GAMEJAPAN特選ゲーム ゾンビーズ!!!~全国のゾンビ映画フリーク集まれ!


町中にあふれるゾンビの群れ。生き残っている人間はわずかで、彼らは町を脱出するためへリポートを目指す。
ロメロ3部作や死霊のはらわたシリーズ、そして近年ではバイオハザードといったゾンビ映画でおなじみのシチュエーションを楽しめるボードゲーム。それがこの『ゾンビーズ!!!』だ。

コンポーネント:
しっかりとした作りの外箱には、ゾンビどもにチェーンソーをふるう男のイラストが。

どう見てもブルース・キャ○ベルですね。

余談ですが『ゾンビーズ!!!』のシリーズで『MID EVIL』という中世を舞台としたバージョンもありますが、こちらはどう見てもスーパーマーケット店員が主役の某映画をモチーフとしています。

特筆すべきは膨大なゾンビフィギュアの数。男女のゾンビフィギュアが100体(!!)入り。これだけでもアナログゲーマーは買う価値あり。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』でゾンビ100体退治のシナリオなどいかがでしょう?

ゲームの内容:
最初に書いておきますが、このゲームに緻密な戦術は必要ありません。すべては勢いとノリで楽しむのが正解でしょう。

プレイヤーは町の広場からスタートして、ヘリポートを目指します。マップは3×3マスのタイルに分割されていて、プレイヤーは順番がまわってくるたびにランダムに引いたマップタイルを好きなように繋げていきます。

タイルを置いたプレイヤーがそのタイルに(指定された数の)ゾンビとトークンを配置できます。トークンは弾丸とライフの2種類があり、配置してあるマスを通過したプレイヤーは弾丸やライフを補充できます。ひとつのタイルにはゾンビが3体~9体配置されますのでゾンビはどんどん増えていきます。プレイヤーは移動の途中で出会ったすべてのゾンビと戦闘しなければなりません。戦闘方法はダイスを1個振って、4以上なら勝ち、3以下なら負けといういたってシンプルなつくり(笑)なので、どうなのかな?と最初思いましたが、実際にプレイしてみると1ターンにそれこそ何回もゾンビを倒すことになりますので、。テンポよくノリノリでゲームを進めることができて意外と悪くなかったです。なお、3以下が出てしまった場合は弾丸トークンを1個捨てるごとにダイス目にプラスして勝ちにしてしまうか、ライフを1失うかを決めることができます。ライフをすべて失ったら町の広場からやり直しになります。

またイベントカードというものを手札として持ち、次の自分の番が回ってくるまでに1枚だけ使うことができます。

プレイヤーを強化できるアイテムや、相手に嫌がらせする効果のあるカードなど様々です。面白いのはアイテムのほとんどが、特定の場所にいないと場に出すことができないという点です。例えばチェーンソーは「芝生と庭園専門店」があるマップにいないと、例え手札として持っていても場に出すことができません。しかも「芝生と庭園専門店」のような特定の場所を示すタイルにはゾンビがたっぷりと配置されていますので、アイテムを手に入れるためにはリスクが伴うわけです。このへんは正直運まかせな面もありますので、私はすぐに使えないアイテムカードは捨てまくっていました(笑)。

手番の最後にゾンビを動かすことができます。ライフが少ないプレイヤーと同じマスにゾンビを移動させたりといった嫌がらせができるわけです。このようにヘリポートに一番近づいたプレイヤーにはなぜか次々と不幸が訪れます(笑)。

勝利の条件はヘリポートに最初にたどりつくか、ゾンビを25人以上倒すことです。
ヘリポートに最短ルートにたどり着けるかははっきりいって運が重要。私はゾンビを倒すことを目標としましたが、戦闘自体もダイス運なので(笑)どちらにしろ勢いが重要です。でも7体連続でゾンビをショットガンで吹き飛ばす快感は運ゲーならではかもしれませんね。勝ち負けというよりは経過を楽しむ大人のゲームと言えるでしょう。いずれにせよゾンビムービーが嫌いではない人にはおススメです。同じゾンビゲームでも映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』のような立てこもり系ならモール・オブ・ホラー、『死霊のはらわた』みたいにゾンビを倒しまくるアクション性を求めるなら『ゾンビーズ!!!』でしょう。

プレイ人数:2-6人
プレイ時間:約45分

私的ゲーム評価
ルール難易度 :易 (この上なく簡単です)
戦略性     :低 (はっきりいって運ゲーですが、頭カラッポで楽しめます)
運        :高 (ダイス運、カード引き運、マップ引き運などが強いと有利)
コンポーネント :優 (ゾンビフィギュア100体! カードイラストも雰囲気あり)
言語依存度 :低 (カードテキストに短い英文あり。対訳表つき。)