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2021/03/26

リエナクトメントのススメ vol.18【WEB版:MVG2018 イベントレポート「WW2各国歩兵小銃掩体」 その1】

 

 月刊アームズマガジンで連載している「リエナクトメントのススメ」。そこでは「リエナクトメント」を歴史的な事象の再現と定義し、テーマを第2次世界大戦としている。現在、世界中で第2次世界大戦をテーマとしたさまざまな「リエナクトメント」が行なわれているが、比較的参加しやすい国内のイベントを中心に紹介するとともに「リエナクトメント」の楽しさを伝えたいと考えている。

 WEB版第18回では、2018年5月25日から27日に行なわれた、サムズミリタリ屋主催のイベント「MVG2018-ASAMA(WW2 Military Veagle & Game Event)」から、戦史研究クラブ「赤侍」とReenactmentGroup「BCo/100Bn」による共同企画「WW2各国歩兵小銃掩体~ざんごーExpo'18展示」をレポートする。

 

前回の記事はこちら

 


 

MVG2018 イベントレポート「WW2各国歩兵小銃掩体」~その1~

 

 

 今回は、2018年5月25日から27日に行なわれた、サムズミリタリ屋主催のイベント「MVG2018-ASAMA(WW2 Military Veagle & Game Event)」から、戦史研究クラブ「赤侍」とReenactmentGroup「BCo/100Bn」による共同企画「WW2各国歩兵小銃掩体~ざんごーExpo'18展示」のレポートである。

 「掩体えんたい塹壕ざんごう)」とは、敵の攻撃から人員・装備を防護あるいは隠蔽するために構築する防護施設である。初回に紹介するのはアメリカ軍の展示で、「2人用小銃掩体」「1人用うつ伏せ式掩体(退避壕)」「2人用うつ伏せ式掩体」の3種類が再現された。

 

アメリカ軍の教範を使用した展示パネル

 

実際の再現のほかに、このような説明パネルがあるとより理解が深まるだろう

 

 会場には実際に様々な掩体が掘られたが、こうした説明パネルがあるとより分かりやすい。

 

掩体構築中

 

写真は2人用小銃掩体の構築風景である

 

 掩体(壕)にはそれぞれの役目があり、その役割に適した位置に掘るため、最初に経始(測量をして配置を決定してから構築を始める)を行なう。この際には地形、地物を利用するが、決められた場所はたとえ木の根や石などで掘りにくい状況であっても、掘りきらなければならない。

 

2人用小銃掩体

 

この写真では胸墻部の土が明らかに周囲の地面と色が異なるのがわかるだろうか。はじめに掲載した展示パネル内の「小銃掩体(Foxhole)」の説明にあるように、掘り始める時にそぎ取っておいた草付きの表層土などで掩体周辺を偽装する必要がある

 

 小銃掩体は、中に立って射撃ができる掩体で、いわゆる戦闘用の掩体である。壕の周囲に土手状に土を盛った胸墻きょうしょうに、左腕をのせて小銃を保持する。

 写真では掩体の周囲にライフルや手榴弾、装備類が置かれているが、まだこの掩体は未完成である。この状態では胸墻部の土が明らかに周囲の地面と色が異なる。これから壕を掘り始める時にそぎ取っておいた草付きの表土などで、胸墻部分の偽装を施して完成となる。

 

夕食風景

 

掩体の周囲にて10in1レーションによる夕食を喫食

 

 掩体の周囲で、10in1(テン・イン・ワン)レーションによる夕食を喫食した。メニューは「ビーフシチュー」「クラッカー」「アスパラガス」「フルーツカクテル」である。10in1レーションは、1943年に採用、生産が始まったグループレーションで、10人分を2箱にまとめた物である。

 

2人用うつ伏せ式掩体(退避壕)

 

写真は壕の中に座ってレーションを喫食しているシーンである

 

 最初に掲載した展示パネルにあるように、うつ伏せ式掩体(Prone shelter)は、敵の砲弾の破片などから退避することを目的とした掩体のため、「退避壕」と呼ばれることがある。充分な深さのある小銃掩体を掘る余裕がない場合に構築する壕で、うつ伏せになって入るのが基本である。

 

PHOTO:BCo/100Bn

TEXT:STEINER