GAME JAPAN特選ゲーム 「ウーリィ・ブーリィ」


今回はGAME JAPAN特選ボードゲームのラインアップに新たに加わった、ASMODEE社の「WOOLY BULLY(ウーリィ・ブーリィ=羊いじめ)を紹介します。
このゲームは、2002年のフランスGame of the Yearを受賞したタイルゲームで、プレイヤー人数は2人~4人、1ゲーム30分程度のお手軽なゲームですが、戦略性に富んだ奥深いゲームです。

ゲームは、村の広場から、風景をつなげながらタイルを置いていき、如何に自分の羊の柵を拡げるかを競います。
プレイヤーは、あらかじめ自分の羊(4色のうちどれか)を割り当てられますが、他のプレイヤーの色がわからない状態でスタートします。

それぞれのタイルには、村、羊(4色)、森などが、それぞれ4つの辺に面して描かれていて、村や他の色の羊との境には、柵が入っています。タイルの置き方は、すでに場においてあるタイルとすべての辺の風景が合うように(村と村、森と森、羊は同じ色の羊同士)置かなければなりません。柵と森に囲まれたものが1つの牧場となり、できるだけ大きい自分の羊の牧場を作るように、タイルを置いていきます。また、戦略として、他のプレイヤーの羊の牧場が大きくならないように、柵や森のタイルを置いて妨害することも重要です。
基本は手札のタイルは4枚で、自分のターンは1枚置くと1枚引いて終わり、次のプレイヤーへ移ります。ただし、コンボが決まると、その枚数分(すでに場においているタイルと2辺が合えば2枚、3辺が合えば3枚)のタイルを引くことができます。

このケースで右上のタイルを置くと2枚引けます。

また、妨害工作として、狼のタイルが存在し、狼がいる森に隣接した牧場は、得点カウントされません。狼対策としてハンターのタイルを使うと、狼の効果を無効にできます。

狼は森に出現しますが、同じ森にハンターが置かれると無効になります。

こうして、最終的に自分の色の羊の牧場のうち、最も羊の頭数が多いもの(狼の森に隣接していないことが条件)の頭数を数え、1頭につき1点のポイントを得ます。また、プレイヤーは、ゲーム進行中いつでもゲームをやめることができ、やめた順番によってもポイントが加算されます。(早くやめた方が高いポイントがもらえます。)最終的にポイントの多いプレイヤーが勝利となります。
効果的なタイルの置き方、他人の妨害、狼タイルの使い方、自分の色へのブラフ、ポイント目当てのゲームのやめ時など、簡単なルールの中にもたくさんの戦略が詰まった秀作です。

ゲームの内容:タイル77枚、タイルを入れる布製の袋1枚
各タイルは両面印刷されていて、場に置けるタイルの種類は全140種類です。

俺的ゲーム評価
ルール難易度:易
(簡単です)
戦略性:優(自分の手の拡大と相手との読み合い・潰し合いが絶妙)
運:良(タイルの引き運もあるが、戦略の方が優る)
コンポーネント:良(もう少しタイルが引きやすければ・・・)
言語依存度:低(タイルには全く言語が書いていないので日本語ルールさえ読めば100%プレイ可能)
背景世界再現度:優(羊のイラストがキュートです)