戦争を起こすのは人よ『アウグストゥス』


明日はロール&ロールステーション秋葉原店でのホビージャパン・アナログゲーム例会なのですが、今回紹介いたしますのは、明日に体験会も実施しますスイスのゲームズ・ワークスの
アウグストゥス
です。

そのほかにはすでに発表済みの
・エンデバー
・ルーム25
・ピックス(Pix)
【4月予定・先行体験会】

に加えて


・忍 -シノビ
・怪盗紳士

あたりも持っていくか……


なお、今回のテーマは、エンデバー以外は比較的短時間で終わるモノ(エンデバーも体感時間は早いゲームなんですが)。
その中でもアウグストゥス

・プレイ人数が2~6人と、幅広く対応
・プレイ時間が30分と短く、長考はまず無いのでほぼこの時間でぴったり終わる
・しかもインスト込でも40分かかるかかからない程度のルールの簡単さ
・運の要素が強めだが、テクニックの要素もあり。
 勝ちに不思議の勝ち無し、負けに不思議の負けあり……負けは運のせいにできるという適度な緩さ。
・同時進行でストレスフリー
・基本自分の好きなことをしてればいいけど、周りに気を使ったほうが勝てる、というくらいの軽めのインタラクション
・様々な得点方法でいろんな勝ち筋

といった要素で、プレイしやすい以上に、複数回遊んでもよいと思わせる点でかなりオススメなゲームです。

プレイヤーは各自ローマの執政官になるという野望に燃えている面々。
そのためには……


各自の7個の軍団と言う手ゴマを使って……


元老院議員に取り入ったり属州を安定させたりすることになります。
これらは目的カードと言い、最初に与えられる目的カードは3枚です。


ゲームの手順は極めてシンプルで、毎ラウンド、ローマの声である『動員トークン』が1枚引かれ、全プレイヤーは自分の目的カードの、そのアイコンの場所に軍団コマを手元からでも、すでに配置されているものからでも、1個だけ配置します(パスもできます)。


アイコンの枚数はそれぞれ異なっており、ワイルドが出るまで袋に戻らないので、確率をよく考えて配置して行きましょう。


全部埋まったら「アベ・カエサル!」と宣言し、目的が達成されます。
他のプレイヤーとバッティングした場合は、カード#順に解決処理をします。

解決処理は、1)目的カードから軍団を手元に戻して2)特殊能力を発動し、3)ボーナスとなる報酬を要求できればして、4)達成したカード置き場に移動し、5)目的カードを中央の表向きになった5枚から1枚選んで補充する。と言うもの。

実のところ、このゲームはひたすらトークンを引く軍団コマを配置する達成したらその処理をする、と言うのを繰り返すだけではあるのですが……

達成した目的カードにある(ないものもある)特殊能力は、
自動的にもう1つ達成できたり(軍団コマを置く必要もなし!)、

ゲーム終了時に得点になったり(固定値のモノより高得点が狙えます)、

引いたトークンのアイコンとは別なところに置けるようになったり(たとえば、ワイルドも含めて6/23と5/23で袋からひかれるものが、11/23と11/23に確率が跳ね上がるとか!)、

軍団コマを加えたり(7個しかないコマのやりくりが少し楽になる)、

指定のアイコンの箇所へ配置したり(うまくいくと連鎖で達成)、

他のプレイヤーの軍団コマを取り除いたり(他のプレイヤーより先に目的を達成することは重要ですので、足を引っ張るのにはかなり意味があります)、

とさまざま。


報酬カードは、3種類あり、最速達成でもらえるもの、最大数でもらえるもの、1枚だけもらえるけど後からもらえるほうが点数が高いものがあります。


a)同色3枚! アフリカなんかは結構な点数に!

b)達成した目的カードの枚数が表示枚数ちょうどの時にしか選べない
目的達成したけど……後のほうが点数高いし……悩む!
他のプレイヤーの達成状況とかよくよく考えて……

c)金か小麦最大で5点! ちょっと変わっているのは、同点に達した他のプレイヤーのところに移動すること。
上回るよりも悩ましい後手有利。
なお、ローマにとってそのほかの産物は評価の対象外です。

そして、達成した目的カードの代わりのカードを選びます。
目的カードは効果が強烈だったり、高得点のカードは達成するのが難しくなっています。
また達成のむずかしさも、アイコン数が多いためだったり、出にくいアイコンだったりとさまざま。

ここはいち早く達成することで高得点を狙うのか、報酬でボーナス得点を狙うのか、今ある目的カードのアイコンとの相性は、他のプレイヤーに渡したく無いカードは……等々悩んで選ぶことになります。

……そうしていずれかのプレイヤーが。この目的カードを7枚以上達成したらゲームは終了です。
最終的な得点を集計して、もっとも得点の高かったプレイヤーが勝者となるのです。

実に、すっきりとしていてサクサク進む!
若干得点の計算が煩雑ですが、暗算できないレベルじゃありません。
付属のスコアパッドを使うよりは、得点計算用のチップ等を用意したほうが早いかもしれません。

先に書きましたが、負けたのは運が悪かったからだと思えるのに、勝つときはちゃんと考えないと勝てないよね、というバランスで、負けてもついつい
「もう1回!」
と言いたくなるゲーム。
人を選ばない適度な浅さがうれしい感じなので、1個そろえておくと、どんなプレイグループでも重宝すると思われます。

アウグストゥス(Augstus)
プレイ人数:2-6人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約30分
製作:Hurrican
デザイン:パオーロ・モーリ
価格:5,000円+税

なお、ルールが小さいかもしれませが、A3用紙より大きいサイズのPPC用紙も、レーザープリンターも無いので元のルールのデータを生かすとあれが限界……三つ折り6ページとか頭の痛い……なんかいいアイディアは無いモノか?