いつもやらないことをしてみると良いんじゃない?『宝石の煌き:デュエル』


多人数でプレイできるゲームを2人用にリメイクする例は過去にも幾つかありましたが、今回紹介いたします

宝石の煌き:デュエル

も、もとはといえば2人から4人までプレイ可能な『宝石の煌き』を2人用へとデザインしなおしたものとなっています。

『宝石の煌き』は1手番に、「宝石を3色各1個ずつ取る」、「1色を2個取る(ただし山にある枚数が少ないとダメ)」、「カードを予約する」、「カードを買う(コストは獲得していた宝石)」というアクションのいずれか1つを行い、いち早く規定の点数を獲得するのが目的。
獲得したカードによるコストの軽減により、だんだん高額のカードが購入できるようになるのがポイント。
2人でも駆け引きが熱いゲームでしたが、こちらにいくつか変更・追加の要素を加えて2人専用へとしたものです。

……というわけで変更点は

1)勝利方法が3パターン
『宝石の煌き:デュエル』での勝利方法は……
威信ポイントが20点に到達

王冠10個獲得

同色の色の威信ポイントが10点以上
の3種類があり……
威信ポイントに関しては従来と同じですが、「同色10点」で勝利という新要素により、勝利への筋道が増えています。

また、王冠は威信ポイント同様カードに記されている第2の得点で、こちらも勝利への道筋が増えています。
(2人対戦だと3・4人線に比べて一本道になりがちなのを、勝利の筋を散らすことで深みを持たせたのかな?)

2)宝石の獲得方法
宝石の山から3色各1枚取るか、1色2枚取るかだったものが、こちらの盤面から縦横斜めの連続する3枚までを取るように。

ただし、複数取る場合は連続していなければだめ(つまりあいだに空白があってはダメ)だし、黄金はこの方法では取れません(黄金は元の『宝石の煌き』同様予約したときにしか取れない)。

なお、新しい色としてピンクの「真珠」が追加されています。

3)任意アクション
ゲームのシステム的に、手番の最初に宝石をボードに補充するアクションなどを行うステップが挟まりました。
①ゲームの途中で獲得可能な「特権」と呼ばれるトークンを使って、盤面の任意の宝石を1つ取る。

そのあとで、
②先ほどの宝石を置かれたボードを補充することができる(ただしこれをすると相手は特権を1つ得る……そのあとで「宝石の獲得」ができる分有利だしね!)。


中央から表示に従ってらせん状に配置……相手が使用した希少なトークンを獲得できるチャンス!

特権は宝石をとるとき……
同じ色3枚か、

真珠2枚を獲得してももらえます。

※なお、この任意アクションの後で強制アクションである「トークンを3枚まで取る」「宝石カードの確保+黄金を1枚取る」「宝石カードの購入」のいずれかを行います。

4)王侯カード(貴族タイル同様)の獲得方法
『宝石の煌き』では各貴族タイルごとに記載されている条件を満たした(宝石カードを獲得した)時に獲得できましたが、王侯カードは王冠を3つ獲得して1枚目、6枚獲得して2枚目が獲得できます。

なお、宝石カードと王侯カードには、アイコンが記されているものがあり、獲得した場合特権を1つ得たり、もう1手番得たりなど、強力な効果を持つものがあります!

5)ゲームの終了はラウンドの最後ではない
ターン終了誤、持っている宝石の数が10個を超えていた場合捨てるのは『宝石の煌き』同様……その後に勝利条件を満たしてイルカをチェックしますが、満たしていた場合ラウンドの最後(つまり全員手番数が同じになる)ではなく即座にそこで勝利します。

……といった具合に、元のゲームの要素を生かしながら、複数の筋道を見なければならないような内容に調整がなされており(ただし見るべき対戦相手は1人だけ)、相手との駆け引きに気が抜けない内容となっております。
元の『宝石の煌き』が好きな人にはもちろん、2人用のガッツリやりこむことが可能なゲームをお探しの方にもオススメいたします。

宝石の煌き:デュエル
プレイ人数:2人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:30分
製作:Space Cowboys
デザイン:マーク・アンドレ、ブルーノ・カタラ
価格:3,600円+税