違う! やるか、やらぬかだ。ためしなどいらん。『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ パンデミックシステムゲーム』


遠い昔、はるかかなたの銀河で…

今回紹介いたしますのは、このおなじみのオープニングでお分かりのように、
スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ パンデミックシステムゲーム

です。

内容的には『パンデミック』のシステムをもとに、エピソード2のあとのアニメシリーズで描かれた、銀河共和国をめぐる分離主義者(背後にはシスの暗黒卿がいる)とジェダイの騎士たちと共和国のクローン兵たちの戦いのエピソードをテーマとしたゲームとなっています。

中央には共和国の主要な星系が描かれたボード。ファンにはおなじみな星系名も多いのですが、惑星の位置の指定がある場合は別途小地図併載なので安心。

侵略トラックと脅威トラックにはマーカーがあります。
侵略トラックは、出現するドロイド軍団にかかわる数字です(『パンデミック』でいうと感染率)。
もちろん、増えれば増えるほど厳しくなっていきます。

脅威トラックは様々な要因で進行し、最後まで行ってしまうと負けることになります。

第1作『スター・ウォーズ エピソード1/ ファントム・メナス』では「ファントム・メナス(見えざる脅威)」でしたが、ゲームでも開始当初は「0」から開始。

そして、彼らが率いるドロイド軍団が銀河各地で進行を始めます……任務惑星侵略カードを2枚捨て札にし、残りはシャッフルし、その後2枚引いてその惑星にドロイド3体、もう2枚引いてその惑星にドロイド2体、さらに2枚引いてドロイド1体を配置して、これら6枚は捨て札に(『パンデミック』の準備同様)。
今後このデッキでドロイド軍団侵攻惑星が決まるわけです。

そして、最後に引いたカードにはヴィランも置かれます。

ヴィラン(敵役)は4人で、ゲーム中に彼らが起こす「事件」であるヴィランカード6枚の内容はそれぞれ異なります。

左からアサージ・ヴェントレス、グリーヴァス将軍、モール、ドゥークー伯爵

プレイヤーデッキには『パンデミック』とは異なり、感染が爆発的に増加するエピデミックカードは置かれず、毎ターン公開されるヴィランカードで毎回いろいろなことが発生する感じになります。

一方プレイヤーたちの分身となるジェダイの騎士たち。

左からアイラ・セキュラ、アソーカ・タノ、アナキン・スカイウォーカー、ルミナーラ・アンドゥリ、メイス・ウィンドゥ、オビ=ワン・ケノービ、ヨーダ。

彼らはランダムに引いた参照カード裏面に記載の惑星に配置します。

あとはプレイ人数に応じた手札を用意します。
手札といっても、各自の前に並べておき、何を持ってるのかは共通の情報。

カードの種類は4種(4色)……これは味方のクローン兵や艦船などを表しています。
色別に効果は同じなのですが、その色の中で名称は全て劇中に登場した個別のものなのはさすが。

ほかにも特殊な効果を持つ協力者カードがあります。
パルパティーン議長もいるよ!!

任務カードは難易度に応じて枚数が変わります……ゲームの目的は、脅威が敗北ラインに達する前に、全ての任務カードを解決し、最後にヴィラン裏面に記載の最後の任務を達成すること。

枚数が多いとすべて解決する前に敵が脅威を上げてしまい敗北しかねない……これは2枚公開されます(橙と白の2か所)

これがゲームの初期状態。

ゲームの流れは『パンデミック』とほぼ同様ですが細部が違っています。

1: カードの準備
2: 4アクションの実行
3: ヴィランの行動
4 :惑星の侵略

これが1ターンで、これを時計回り順に進めていきます。

カードの準備

『パンデミック』と異なり、手札は使用しても捨て札になることはなく横に倒すのですが、これを縦向きにして再び使用可能にします。
(ほかの人のターンにもカードを使用する場合があるのですが、回復するのは自分のターンの開始時だけである点に注意!)

4アクションの実行

隣の惑星に移動する「飛行」、カードを引く「増強」(手札のカード枚数は7枚まで)、敵を取り除く「攻撃」、任務を達成する「任務遂行の試み」のアクションを合計4回まで、任意の組み合わせで行えます。

「攻撃」はダイスを振って成功の目につき相手にダメージ、ヒットの目につき自分にダメージ。
ドロイドは1HP、封鎖艦は2HP、ヴィランはヴィランシートに書いてある……3か2HP
「0」の目もあるので注意……そのままでは何も起きずに失敗するが、手札のクローン兵などを使用して成功の目を得ることもできる。
部下を大事に!

