発火式モデルガンの扱い方 ~モデルガンの種類と発火式モデルガンの特徴~【毛野ブースカのトイガン基礎知識】

銃本体やカスタムパーツ、アクセサリー、ギアに至るまでトイガンに関わる基本的な知識や扱い方を、本誌編集ライターの毛野ブースカが解説していく「毛野ブースカのトイガン基礎知識」。今回から数回にわたって「発火式モデルガンの扱い方」を解説する。1回目は発火式モデルガンの特徴だ。

 


 

■エアガンとモデルガンの違い

 まずはじめに、モデルガンとはどのようなものなのだろうか。トイガンは大まかに「エアガン」と「モデルガン」に分類できる。エアガンとモデルガンの違いはズバリ「弾が出るか出ない」かだ。つまりエアガンは弾(6㎜BB弾)が発射できて、モデルガンは弾が発射できないものだ。

 

 かつてはエアガンはおもちゃっぽい(リアルではない)外観で、モデルガンはリアルな外観だったことから見分けがしやすかった。しかし今ではエアガンもリアル志向になったことで、ぱっと見ただけでは見分けがつきにくくなっている。そのため、機能上の違い(弾を発射する機能を有しているかどうか)がエアガンとモデルガンをわける最大のポイントと言っていい。

 

1980年代前半まではトイガンといえばモデルガンが主流だった。1980年代半ば以降はエアガンが人気を博すようになったが、近年モデルガンに再び注目が集まり始めている。

 

 ここでエアガンとモデルガンに関する法律について軽く触れておこう。エアガン、モデルガンを含めた玩具銃は銃刀法によって規制されており、金属製スライドやフレームを装着したハンドガンは「模造けん銃」として所持が禁止されており、主要部品に使用される金属素材についても細かく規定されている。もちろんライフルにも規制はあるものの、ハンドガンのほうが厳格に規制されている。

 

 こうした規制に加えて、エアガンは威力の上限が設定されており(0.20gの6㎜BB弾を使用した際、0.989J、弾速にして約99.4m/s)、この数値を超えたものは準空気銃扱いとなる。また、モデルガンは法律で定められた改造防止策(インサートなど)を施す必要があり、金属製の銃身分離式ハンドガンの製造は禁止されている。つまりオートマチックピストルの場合、ルガーP08や南部十四年式、モーゼルピストルなどバレルとレシーバーが一体となる(=バレルとレシーバーが分離・分解できない)モデルしか金属製では作れないのだ。さらに金属製ハンドガンの場合、グリップを除く銃全体を黄色(金色)または白色に着色し、銃身(銃腔)はすべて金属で閉塞しなければならない。要するにモデルガンとは弾を発射する機能を持たず、けん銃へ容易に改造できないような構造を有しており、所定の要件を満たした金属製の製品が存在するものである。

 

オートマチックピストルのバレル内に鋳込まれたインサート。インサートは成型する段階で鋳込まれており容易には抜けない。素材や寸法まで法律で細かく規定されている。

 

リボルバーの場合はシリンダー前部内側にもインサートが鋳込まれている。これは実弾が装填・発射できないようにするためだ。

 

オートマチックピストルタイプの金属製モデルガン(タナカ南部十四年式後期型)の銃口は完全に閉塞されている。表面は金色に着色されているのがわかる。

 

■発火式モデルガンの特徴

 こうした特徴を持つモデルガンは、キャップ火薬を使って火花や発火音を体感できたり、実銃のように発火とともにカートリッジが排莢し、ブローバックが楽しめる「発火式」と、発火できない「ダミーカート式(無発火式)」にわけられる。ここで取り上げるモデルガンは発火式だ。発火式モデルガンはライフル、ハンドガンを問わず製品化されているが、現在ではハンドガンのほうが多い。

 

発火式モデルガン、特にオートマチックピストルは発火とともにカートリッジが排出されてブローバックする。音やブローバックだけではなく火薬から生じる煙とリコイルショックもあり、実銃を撃っているかのような雰囲気が味わえる。

 

リボルバーの場合はブローバックなどのアクションはないものの、不発などのトラブルが少なくて発火音は大きく、火花も銃口から派手に出る。発火準備も簡単で、発火後のメンテナンスもしやすい。

 

 発火式モデルガンに使われる火薬は「キャップ火薬」と呼ばれるモデルガン専用に開発された玩具用煙火だ。サイズは5㎜と7㎜があり、各製品に付属するカートリッジにあったキャップ火薬を使用すること。迫力を増すためにメーカーの指定数よりもキャップ火薬を多く詰めたり、ほぐして使ったり、花火などに使われる火薬を絶対に使ってはいけない。銃が破損するだけではなく大けがを負う恐れがあるからだ。

 

 キャップ火薬は撃つ直前まで付属の箱に入れて保管しておくこと。中に入っている厚紙や仕切りの紙も捨てずにそのまま入れておこう。これは、連爆や静電気による暴発を防いでくれるだけでなく、防湿の役目も果たしている。キャップ火薬は撃つ直前に箱から出して詰める、これが大原則だ。

 

モデルガン用のキャップ火薬(M.G.CAP)。写真左が5㎜キャップ火薬、右が7㎜キャップ火薬。どちらも100発入りで500円前後。

 

キャップ火薬は50発ごとにシート状で封入されている。カッターなどを使ってシートから丁寧に切り離してから使用する。

 

キャップ火薬は軟質プラスチック製のケース(キャップ)に火薬(赤いシート状のもの)が貼られている。5㎜キャップ火薬(写真左)は緑色、7㎜キャップ火薬(写真右)はブロンズ色のケースなので、サイズ以外でも見分けがつくようになっている。

 

次回は発火式オートマチックピストル発火準備編(キャップ火薬の詰め方)を解説予定なので、ぜひチェックしてほしい。

 

TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:タナカ

 

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