心のどこかにうずもれた、きらめく宝石みつけてよ『宝石の煌き』


さて、今回紹介いたしますのは年度末ギリギリに入ってきてくれました
宝石の煌き
です。

正直当社としても、商品資料を見た時点では正直地味なゲームだなーと思っておりました……まぁ案の定初回の締切後の受注も地味な感じ。

でしたが!

版元から「フランスで売れてるよ! 日本語版やらないの?」とか言われたり……

ロール&ロールステーションさんでやってるアナログゲーム例会で、こっそり先行プレイをしてみると
「すげぇ!! 面白い!!」と言う反応……ではなく「うん、面白い……とりあえずもう一回、まわそう」というスルメちっくな反応

ゲームはランダムに並べられる5枚の貴族タイルを獲得したり発展カードを獲得して、得点の最も高い者が勝利するというもの。

貴族は発展カードの宝石ボーナスが条件で自動で獲得でき、発展カードは宝石を支払って購入できます。
登場する宝石は5種類で、発展カードの購入には特定の種類の宝石を必要枚数支払う必要があります。
黄金はジョーカーです。

ルールは毎ターン以下のいずれかのアクションを実行するというシンプルなもの:
・異なる色の宝石トークンを3個取る(宝石を採掘してる?)

・同じ色の宝石トークンを2個取る(ストックに3枚以下しかない宝石はこのアクションができない)

・場の発展カードを手札にする+黄金トークン1個を取る(手札は3枚まで)

手札にした発展カードは、購入の時に場にあるカードと同じように買えます。

・場の発展カードか手札の発展カードを、宝石トークンで購入する

こんなだと……


斜めにしてるカードが買える。
なお、ボーナスが十分にあれば、トークンの支払い無しに買えます!
前半はレベル1のお安い物件しか買えないのですが、発展カードにはボーナスが記されており、ゲームが進むにつれお安いお値段でお高い発展カードを買えるようになっていきます。
この後半の成長感も結構な快感。

展開としては、公開されている12枚の発展カードは、何で買えるのか。誰が買えそうなのか。
貴族の獲得に必要なのはどのボーナスなのか。
どの順番で発展カードを買っていくのが一番アクション/コスト的にはお得なのか。
なんてことを考えながら、場合によっては手札にしてほかの人の欲しそうなものをカットしたり。
宝石トークンは数に限りがあるのでその確保も忘れちゃなりません(保有上限は10枚)。
欲しい発展カードを買えそうななくらいボーナスがあっても、「あと1枚!」と言う状況になる場合もあり得ます。

手札や場の発展カードを購入するのには1アクションかかるので、コストを確保したターンには購入できませんが、一方公開されているカードのめくり運によっては次のプレイヤーがお得に購入できることもある適度な運要素もあり。
逆に言えば、手札にしてジョーカーである金をもらってほかの人に購入されるのを防ぐというのも考えどころ。

そんなこんなで確保した発展カードのボーナスの数が、貴族の条件に合致したらターンの最後に貴族タイルを獲得。


誰かが15点に達したら、そのラウンドでゲーム終了です。

できるだけ少ないコストでいかに点数につなげていくのか、パズル的なプレイ感で悩みつつ、「これだ!」というカードを見つけて購入できて、ぐいぐいアドバンテージを取っていけるとなかなか快感。

何より宝石トークンが、かなり良い質のポーカーチップスタイル。

重量は1枚14g(280カラット)と結構なもので、「宝石を取引している感」がすごい!
因みに10円玉は1枚4.5g。重いでしょ?
物欲大充実。

他人をじゃまする要素はチョット薄目ですが、それでも発展カードをカットしたり、宝石をカットしたりというプレイも可能な程度にインタラクティブ。
プレイ時間も慣れると短めで、確かについつい繰り返しプレイというプレイ感。

短時間で終わる発展拡大のゲームとして、リソースをぐるぐる回していくのが好きな人には強くオススメできます。

宝石の煌き(Splendor)
プレイ人数:2~4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:10-30分
製作:SPACE Cowboy
デザイン:マーク・アンドレ
価格:5,000円+税


ちなみに写真のようにコンポーネントもすっきり収納……かと思ったらカードだけはすっきりおさまんない(レベルによって枚数が違うのに、スリットは枚数ごとのスペースになっていないので、枚数の少ないレベル3のスペースに、レベル1のカードの余りを入れております)。