ジェダイ側がダメージを受けると、その分手札を捨てなければならない……つまり部下がダメージを肩代わり……キビシイ。

ただし、黄色の機甲カードがあれば、能力でダメージを軽減可能!
やはり戦車は重要だ。

「任務遂行の試み」は勝利のために必要な行動……任務に対応する惑星で、ダイス+条件に記された色の手札を使用して、必要な数以上の成功が出れば任務達成。
しかし、この数字が結構大きいのですが、この時同じ惑星にいるほかのプレイヤーも使用可能な手札を使って補助できます!

この写真の場合、出目は2成功+1ダメージなので、アイラ・セキュラとオビ=ワンが合計4枚の紫[隠密]を消耗すれば任務達成!

任務は達成されたら次の任務を引きます。
この任務がなくなったら、最後にヴィランカードに記載ある任務を達成すれば勝利です。

そのほかにアクションとして数えないものとして…

ジェダイ特有のアクションが行えたり……

「攻撃」でも説明したほかにも、手札を使用する(横倒しにする)ことで効果を得たり(赤[襲撃]・紫[隠密]は攻撃時に使用してダイス目をブーストできる、黄[機甲]はダメージを軽減する、青[輸送]は飛行アクションを強化する……など)

協力者を捨て札にして効果を得たりできます。

ヴィランの行動

このように、銀河を飛び回ってドロイドを排除したり、任務を達成したりした後で、ヴィランの行動を行います。

ヴィランカードを公開:いろいろなことが発生する。だいたいがろくなことはおこらない。

特に《惑星の包囲》は侵略マーカーが進み、侵略デッキの底のカードを引いてその惑星にドロイド3体にして捨て札にし、侵略カードの捨て札をシャフルして山札の上に載せます……つまり、ドロイドが出現していたところには再び現れる可能性が!

※パンデミックと異なり、手札を引くのは自動的にではなくアクションで行い、かつプレイヤーのカードの中には感染が拡大するイベントである《エピデミック》はなく、毎ターン何らかのイベントが発生するという(《惑星の包囲》は《エピデミック》に相当)……

惑星の侵略

その後、惑星の侵略が進みます(『パンデミック』の感染の拡大に相当)……侵略トラックの数字の枚数だけ、侵略デッキの上からカードを引いて、その惑星上にドロイドを1体置きます。
なお、『パンデミック』では病原体が3個あるときに、4個めを置くような事態になった場合は隣接する都市全てへ病原体コマが置かれていましたが、ドロイドは周囲にばらまかれることはありません。
代わりに、占領が発生、脅威マーカーが1進み、封鎖艦がその惑星に置かれます)。

なお、封鎖艦がいる惑星では、「任務の達成」ができません!
※しかも封鎖艦を置かなければならない時に置けない場合も、脅威が1進みます……惑星の侵略で4個目のドロイドが置けない場合、まず占領が発生し、脅威が1進み、封鎖艦が置けない場合はさらに脅威が1進み……とかなり危機的状況に。

ゲームはこのような流れで、基本的にはプレイヤーの行動ヴィランの行動とドロイド兵の行動を繰り返していく感じ。
各自任務を行う惑星と必要な兵力(手札)を確認し、分離主義者がドロイドを進行させそうな場所や占領が起きそうな場所に関しては軍事的な圧力を排除させつつ、脅威が最後のマスに進む前に、任務をすべて達成させなければなりません!
任務達成が遅くなればなるほど、敵は共和国の惑星を侵攻し、地歩を固めてしまいます。

協力ゲームとしては、任務を達成するためには、基本的にジェダイ1人では厳しいため、ほかのジェダイの協力を仰ぐ場面が出るのですが、それとは別にドロイド兵たちによる惑星侵攻は進むため、各惑星に赴いて占領を防ぐ必要もあります(モグラたたき状態……)。
毎ターン解決されるヴィランの行動も厄介であり、ヴィランを一時退場させることも重要です。そのため各自自分がなすべきことを把握しつつ、どの惑星で何をするのかの相談と決断がが欠かせないでしょう……特に自分の行動をしたあとでヴィランは行動しドロイドは進行をするので、決断によっては次のターンのプレイヤーのフォローアップが必要となります!

『パンデミック』とはいろいろプレイ感が異なっていますが、システム的には似通っているので覚えやすく、スター・ウォーズらしい展開にキチンとなるのが良いところ。
しかも任務は24種類もあり、毎ゲームで使う枚数は最高難易度でも6枚だけですので、展開はほぼ同じにはなりません。
加えて敵は4種類。その行動パターンや難易度、最終任務も異なりますので、繰り返しプレイにも適しています。

ゲームとしてはちょっと複雑ですが、ステップを踏んで順次解決すれば理解が難しいものではありませんので、ボードゲーム初心者にも挑戦してほしい一作となっております。

スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ パンデミックシステムゲーム
プレイ人数:1-5人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:約60分
製作:Z-MAN Games
デザイン:アレクサンダー・オルトロフ、マット・リーコック
価格:7,700円+税