マンモスだァ~『サピエンス』


南フランスのクロマニヨン洞窟で渓谷で化石人類が発見されて以降、フランス人は何かと原始テーマが好きで、結構有名な映画も作っておりますが、今回紹介いたしますクロマニヨンの時代 ―― 今から4万年から1万年前の部族を豊穣の地へと導く、

サピエンス

です。

ゲームは狩猟採集生活をしているクロマニヨンがテーマのタイル配置ゲーム。

プレイヤーは自分の部族を率いて渓谷を自分の土地としていきます。

箱は結構大きい……が、中はぴったり収納。

打ち抜いた枠は上げ底としてトレイの下に敷くべし。

タイルはPP加工のちょっと手触りのいい奴。
若干カットが甘めなので、注意!
PP加工がペロッと生きそうな感じなので、ここを参照に丁寧に抜きましょう。

個人ボードは左右に分割されていてそれぞれ内容が違い、かつ両面印刷で裏面も違うので、組み合わせパターンは結構ある。

そして自分のボードの洞窟と滝に、ランダムに山岳タイルを表向きで置く。

滝は取ることができない場所、つまり使わないというコト。

ゲームボードのマスは、森と平地に分かれていて、食糧の豊富さをあらわす数字が書かれています。

この組み合わせが毎回変わるため、ほぼ毎回個人ボードの優劣とか有利な重点マスは変わる感じなので、繰り返し遊ぶのにはよろしい感じ。

ゲームの目的は、衣食住のうち、食と住を満たすことで、獲得した食糧点と住拠点のいずれか低いほうの点を比べて、高得点のプレイヤーが勝者となります。

では、その食糧点と住拠点はどのように獲得するかと言いますと……

配置していく部族タイルはドミノみたいな感じで長方形で、いろいろなアイコンが描かれていて、それぞれさまざまな効果を持ちます。
ゲーム開始時に、まず各プレイヤーは4枚ずつランダムに受け取って表向きにして置き……5枚を共通のプールにします。

最初の手番では、出発する洞窟を選び、自分の手元の部族タイルを配置します。
この時、山岳タイルに描いてあるアイコンと、同じアイコンのある部族タイルを置かなくてはなりません。

ここから、部族の渓谷探検が始まることになります。

以降の手番では、
1)自分の手元の部族タイルを配置し……

2)共通プールから手元に部族タイルを補充し、タイルの山から部族タイルを補充します。

を基本繰り返す。
ルールの原則はシンプル。
ただし、タイルを配置するときは必ず辺で接するように配置し、隣接するタイルは、同じアイコンを持っていなければなりません。
タイルは長方形で、それぞれ別なアイコンが書かれている点に注意!

これは置ける。

これはダメ。

両方のアイコンが一致しないと……あれ、結構難しいぞ?

また、採集エリア(森)のアイコンのあるタイルは、平地には置けません。

食糧点は、この既に置かれているほかのタイルにつなげたとき、置いたタイルの繋がった側の下のマスにかかれた食糧点を獲得します。

さらに、そのタイルのつながった側のアイコンの効果も獲得できます。

例えば……

「マンモスだァー」

もらえる、肉。

あの肉じゃない……

肉は食糧点を得るときに消費して、食糧点を追加することができますが、いっぺんに使えば使うほど高得点。

火は猛獣を遠ざけた……
熊トークンをもらう。

クマはその強さからか、おおよその文化圏で崇拝の対象だったのだ……

もらった熊トークンは他のプレイヤーの開いてるマスに置いて、隣接するタイルの枚数だけ住拠点を獲得できる。もちろん、お邪魔タイルとしても機能する。

他にも、手元のタイルを交換する水場や、住拠点を得る仮住まいなど、いろいろな効果があって8種類。

8か所ある山岳エリアは、同じアイコンのタイルを重ねると山岳タイルを取れます(タイル配置のルールには従って)。
住拠点は主にここで獲得できます。

点数は大きいけど、6か所しかない。

なお、取った山岳タイルは、ターン中に1枚使ってそのアイコンの効果を得るために使用できます。

つなげられなくなったら、この部族はそこでオシマイ。

実を言うとこの部族はもうだめです。
突然こんなこと言ってごめんね。
でも本当です。

古い部族は全部裏返して、新しい洞窟から別な部族が再出発です。

なお、行き詰った部族のタイルには隣接できません。

山札と共通のプールの部族タイルが無くなったら、最後のプレイヤーまでプレイしてラウンド終了。食糧と住居の低いほうの点数を比べて、高いほうが勝者です!

ルール自体はシンプルで、どうやって次につなげていくのか、自分の欲しいタイルを取るのか邪魔をすべきなのか、点数を特に高いほうを造らずにどのように取っていくのか、特殊能力を得るべきなのか、誰かを邪魔できるのであれば、誰の邪魔をすべきか……ということを良く考えてプレイしていく感じ。
フランスのゲームらしくアートワークが素晴らしく美しく、直接的な殴り合い度も低く、ルールもそう難しくない感じのタイル配置ゲームとなっています(「プレイは簡単」とは言ってない点に注意……初回は自分のボードを見てるだけで大変じゃないかと思われるくらい、計画建てるが難しい!)。

テーマ的に欲しい人にはもちろんですが、ちょっと複雑目なタイル配置のゲームをお探しの方には結構オススメな感じとなっております。

サピエンス(Sapiens)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:45分
製作:Iello/Catchup Games
デザイン:シリス・リロワ
価格:6,000円+税