発火式モデルガンの扱い方 ~オートマチックピストル発火準備~【毛野ブースカのトイガン基礎知識】

 銃本体やカスタムパーツ、アクセサリー、ギアに至るまでトイガンに関わる基本的な知識や扱い方を、本誌編集ライターの毛野ブースカが解説していく「毛野ブースカのトイガン基礎知識」。「発火式モデルガンの扱い方」と題して前回は「モデルガンの種類と発火式モデルガンの特徴」を解説した。2回目はオートマチックピストルの発火準備(カートリッジへのキャップ火薬の詰め方)を解説する。

 

第1回:発火式モデルガンの特徴はこちら

 


 

■発火式モデルガン「3」の法則

 第1回目でご紹介したように発火式モデルガンはモデルガン専用のキャップ火薬をカートリッジに詰めなければ発火させることができない。実銃に当てはめるならカートリッジに火薬を詰める動作に似ている。これはエアガンでは味わえないモデルガン特有の動作でもあり、一方でモデルガンの取り扱いを複雑にしている一因でもある。

 

筆者はカートリッジにキャップ火薬を詰める準備段階から発火、手入れ・片付けまでの発火式モデルガンの一連の動作を、それぞれにかかる時間になぞらえて発火式モデルガン「3」の法則を呼んでいる。

 

準備:30分

発火:3秒

手入れ・片付け:3時間

 

要するに撃つ(発火させる)のはあっという間、準備と手入れ・片付けに時間がかかるということを意味しているのだ。発火式モデルガンは発火させることが醍醐味なのだが、準備や片付けといった動作は発火式モデルガンでしか体感できない。一方で、準備と片付けを怠れば不発や装填・排莢不良が起きたり、最悪の場合破損してしまい思わぬ事故につながりかねない。調子よく発火させたいなら準備と手入れ・片付けに関して決して手を抜いてはいけないのだ。発火させる前にこの「3」の法則を肝に銘じておこう。発火だけではなく準備と手入れ・片付けに面白さや楽しみが見い出せるようになったら一人前だ。今回は「発火準備編」ということでタナカのSIG P226 Mk25 EVO2フレームHWを用いて発火式オートマチックピストルのカートリッジへキャップ火薬を詰め方を解説しよう。

 

今回用意した発火式オートマチックピストルはタナカのSIG P226 Mk25 EVO2フレームヘビーウエイト(¥28,500)。アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズが採用しているピカティニースペックのアンダーレール付きモデルを忠実に再現しており、EVO2カートリッジ対応の最新型だ

 

本体に付属する5㎜キャップ火薬仕様のアルミ製のEVO2カートリッジと、キャップ火薬を詰めたり撃ちガラを取り出すために必要なローダー

 

カートリッジ内のパーツを展開したところ。写真左上から右上にかけてヘッド、ケース、写真左下から右下にかけてトップ、5㎜キャップ火薬、ライナー、アンビル。各パーツの位置関係などがわからなくなったら参考にしてほしい

 

キャップ火薬を詰める前に、まずはライナー内のオイルを塗布する。綿棒を用意してシリコンオイルを綿棒の先に軽く吹き付ける

 

シリコンオイルを吹き付けた綿棒をライナー内に通す。シリコンオイルは薄く塗布するのがポイントだ

 

アンビルは凸部分を境に長さが異なるので短いほうを下にしてケース内に入れる

 

アンビルをケース内に入れたところ。正しく入れるとケースの底面とアンビルがツライチになる。もしアンビルが飛び出ている場合は上下逆に入れているので逆さにする

 

ライナーはOリングがはめ込まれているほうを上側(ヘッド側)にしてケース内に入れる

 

5㎜キャップ火薬は火薬面(赤色の火薬が貼られた凹状のほう)を上にしてライナーに押し込める

 

ローダーを使ってキャップ火薬を最後までしっかり押し込む

 

突起があるほうを下側(キャップ火薬側)にしてトップをライナーに押し込む。ヘッドに装着されているOリングにも軽くシリコンオイルを吹いておくと発火がスムーズになる

 

トップは指で押し込み、さらにローダーを使って軽く押し込む。トップを押し込み過ぎないように注意する

 

ヘッドをケースにねじ込む。ネジのピッチが細かいので、優しくまっすぐねじ込む。ヘッドはねじ込み過ぎると外れなくなるので、緩まない程度で大丈夫だ

 

これでカートリッジの発火準備完了だ。数日間撃たなくてもキャップ火薬が湿ってしまって撃てなくなることはないが、安全のためにも発火準備が整ったらすみやかに発火させよう

 

 次回は発火式リボルバー発火準備編(キャップ火薬の詰め方)を解説予定なので、ぜひチェックしてほしい。

 

TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:タナカ