目を鍛えておけば、最高の対電子戦の武器になります『栄光のスターファイター』


今回紹介いたしますのは、敵宇宙巡洋艦を宇宙戦闘機の編隊を送り込んで落す対戦型のゲーム、
栄光の
スターファイター
です。

原題はStarfighterですが、これだけだとスターウォーズやらF-104やらが検索で引っかかるので「栄光の」を対策でつけたけど、「F-104 スターファイター」の日本での愛称は「栄光」だったのであまり効果が無かったかもしれないうえに、栄光も何も実はスターファイターはドカドカあらわれて、バシバシ落とされるゲームでした。

ゲームボードは同航戦中(?)の宇宙巡洋艦を表しております。

船はぜんぶで4種類あって、各列の上限レベルが違います。


こんな感じで同行戦(?)状態で配置。

ゲームの手順は簡単で、まだ埋まってない自分のボードの手前の列のマスの数だけカードを引き、カードを1枚ずつ、イニシアチブ(先手)プレイヤーから、交互に出していきます。

カードは上下2弾に分かれていて、裏を使えばレベル0(上段戦闘機2機)で、任意の場所に置けます。
表側には0から3レベルレベルが書かれているので、対応するレベルにしか置けません。こちらも上段か下段に戦闘機編隊が書かれており、また特殊能力アイコンのあるものは配置時に直ちに効果を適用します(カードを引いたり、任意のカードを移動させたり、上下を入れ替えたり、裏返したりいろいろあり)。

カードを置くときは何もない0レベルのスペースには0レベルのカードをプレイし、その列の次のレベル1のスペースに置く場合は、対応するレベルのカードを、レベル0のカードに半分重ねておかなくてはなりません(以下同様)。

上の場合、最初は0レベルカードを置き、次の1レベルには1レベルのカードを置いた。しかも「カードを引く」アイコンがあるのでカードを1枚引ける!

こうやって各列の戦闘機編隊を増やしていき、これ以上置けない、置きたくないとなったらパスしますが、先にパスした側はイニシアチブコマを受け取ります(持ってる側がイニシアチブプレイヤー)。両者パスしたら、戦闘です。

イニシアチブプレイヤーは、自分の巡洋艦ボードを1列だけ、右か左にずらします(2列は接していること)。

そして、右か左のどちらの列から戦闘解決をするのか決めます。

戦闘は、各区画ごとに解決します。
まず、両者見えている戦闘機の数だけダメージトークンを取ります。

5機編隊あるので、ダメージトークンは5個取れる。

そしてイニシアチブ側から、その区画の1番上からダメージを割り振っていきます。

とりあえず仮で置いてみた。

戦闘機の数だけダメージが割り振られたら、そのカードは取り除かれます。
この時も、特殊効果のアイコンが見えたら直ちに適用となりますし、隠れた編隊が出てきたら、その編隊にダメージを割り振ることになります。

ここのアイコンは配置時に見えていたので、その時に適用している。


最後の敵編隊の壁を崩せなかった……あと戦闘機を2機、置けていたら!

この敵戦闘機の壁――CAPを突破したら(ダメージトークンが余ったら)、その数だけ巡洋艦の装甲が減ります。この装甲が0になったら、撃沈され、敗北となります。

基本はこのように、戦闘機編隊をどの区画に集中させるべきか(まんべんなく敵編隊がいなくなると、今度はドローの優位が出てしまうかもしれない)、相手の戦闘機編隊に対処するにはどのように編隊を置くべきなのか、イニシアチブを得るためにパスすべきなのか、巡洋艦の接する列をどう動かすべきなのか……というのを悩む感じのゲーム。

カード能力と手札マネジメントと各列ごとの戦闘機数のマジョリティを考えて編隊を配するわけですが、上のカードで隠れた編隊と特殊能力が(重ねる前に見てたはずなのに)思わぬ展開を生む感じ。ルールはシンプルですし、視覚的にもイメージしやすいゲームとなっております。
問題はタイトルに偽りあり……これ、宇宙戦闘機のゲームじゃなくて、宇宙空母戦ゲームだ。
まぁ、それはそれであり。むしろそこがいい。
軽めの2人用ゲームを探している人で、ちょっと場所を取るゲームでも大丈夫な方には試してほしいですし、テーマ的にぐっとくる方や、提督業の方にはかなりお勧めいたします。

栄光のスターファイター
プレイ人数:2人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:30分+
製作:Ystari GAMES
デザイン:ステファン・ボーダン
価格:4,500円+税