注目高まる「ショットガン」実銃最新事情!【最新GUN事情】

 

毛野ブースカがアメリカ在住のリアルガンレポーターのSHIN に、ガンやタクティクスに関する疑問、質問を聞いてみようというコーナー。今回のテーマはサバゲでも人気が高まりつつある「ショットガン」。アメリカにおけるショットガンの最新事情を語ってもらった。

 

前回の【最新GUN事情】はコチラ

 

 

【毛野】
 

エアガンのショットガンでは、複数のBB弾を同時に安定した初速と精度で撃ち出すのが難しいのですよね。

【SHIN】

そこに各社のアイデアが投入されているわけですね。

【毛野】

そうですね。ライブカート式は以前からありましたが、今は1本のバレルから複数のBB弾を撃ち出すか、複数のバレルから同時にBB弾を撃ち出すか、さらにこの2つを組み合わせて複数のバレルから複数のBB弾を同時に撃ち出すというスタイルに分けられるように思います。さらにその発射機構はエアコッキング、ガス、そして電動が登場していますね。

【SHIN】

BB弾が散りながら飛んでいくのは迫力を感じますし、他の機種にはない魅力を持っているのがショットガンですね。

【毛野】

米国ではショットガンはどういった位置にあるものなのですか?

【SHIN】

ショットガンはスポーティング用銃器としての認識がほとんどです。クレー射撃やハンティングといった目的で使用されることがほとんどで、アームズマガジンで紹介されているタクティカル/コンバットショットガンは米国におけるショットガンの中でもごく少数に位置していますね。

【毛野】

そういった背景もあって、ショットガンは日本を含め世界中で民間人が所持しやすい銃器の種類でもある訳ですね。

【SHIN】

そうです。スポーティングショットガンはオリンピック競技にもなっており、また狩猟用としても非常に一般的ですからね。ショットガンには様々な種類がありますが、また選択するショットガン用の弾薬である「ショットシェル」の種類によっても、その威力、効果が変わってきます。

 

同じショットガンであっても、その威力と効果は使用する弾薬である「ショットシェル」の種類によって大きく変化する。

 

14 インチ銃身の短銃身タクティカルショットガンを至近距離で使用する訓練を行なうロサンゼルス郡シェリフ。至近距離では他の銃器にはるかに勝る威力を発揮する。

 

【毛野】

ショットシェルには散弾が詰まったものだけではなく、スラッグ弾と呼ばれる1発弾もありますよね。

【SHIN】

そうです。ショットシェルはその口径によってさまざまなサイズがあります。そしてシェルの中に収められる容量(ペイロード)に合わせて、どれぐらいのサイズの散弾を、どれぐらいの量を詰められるかが変わってきます。この中にスラッグ弾も含まれています。

【毛野】

それが、10番ゲージ、12番ゲージ、20番ゲージ、410番ゲージと呼ばれるショットガン独特の口径表示になるのですね。

【SHIN】

そうです。もっとも一般的なのが12番ゲージですが、目的に合わせてまず口径を選ぶことができます。さらに、それぞれの口径で使用するショットシェルの種類を選ぶことができます。

【毛野】

さらに銃口部に取り付ける「チョーク(絞り)」によって散弾の拡散率を変化させることができるのですね。

【SHIN】

そのとおりです。比較的近くから勢いよく飛び立つ鳥を撃つ場合、細かな散弾を多く詰めたショットシェルを選び、さらに広く広がるチョークを選択します。逆に、上空を飛んでいる鳥を撃つ場合、遠距離まで威力が保てるよう、少し大きめの散弾を詰めたショットシェルを選び、チョークは絞られたものになります。

【毛野】

なるほど。タクティカルショットガンの場合はどのようなものが選ばれるのですか。

【SHIN】

ショットガンは50m程度以内で使用されるのがほとんどです。さらにタクティカルショットガンの場合は10m程度が現実的な交戦距離ですから、シリンダーと呼ばれるまったく絞りのない銃身を使用します。さらに、対人用として優れたOOバック弾、もしくは♯4ショットと呼ばれる比較的大きな散弾が詰まったものが使用されます。

 

対人用として適したOO バックショット。8 mm径の散弾が9つ詰められている。

 

5 mからOO バック弾を撃ったパターン。5 cm程度の穴に9 粒の散弾が集まっている。近距離では強烈なストッピングパワーを誇る。

 

【毛野】

ショットガンにはポンプアクションとオートとありますが、どのような分類になっているのでしょう。

【SHIN】

ブリーチを折ってチャンバーに直接装填する「元折れ式」、ポンプアクションやレバーアクション、ボルトアクションによってショットシェルの装填排莢を行なう「マニュアルオペレーション」、そして発射ガスや、反動を利用

して自動的に装填・排莢を行なう「オートマチック」の3種類があります。さらに、銃身と並行したチューブマガジンを持つモデルと、着脱式のボックスマガジンを持つショットガンに分かれますね。

【毛野】

最近ではロシア製サイガショットガンや、東京マルイによって電動ショットガン化されているAA12。さらにレミントン870やモスバーグ500シリーズショットガンのボックスマガジンモデルが登場していますね。

【SHIN】

ボックスマガジンには装填の速さ、そしてチューブマガジンに比べて素早く弾を抜くことができる安全性がありますね。ですが、チューブマガジンの持つショットガンの利点を失うことになってしまっています。ショットシェ

ルの種類によって発揮できる効果が変化するのがショットガンの特徴でもあります。チューブマガジンの場合、ポートロードやタクティカルリロードといったテクニックを使い、様々な種類のショットシェルを瞬時に変更できる利点があるのです。

【毛野】

なるほど。通常は散弾を詰めて置き、必要に合わせてスラッグ弾を装填したりすることができるわけですね。

【SHIN】

ショットガンはビーンバック弾などの非致死性弾薬の使用、ドアのヒンジやデットボルトを破壊しブリーチングを行なうためのブリーチングラウンド、また車両の強化合わせガラスを貫通させるためのスラッグ弾等、大きなペイロードを応用した様々な特殊弾が用意されており、他の銃器にはないタクティカルツールとしての役割も果たしています。

 

AA12 ショットガンは反動利用によって作動するボックスマガジン装填のオートショットガンだ

 

ローディングポートからチューブマガジンへと1 発ずつ装填していく。ショットガンは装弾数の少なさが弱点でもある。そのため、ポートロード、タクティカルリロードのテクニックの習熟は重要である。

 

【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】

毎回ディープな話題をお届けする「最新GUN事情」。今回はショットガンについて掘り下げている。ショットガンの特徴や利点、ショットガンならではの使い方などなどを詳しく紹介し、また写真や図解による解説もわかりやすい。ショットガンについて新たな知見が得られること間違いなしだ。

 

 

TEXT:SHIN、毛野ブースカ

PHOTO:SHIN

編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部

 


この記事は月刊アームズマガジン2019年11月号 P.132-135より抜粋・再編集したものです。

 

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