似てても違うよ『ジューシィフルーツ』


鋭意的に新作得おリリースし続けているDeep Print Gamesが、ドイツ年間ゲーム大賞受賞デザイナーと組んで製作したのが今回紹介いたします、

ジューシィフルーツ

です。

なお、フリスティアン・シュテーアの受賞作は『ピクチャーズ』なので、ゲームのジャンルは全く別だ……けっこうマルチタレントじゃない?!

島の絵葉書が自分の色のリマインダー件スタートプレイヤーマーカー。
おしゃれ。

ゲームの舞台は南の島……プレイヤーはそれぞれ島を受け持ち、フルーツを収穫して、それを出荷したり、新しいビジネスを誘致したり、ジュース工場に出荷することで点数を獲得していきます。

ビジネスを誘致するたび、ゲームが終了に向かうので、いかに効率よく点数を生み出せるのかがポイントとなります……。

見よ。この豪華なフルーツコマ!

黄色はバナナ、緑はライム、赤がザクロ(トロピカル……?)、橙がオレンジ、紫はマンゴスチン……?!(ナスビじゃないよ……)

自分の島はこちら。

中央の空きスペースには、収穫タイルがランダムに置かれ、1方向にスライドさせて、その移動マス数だけフルーツを収穫します。

島の周りには品物を待っている船が係留されていて、その分島は狭くなっています。

中央に置かれるのが得点ボードとビジネスボードです。

ここにはランダムに、人数に応じた枚数のビジネスタイルを配置します。

ビジネスタイルは個人ボード上に置くのですが、ビジネスによっては1マス以上の地所を占める場合があります……そんなビジネスはこちらに別途タイルもあります。

アイスクリームとミルクセーキはここに置かれます。
これらは点数になるものですので、いち早く取るのを目指してください。

なお、人数により決まる既定の枚数のビジネスタイルが取られたり、アイスクリームの販売が進むことで、プレイ人数によって決められた営業許可がすべて出されたら、そのラウンドでゲーム終了です。

なれたら選択ルールでジュース工場を……これは得点の選択肢を少し増やしてくれます。
追加ルールではありますが、そんなに難しくはありませんので最初から入れてもよいでしょう。

ゲームの流れは2ステップ(+選択ルールのジュース工場で3ステップ)

1ステップ目は……

1a)収穫タイルを1枚移動させて、そのマス数分収穫する
もしくは
1b)移動ビジネスタイルを1枚移動させて、ビジネスの効果を使用する

移動できるマスが多ければ多いほど、効果が大きくなります!
収穫タイルはフルーツを得て、移動ビジネスタイルの《アイス移動販売》は特定の種類のフルーツでアイスクリームを最大移動マス個つくれます……
移動ビジネスタイルの《特別収穫タイル》は、書かれている2種類からフルーツを選べる上に、個数も最後に+1とお得。

1ステップ目が終わったら2ステップ目……

2)船にフルーツを出荷する(フルーツを払って船タイルを取り除く)
もしくは
2)ビジネスタイルを獲得して自分の島に配置する(フルーツを払ってタイルを獲得する)

船は点数にもなりますが、なにより収穫タイルの移動スペースが開きます。

ビジネスタイルは1マスの物、2マスの物、4マスの物とあり、点数にはなりますが、場所を占有してしまいます。
またゲーム終了時の状況で点数が獲得できるものもあります。

移動ビジネスタイルの《アイス移動販売》は前述したように、第得点を獲得できるかもしれませんが、リソースはたっぷり用意したうえで、移動マスも確保しないと効率は良くありません。

まずステップ1で移動して……

大量得点!

なお、各ビジネスは取るだけでも点数が獲得でき、かつゲーム終了はビジネスタイルを取ったとき(など)に進む「営業許可」が最後のマスまで行ったらそのラウンドで終了なので、できるだけ早く、他のプレイヤーに先んじて得点を獲得しなければなりません。

ゲーム的には「点数獲得レース」なので、さっさと終了トリガーを引けるなら引いてしまうのもあり。
アイスも売り切れると、営業許可トラックが進むので、フィニッシャーとして優秀だ!

追加の要素として……

3)ジュース工場のディスクを2枚まで進める(フルーツを支払ってディスクを進める)
ディスクは縦列が「シングルマス」なら開いている任意の場所に、「タンク」なら先に自分のディスクがあるならその上に移動します。
移動前に重なっていた場合、(同じマスに移動する)2枚目の移動は無料です。
止まったマスに点数が書かれているなら即座に得点です(重なった場合は2枚目の点数はナシ)。
ジュース工場の利点は、フルーツの生産が順調なら、あまったフルーツを得点化できるところ……かな?

……以上を営業許可トラックが最後に到達するまで繰り返していきます。

ゲーム終了条件が満たされたらそのラウンドの最後までプレイして、ゲーム終了。
今まで獲得した点数と、ビジネスタイルのうち屋台タイルがあればそれによる追加の点数(「観光名所があれば得点」とか、「空いている海岸線につき得点」とか)を獲得してください。
ちなみにフルーツは点数にはなりません!

……と、ゲームは手順通りに進めればサクサク進むゲームとなっており、ゲームが進むにつれ(ちゃんとプレイしていれば)生産性も拡大していく個人ボードの効率化が大事な点です……が、ビジネスタイルは早く取り過ぎると自分の島が狭くなって生産効率が落ちるので要注意。
また、前述した通りに得点獲得レースのため、各自の手元のフルーツの在庫や、相手が次に作れるフルーツの数などに注意を払っておかないと、高得点源のビジネスタイルが先に取られてしまいかねません(「間接的な得点獲得の邪魔」なので、対処方法は相手より早くリソースをぶん回して相手より早く獲得するしかないのだ……)。

ルール自体はそれほど複雑でもなく、プレイ時間も比較的短めで長くても1時間くらいで終わる中量級。ビジネスタイルはランダムに登場するため、毎回展開は異なります。
また昨今の事情も反映してか、ソロプレイルール(パイナップルさんと対戦!)もあり、繰り返し遊びやすいゲームとなっておりステイホーム向けのゲームとしてもオススメいたします。

ジューシィフルーツ
プレイ人数:1-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:20-50分
製作:Deep Print Games
デザイン:フリスティアン・シュテーア
価格:4,950円+税