BCM AIR「BCM MCMR 11.5インチ電動ガン」【毛野ブースカの今月の1挺!】

 

「月刊アームズマガジン」編集部の毛野ブースカがおくる『毛野ブースカの今月の1挺!』 。今回はBCM AIRの『BCM MCMR 11.5インチ電動ガン』だ。

 

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 このモデルを見た瞬間、BCMのM4カービンが好きな私は「これは欲しい!」と思った。今までもBCMの刻印が入ったM4カービンのエアガンはあったものの、ここまで完成度が高く、最新の電子トリガーシステムが搭載され、しかも価格を抑えた製品はなかった。発表直後から話題になっていたことから入手困難かと思われたが、なんとかファーストロットを入手することができた。あらためて製品版を手にしてみると意外なほど完成度が高いことがわかった。

 

BCMのオフィシャルライセンスドとして登場したBCM AIRのBCM MCMR 11.5インチ電動ガン。BCMのM4カービン好きとしては「ついに出た!」といったところ。アイアンサイトは付属していないので別途アイアンサイトもしくは各種光学機器が必要

 

 BCM(ブラボー・カンパニー・マニュファクチャリング)というメーカーの説明はここでは割愛させていただくとして、私がBCMのM4カービンが好きになるきっかけとなったのは、今から8年ほど前のこと。あのマグプルDVD「THE ART OF TACTICAL CARBINE」で一躍有名になった元アメリカ海兵隊のインストラクター、トラビス・ヘイリーとコラボした「THE JACK CARBINE」だ。BCMのM4カービンをベースにガイズリーのスーパーモジュラーレール、B5システムズのSOPMODブラボーストックが装着され、Disruptive Greyという渋いメタリックグレーのセラコートで仕上げられていた。あまりのカッコよさに衝撃を受けて、レシーバーだけ実銃をモチーフに再現した電動ガンカスタムを作ったことがある。
 

BCMガンファイターズの一人であるラリー・ヴィッカーズとのコラボモデル「トレーニングカービン」は随所にカスタムパーツが使われており、M4カービンカスタムの決定版といっても過言ではない出来栄えを誇る。写真の2019年モデルは最新の「MC2 BCM」アッパーレシーバーを採用している。(PHOTO:SHIN)


 この「THE JACK CARBINE」をきっかけにBCMのM4カービンが好きになっていくのだが、さらにタクトレ好きな私は、先に挙げたトラビス・ヘイリーや私の師匠であるラリー・ヴィッカーズ、パット・マクナマラ、トム・スプーナー、マイク・グローバーなど元特殊部隊出身の著名インストラクターたちによって構成されている「ガンファイターズ(GUNFIGHTERS)」と呼ばれるBCMのシューティングチームにも興味を持つようになった。また、ガンファイターズという言葉の響きもよく、誌面用にカスタムしたM4カービンの名前にちょくちょくこの言葉を使った。
 

BCMのロゴが誇らしげに入れられたBCMガンファイターMod.0コンペンセイター。外観はもちろん複雑な内部の形状もリアルに再現されている

 

 BCMのM4カービンはどちらかというと派手さはなく地味なのだが、ガンファイターズによってブラッシュアップされた銃本体やカスタムパーツは実戦的で使いやすいものばかり。特に日本で知られているのがガンファイターストックやガンファイターバーチカルグリップだろう。USボーダーパトロールや国土安全保障省、いくつかの合衆国政府機関で制式採用されており、アメリカ陸軍特殊部隊グリーンベレーもアッパーレシーバーグループを購入、使用しているユニットもあるという。要するにプロフェッショナル御用達のメーカーなのだ。そんなBCMのオフィシャルライセンスドモデルが、今回紹介するBCM AIRのBCM MCMR 11.5インチ電動ガンなのだ。第1弾として発売されるのは、同社のM-LOKハンドガード「MCMR(M-LOK COMPATIBLE MODULAR RAIL SYSTEM)」と11.5インチバレルが組み合わされたトレンディなモデルだ。

 

名称にもなっている長さ10インチのM-LOKハンドガード「MCMR」。上面はピカティニーレール、上下左右、斜め45度はM-LOKスロットが設けられている。付属品として「BCM AIR」ロゴが入ったオリジナルレールカバーが2枚、アクセサリーレールが3枚付属している

