ゲームの値ごろ感と言うもの大半はコンポーネントによってくるものですが……
オー・マイ・グーッズ!
はカードのみのコンポーネントでお手軽ながらも、プレイ感は中・重量級。
さて。
プレイヤーには最初、《炭焼き小屋》と
を持ってゲームを開始します。
カードの機能としては、
1)裏向きで製品(建物の上に置く)
2)自分の前に建てると建物
3)資源(手札や市場にめくられた札)
……と1枚で3つの機能があります。
ゲームの流れとしては、手札をそのままキープか全交換をして、2枚ドローを全員がします。
次に午前に資源が市場に並びます。
太陽が2枚出たらストップ。
この資源を見たうえで、プレイヤーは自分がどこで、どのように働くかを決めます。
最初は炭焼き小屋しかないけど……
午前に木と、石と、粘土、綿、小麦でストップか……
まじめに働くと、必要な資源が全部市場になければなりませんが、2枚製品が製造できます。
不真面目に働くのであれば、必要な資源が1つ(1種類に非ず)軽減できますが、1枚しか製品が製造できません。
ここはまじめにいくか……
このとき、建物を建てたい場合は裏向きにおいて予約しておきます。
午後は同じ要領でめくっていきます。
各プレイヤーは生産を行いますが、必要な資源が市場では賄えない場合は、手札を捨てることによって自分だけその資源が市場にあるかのように生産できます。
そして、左に書かれているコストで「生産」が成功したら、右のコストで「チェーン」(連鎖生産)が行えます。
例えばこんな連鎖も……
そして、予約していた建物を建てたり、条件がそろってたら部下を雇います。
上記の生産の流れを考えて建てるといいよ。
部下はまじめに働くけど、製品は1つしか作れない人。
配置転換には2金かかるので要注意。
これを繰り返して、だれかが建物を8つ建てたらゲーム終了トリガー。
もう1ラウンドプレイして、最後は製造を行っていなくてもできるフリーのチェーンをどばーっと実行してやれます。
建物や助手の点数に加えて、お金5金に付き1点の点数になるので最後の生産チェーンは重要になるかもしれません。
プレイヤー間のインタラクションはほぼありませんが、誰かが飛び出しそうなら先にダッシュを開始するとか、だれかが欲しかった建物を建てしまっていたら路線を変更するなど、自分ばっかり見ていてもダメなタイプのゲーム(『タリスマン』とか、『ロール・フォー・ザ・ギャラクシー』とか同じ傾向)。
めくりの部分に関しても、プフィシュターの作である『ポートロイヤル』も同様でしたが、その場のめくりに一喜一憂する運のゲームではなく、そのめくりのムラを考慮してゲームを通して優位を得るリスク管理のゲームであるといえます。
持ち運びが圧倒的に簡単な小箱なのに、プレイ感覚が中・重量級である点は貴重なところ。
何より生産チェーンがピタッと決まり、建物のコンボがうまく決まると快感!
気軽に入手できるミドルクラスのゲームとして、また拡大再生産のゲームが好きな方には強くオススメいたします。
オー・マイ・グーッズ!
プレイ人数:2-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:30-60分
製作:Lookout Games
デザイン:アレクザンダー・プフィシュター
価格:1,600円+税