【最新GUN事情・後編】成長続く「マイクロコンパクトハンドガン」とは?

毛野ブースカがアメリカ在住のリアルガンレポーターのSHIN に、ガンやタクティクスに関する疑問、質問を聞いてみようというコーナー。今回のテーマはアメリカのガンマーケットで成長を続けているカテゴリーである「マイクロコンパクトハンドガン」。アメリカにおけるマイクロコンパクトハンドガンの最新事情を語ってもらった。

 

【最新GUN事情・前編】

成長続く「マイクロコンパクトハンドガン」とは?はコチラ

 


 

ワルサーPPK とSIG SAUER P365SAS との比較。ワルサーPPK は威力の低い.380ACP を6 + 1 発しか装填できない。対してP365SAS は9 mmパラベラム弾を10 + 1 発装填できる。サイズもさらに小さく軽量だ。これだけの差があってもPPK を選ぶ理由があるとしたらノスタルジアだけだろう。

 

【毛野】
 

最近はPPKサイズでも威力の高い9mmパラベラムを使用するサブコンパクトモデルが登場していますよね。

【SHIN】

そのとおりです。ここで一度、拳銃のサイズのカテゴライズについて一度整理しておきましょう。ハンドガンにはサイズのバリエーションとしてフルサイズ、コンパクト、サブコンパクトがあります。例としては1911ガバメント、1911コマンダー、1911オフィサーズモデルと言った感じですね。

【毛野】
 

グロックだとフルサイズが17、コンパクトが19、サブコンパクトが26ですね。

【SHIN】

そうです。これまでは基本的に同じ機構と多くの部品の共有性を保ちながら、全長と全高を短くすることでコンパクト化、さらにサブコンパクト化を行なっています。ここ最近の流れとして、サブコンパクトよりもさらに容積の小さいモデルを専用の設計で開発するのが流行となっています。

【毛野】
 

代表的なところとしてはスミス&ウェッソンのM&Pシールドやグロックの43などですね。

【SHIN】

そのとおりです。特徴としてはこれまでの威力の低い弾薬ではなく、9mmパラベラム弾や.40S&W弾を使用しつつ、サブコンパクトよりもさらに小さく、そして薄く作られている点が挙げられます。この「薄い」というのがこれらサブコンパクトの下にさらに生まれた新しいカテゴリーであるこれらの銃のキーワードなのです。

 

最新のマイクロコンパクトオート、P365 SAS。P365 をベースにアイアンサイトとオミットして徹底的な薄型化、さらに引っ掛かりを排除したデザイン(=スナッグフリー)を取り入れている。

 

スライドトップに開けられたポーティングとアイアンサイトをオミットして取り付けられた特殊なゴーストリングサイト。薄型、スリック(スムーズさ)を追求したデザインとなっている。

 

【毛野】
 

2020年1月号でレポートしていたSIGSAUERのP365 SASなどはスタンダードマガジンで10+1発の9mmパラベラム弾を装填できますよね。これまでのコンパクトオートの出番はもうないですね。

【SHIN】

ここ10年でこの分野は一気に進化したと言えます。「マイクロコンパクト」系ハンドガンは威力や装弾数といった面でサブコンパクトオートに近づいていますが、そのサイズがハンデとなっています。小型すぎて安定した射撃という面では一歩劣りますね。

【毛野】
 

小型化に特化した製品ですからそれは仕方ないのかもしれませんね。

【SHIN】

スプリングフィールドも新しいハンドガン「ヘルキャット」をもうすぐ米国市場に投入します。これも「マイクロコンパクト」に属する製品でP365と同サイズながら11発の装弾数を持つモデルとなっています。

【毛野】
 

CCWをマーケットとした新製品はこれからもどんどん投入されてきそうですね。

 

【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】

トイガンにはまだこの流行は押し寄せていないが、ミリタリーやLE向けのピストル市場より、マイクロコンパクトハンドガンの市場は活性化しているようにみえる。実銃の流行に強く左右されるエアガンの世界にも、近い将来マイクロコンパクトハンドガンのブームが訪れるのかもしれない。

 

 

TEXT:SHIN、毛野ブースカ

PHOTO:SHIN
編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部

 

 


この記事は月刊アームズマガジン2020年2月号 P.142-145より抜粋・再編集したものです。

 

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