 

 各部に実銃同様の刻印やロゴが施されているのは当然としてガンファイターパーツがフル装備されているのがポイントだ。M-LOKハンドガードをはじめチャージングハンドル(個人的には「ガンファイターチャージングハンドル」という言葉が大好き)、コンペンセイター、Mod.1 SOPMODストック、グリップ、トリガーガード、QDエンドプレートが標準装備されている。個々に揃えると入手困難なパーツもあり意外と厄介だ。それがまとめて装着されているのだからマニアにとっては堪らない。内部にはVFC製電動ガンの最上位機種に採用されている電子トリガーシステム「Virgo」を搭載。セミオート時のキレもよく、3点射バーストやプリコックなど各種設定ができる。チャンバーパッキンやインナーバレルは高精度で定評のあるメイプルリーフ製がチョイスされている。セレクターレバーやマガジンキャッチ、ボルトキャッチは片側のみでアンビタイプではない。
 

マガジンハウジング左側にはオフィシャルライセンスドモデルらしく実銃同様の刻印とロゴが刻まれており、これだけでも充分に価値がある

 

 先日、購入してから初めてサバゲーに実戦投入した。外装パーツを数点追加した以外は箱出し状態で臨んだが、ホップアップの掛け具合がややシビアかなと感じた以外は弾の飛びは安定しており集弾性も良好。遠距離からでもヒットを取ることができた。プリコック状態から発射できるのでセミオートでも充分。11.5インチバレルとMCMRのコンビネーションは絶妙で、軽量なボディと相まってバリケードが立て込んでいる場所でも取り回しやすく、良好な前後バランスをもたらしてくれる。今までどちらかといえば長め(14.5~16インチ)のバレル長のM4カービンを使う機会が多かったので、11.5インチバレルと10インチハンドガードの組み合わせは新鮮で、想像以上使いやすいので病み付きになりそうだ。

 

 電子トリガーシステムが標準装備されている以外はスタンダード電動ガンとしてオーソドックスな作りだが、さり気ないカッコよさや無駄がなく質実剛健なところは実銃譲り。サバゲーはもちろんシューティングマッチやタクトレにも充分対応できる。しばらくはサバゲーやタクトレの相棒としてBCM AIRが手放せそうにない。

 

BCM製M4カービンを象徴するアッパーレシーバー右側のフォージマーク部分に施されたBCMのロゴも忠実に再現されている

 

チャージングハンドルを引いてダストカバーを開けると、実銃のボルトキャリアと同じ位置にロゴが施されているダミーボルトが現れる

 

両側から操作可能なビッグラッチ&アンビタイプのBCMガンファイターチャージングハンドル

 

下方向に広げることでグローブを着用した状態でもトリガーに指がかけやすいBCMガンファイタートリガーガード

 

バーチカルアングルのBCMガンファイターグリップはストックを縮めた状態や小さく構えた体勢でも握りやすい。またトリガーガード側が延長されており力が入れやすくなっている。グリップボトムは工具なしで開閉でき、モーター交換が簡単にできる

 

BCMガンファイターストックMod.1 SOPMOD。頬付けしやすいように断面が三角形状となっている。スリングマウンティングポイントが左右合計4カ所設けられている

 

バットプレートを開くとバッテリーコンパートメントにアクセスできる。標準コネクターはTコネクターだが、タミヤコネクターに変換できるアダプターが付属している

 

スタンダードな長さ14.5インチのM4A1と長さ10.5インチのCQB-Rとの中間サイズであるこのモデルは構えやすくて取り回しもよく、ウェポンライトなどのアクセサリー類もセットアップしやすい。さらに見た目より軽くて電子トリガーシステムも標準装備されており、サバゲー用ウェポンとして理想的なパッケージングとなっている

 

サバゲー用にセットアップした私のMCMR。本体のパーツ構成はそのままにマグプル製M-LOK AFG、マグプル製スリングマウント、BCM製レールカバー、PTS製EP MBUSを追加。ドットサイトはノーベルアームズのSURE HIT T2 SOLAR、スリングはT.REX ARMS製をチョイスした

 

 

[プロフィール]

 

アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴36年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで25年、280冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。

 

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