは18枚、戦士カードは9枚×4色で36枚、合計54枚です。
かなり小サイズゲーム。

ゲームは毎ラウンド、最初に城壁カードを6枚並べます。
そのうち最弱のものは左に、最強のものは右に並び替えます。
この城壁は左から順に攻略します。

プレイヤーにはそれぞれ同じ組み合わせの戦士カードが9枚配られます。
……カード名が、スコットランド語(たぶん)じゃねーの!

ほとんど英語と同じなんで分かるんですが、どう読むのやら?

左上には戦力が書かれています。1から7は各1枚、9が2枚です。
下には特殊能力があるのですが、ルールに書いてあるし覚えられないことは無いていどのもの。

これを各自シャッフルして7枚引き、使わない1枚を選びます。


のこった6枚を、それぞれの城壁に対応するように裏向きで他の人には何を置いたのかわからないよう、1枚ずつ置きます。


並べ終えたら、左から1列づつめくっていき、表向きの戦力合計が一番大きなプレイヤーが、その城壁を獲得し、戦士カードは捨て札にし、そのほかのプレイヤーの戦士は残る(ので次ラウンドでは勝ちやすくなる)、というのを繰り返していって、全部の城壁が無くなったら1ラウンド終了。なお、引き分けの場合は誰も城壁を獲得できず、その城壁は捨て札になります。


これを3ラウンド行って、合計得点の多い人が勝ちとなります。

おしまい。

なわけもなく、この戦士カードが曲者で、めくった時(のみ)特殊能力が発動します。
例えば、《女王》はめくられた時に、一緒にめくられた他の氏族の戦士を誘惑し、その戦力を自陣営のものとして加算することができます。
最弱なのがもっとも恐ろしい!
じゃぁ2枚入っていて戦力9と最強の《戦車》(スコットランド語の読み方がわからん。「カリオッ」?)はと言うと、めくられたときに他に戦車がめくられたら、飲んだくれているので交通事故で両者捨て札。

この写真では、紫が獲得。

他にも同点でも勝てたり、今争っている城壁ではない城壁カードを取ったり、まだめくられていない戦士カードを並べ直したり、城壁を獲得しても(そいつだけは)捨て札にならないなど、いろんな能力があります。

そして、奪い合う城壁のほうも、点数が均等ではないのに加え、特殊な能力を持っています(無いのもあるけどね)。
そのうち、マイナス点の4枚のカードは能力として「3枚獲得したら点数に関係なく勝つ」というもの。

つまり、並んだ城壁の点数の並び具合を見て、手札をよく見て、どの能力を発動させどこでカードを取るか、取らない城壁はどれかを考えて並べる読みのゲーム。
しかもラウンドが進行すると、誰が何点取っているのかということも考慮しなくてはならなくなります。

やること自体は簡単でカードを選んで置くだけ。
しかもカードを置く決断自体は3回だけ。
カードの能力によっては、めくられた時にどうしたらいいか悩むものもありますが、実のところプレイは悩ましいものの、ルール自体は難しくない類のゲーム。
プレイ時間も短く、持ち運びも容易な小箱なうえに、一人から遊べるので、ゲーム会なんかだとゲーム時間の調整にもいい感じなので重宝するゲームとなっております。
もちろん、ケルトテーマだ~いすき! という人には強くお勧めいたします。

ローマよ去れ!(Romans Go Home!)
プレイ人数:1-4人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:20分
製作:Lui-meme
デザイン:エリック・B・ヴォーゲル
価格:1,800円+税