鉄の名工ワルサーが魅せるカスタムモデル

 

 前回のレポートではワルサーが完成させた一級品、Q5 MARCH SF(STEEL FRAME)を紹介したが、他にも最新モデルのQ4 SFなど、抜群のバランスとアキュラシー、さらには“美”をも兼ね備えている銃がある。今回はスチールフレームに回帰したワルサーによるカスタムモデルたちを紹介したい。

 

前編のレポートはこちら

 


 

スチールフレームを採用したストライカー式ピストル、ワルサーQ4 SF。アキュラシーとバランスに優れたハンドガンだ

 

 以前も紹介したLE向けモデルのQ4 TAC Comboは、タンカラーのポリマーフレームにサイレンサー対応の4インチバレル、オプティカルレディスライドを備えていた。トリガーはQ5 MATCH SFのようにアジャスタブルではないが、フィーリングは伝説のワルサーを思わせるものだ。ただ、Q5 MATCH SFとQ4 TAC Comboを撃ち比べてみると、スペック上は後者の方が軽いはずなのにポリマーフレームのため重量バランスで見ると上部前方が重めで、バランスが絶妙な前者に比べコントロール面で見劣りし、重く感じさせたのだろう。Q4 TAC Comboがスチールフレームだったら! と感じたものだ。

 そんな思いを具現化するかのように、今年新たに4インチバレルのQ4 SF(STEEL FRAME)が登場した。「いかなる状況でも最高のパフォーマンス」のうたい文句がそそるこの銃は、携行性重視のコンパクトなLE向けモデルである。いよいよ現代のPPKになり得るモデルを開発できた、とワルサーも気合を入れている製品なのだ。

 

Q4 TAC Comboの実射。ポリマーフレームなので重心がやや上の方にあり、リコイルは鋭くガツンとくる。マズルジャンプもそれなりにある。これがスチールフレームになったら…とイメージするだけでワクワクする。Q4 SFを早く試してみたい!

 

 これらの作品を手掛けたワルサーの本社にはマスターショップ「MEISTER MANUFAKTUR」がある。そこでは射撃競技選手などオーナーの要望に応じ、特別仕様のストックやカラーリング、さらにはエングレービングなどといったカスタマイズを行なっている。ここからはQ5 SFなどをベースに製作されたオリジナルカスタムモデルの美しい姿をご紹介しよう。

 

Model. ARABESQUE

 

こちらはQ5 SFをベースとした、スチールフレームならではのエングレーブドカスタム。シャープで繊細なエングレービングが魅力的で、美しい木製グリップも映えている

 

Model. BLACK DIAMOND

 

スチールならではの表面仕上げが美しいBLACK DIAMOND。グリップのチェッカリングは1インチの中に20本ときめ細かく、エルゴノミックデザインのグリップと相まって極上のグリップフィーリングを実現

 

スライドやフレームの表面は、腐食に強く硬度も高い窒化物処理の一種であるTeniferで仕上げられている

 

 いかがだろうか。スチールフレームであるためシャープで美しいモデルとなっているのが分かるはずだ。「月刊アームズマガジン8月号」ではこのレポートの詳細とさらなるカスタムモデルが掲載されている。この制限の退屈しのぎにご覧いただければ幸いだ。この記事が世に出るときにはウイルス撃退の手立てが見つかり、自粛や制限が解除されていつも通りの生活に戻っていることを願うばかりだ。そして、次の記事では新たな経験が生かされるような状況になっていることを祈りたい。

 

Photo&Text:櫻井朋成(Tomonari SAKURAI)

写真協力:Carl Walther GmbH

 


この記事は月刊アームズマガジン2020年8月号 P.134~141よりウェブ用に再編集したものです。

 

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