GAME JAPAN特選ゲーム デッドウッド



Chapassゲームが続きますが、今回のゲームはデッドウッド(DEADWOOD)です。
役立たない役者」という邦訳が語呂も頭が悪そうで、親父ギャグテイストなところがこのゲームとマッチしている気がして、個人的にはお気に入りです。訳した人のセンスはちょっと疑われますが。
ゲームの方もパロディとユーモアに満ち溢れており、これぞCheapass Gameと言えるものです。

プレイヤーはDEADWOODスタジオの役者です。といっても才能もルックスもプライドもお金もない、どうやっても大スターにはなれない万年ウダツの上がらない3流の大根役者です。
今日も日銭を稼ぐためあちこちのシーンを飛び回って、チョイ役をこなさなければなりません。
こんなゲームをプレイするマイナー好きな方にはぴったりな設定ですね。

特徴としては6面体ダイス(いわゆるサイコロ)を多く使用するゲームです。
まずプレイヤーを表す駒はサイコロです。ですからそれぞれ色違いのものを用意すると良いでしょう。
サイコロの目は役者としての「」を表しています。格が高いと稼ぐのにより有利な役に就くことができます。
ある程度シーンの撮影を無事終了させ、お金と信用を得ておけば、オフィスで格を上げることが可能です。逆に、役を途中で放棄したり、撮影が遅れてしまったりすると格は落ちてしまいます。


DEADWOODスタジオゲームボード、ここが役者人生を賭けた戦いの舞台だ。

自分のターンにできることはシンプルで、「移動」か「演技」のどちらかです。
いずれかの撮影セットに移動すると、どんなシーンを撮影しているかが分かります。シーンによってプレイヤーが就ける配役(当然、チーズ商人とか笑う女とか名も無い端役ですよ)が決まっているので、気に入ったものあればその役に就いて演技を開始しましょう。
また、撮影セット固定の更に安い役もあります(ホテルのセットならバーテンダーとかバルコニーから落ちるスタントマンとか)


撮影シーンカード、これをボードに裏向きに配置する。

撮影はサイコロを振ることになります。シーンごとに予算が決まっており、その値以上の目を出せば撮影は進んでいきます。撮影が無事終了すれば、予算に応じた出演料が支払われますが、撮影に参加したプレイヤーで予算を分け合います
このときに格が高い役ほど有利に配分されますので、撮影に時間がかかっていると後から格の高いライバルがやってきて、出演料をガッポリと持っていかれたりします。
逆に、難航している撮影シーンがあれば、ぜひ駆けつけて撮影を進めてあげましょう。

撮影が終了していないセットが残り一つになれば1日が終了します。4日間が終了した時点で所持金が最も多いプレイヤーが勝利となります。
まあ所詮は大根役者王なんですけどね。

バランスは悪くないゲームなのですが、とにかくサイコロを振り続けるゲームです。サイコロも複数振るわけでなく1ターンに1個振るシステムなので、目が偏りがちです。
ゲーム中に取れる選択枝があまり多くないこともあり、相手の行動を読んだり、理論的な思考が好きな人は合わないかもしれません。
サイコロを振るのが好き、とにかく仲間と楽しくプレイしたい、シンプルですぐに遊べるゲームが良いと言う方にはオススメです。
私的には、サイコロをここまで活用したシンプルなルールで2度、3度とプレイしたくなるシステムには賞賛を送りたいですね。映画に詳しいなら更に楽しめると思います。


※もちろんサイコロとお金は付属しておりません

ゲームボード、カード40枚入り
プレイ人数:3-8人
プレイ時間:約60分

私的ゲーム評価
ルール難易度:やや易(2-3点覚えれば、スムーズにプレイ可能)
戦略性:普通(確率計算ができると有利)
運:高(サイコロの目が高い人は強いです)
コンポーネント:安!(この安っぽさがたまりません※褒めてます)
言語依存度:低(プレイへの影響は少ないのですが、英語が読めると雰囲気が分かってより楽しいと思います)
背景世界再現度:普通(このコンポーネントで頑張ってると思います)