全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

 

スナイパーエクイップメント&シューティングテクニック ~プレシジョンライフルシリーズ~

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

 

 

 プレジションライフルシリーズは遠距離狙撃をモチーフにした試合を、全米を転戦しながら戦っていく新しい射撃競技である。戦技であるスナイピングを、一定のルールに従って争うことで成立している戦技競技会である。プレジションライフルシリーズには実戦経験豊富な元軍スナイパー、ハンターとして深い経験を持つシューターと軍人、民間人を問わず参加している。
 

 勝つために必要な効率的で無駄のないデザインが費用を無視して開発され投入されるのが競技の場である。そのため、公的機関が研究するよりもはるかに速いスピードで新しい技術が生まれ、テストされ、淘汰されていく。今もっとも早いスピードで進化している射撃競技が、遠距離狙撃の分野なのである。その模様をレポートしよう。

 

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

その日の気温、湿度、風向きなどをケスラー風速計を使って調べ、バリスティックソフトウェアで、環境に合わせたドープ(弾道)を割り出す

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

腕に取り付けるタイプのドープカード。その日の環境によって微妙に異なる弾道データを割り出し書き出しておく。ドープカードのデータを元に、距離にあわせてターレットを操作し、着弾点を微調整する

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

ドープデータを書いたチャートをスコープの横に載せておける便利グッズも

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

バイポッドとともに使われるようになったのがトライポッド(三脚)だ。雲台にアメリカ海兵隊で使われているホグサドルのような万力のようなものを装着する

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

バンカーからはバイポッドを使うには土嚢が邪魔で、プローンで撃つには高すぎる位置のポートから撃つことになる。臨機応変な射撃姿勢が重要となる

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

ワイヤースプールからの射撃。400m、300mにあるスチールターゲットを交互に撃つ。スプールにはライフル以外触れてはいけないルールとなっており、不安定な姿勢のまま、素早く距離の調整を行ないながら狙撃する

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

フィールドコースではスタンダードなプローンポジションでの射撃は行なえない。立射では「ピロウ(枕)」と呼ばれる大きなシューティングバックを使用しライフルを安定させているのがわかる

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

的までの距離がシューターには知らされない(アンノウンディスタンス/UKD)ターゲットも混ざっている。この場合ターゲットのサイズからミルドットを使って割り出すか、レーザーレンジファインダーを使って距離を計測する必要がある

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

イスをサポートにしての射撃のステージだが、様々なサイズのフロントバッグを使って高さを調整する。そしてリバースニーリングや、変則的なシティングポジション等、臨機応変にステージにあわせて対応しなければならない。この部分が実践的なプレジションライフルマッチの楽しさでもある

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

シューターが定められたナンバーのターゲットへ、200m先のターゲットに60秒以内に6発撃ち込む。中央の人質ターゲットに当ててしまったらペナルティポイントとなる

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

次のターゲットにあわせたエレベーション調整を素早く行なう。スコープのダイヤルデザインやゼロストップと言ったアイデアが重要になってくる

 

全米スナイパー競技「プレシジョンライフルシリーズ」

プレジションライフルシリーズでは、競技で使用するすべてのギアを自分自身で背負って移動しなければならない。そのため、マルチタスクで軽量なギアとそれを運ぶためのパッケージングが重要なスキルとなってくる

 

 

TEXT&PHOTO:SHIN

 

 


この記事は月刊アームズマガジン2019年9月号 P.52~53より抜粋・再編集したものです。

 

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