先ほど公式サイトにて発表されましたように、スクウェア・エニックス トレーディングカードゲームシステム(以下SQEX-TCG)は4月10日発売の『FF-TCG 2015』をもちまして商品展開を一時休止とさせていただくことになりました。2014年は新規プレイヤー獲得のために多数の必須カードを再録した『2014 1st』の発売、Sa・Gaシリーズの投入、トレジャーカードの新システム、フレームレスカード(プラチナレア)の作成など、さまざまな試みをし、より一層の展開をと考え実行してきましたが、力不足もありこのような結果となってしまいました。そのことに関して、まずプレイヤーの皆様に心よりお詫びいたします。

 振り返って2011年2月に『Chapter I』を発売してから早4年。開発が本格的にスタートしたときから数えると5年。これまで「原作を維持しつつ、ゲームとしても優良なものを」という考えを心がけてゲームを作ってきました。それがどれほど成功したかというのは自分としては判断のつかないところではありますが、少しでも原作ファンの皆様、そしてTCGプレイヤーの皆様に楽しんでいただけましたなら幸いです。
 
 個人的な話になりますが、大好きな原作を使ってゲームを作れるという喜びとともに、常に裏切れないという緊張感が共存していた5年間でした。
 作っている最中は、「こんな内容で原作ファンの人に満足してもらえるのか。TCGとして本当におもしろいのか」新製品が発売されたときは「何かミスはなかったか。新たなセットは受け入れてもらえるのか」こういったことを自問し続けていました。1年365日、どんな状況でもどこかで必ずそれらのことを考えていました。

 過去に何度もプレイしているゲームを再びプレイし、攻略本や設定集を読み込み、カード化するために頭を悩ませるという作業は決して楽なものではありませんでした。しかしながら、その一方で楽しいものでもありました。このような機会はすべてユーザーの皆様の応援によって与えられたものであり、ユーザーの皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。それゆえに休止しなければならないのが身を切られるようにつらく、残念です。

 なお、今回、休止という形になってしまいましたが、2015年度いっぱいはさまざまなイベントを考えております。また、ブースターパックではない形になったとしても、『FF XV』をはじめ新作のカードを制作するチャンスを虎視眈々とうかがっていますし、可能であれば体制を立て直して新たなシリーズとして展開できるようにしたいとも考えております。
 また、ホビージャパン開催のイベントや店舗大会の運営は続きますので、今後も遊んでいただき、5周年イベントも含めお付き合いいただければ、これに勝る喜びはありません。

 さて、どれほど言葉を尽くそうと皆様に対してのお詫びの気持ちと感謝の気持ちをお伝えしきることはできません。『SQEX-TCG』は自分にとってそれほど大きなものでした。改めまして、この4年間、本当にありがとうございました。

ゲーム開発課
第1制作チームプロデューサー
景山太郎

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