【後編】KRISS Vector vs. MP5/GLOCK GIS Custom/櫻井朋成

その近未来SF的なフォルムもさることながら、“Kriss Super V” システムによりリコイル&マズルジャンプ抑制を追求したSMGクリスベクター。今月はこの銃の9mm×19モデルをメインに、同じく9mmSMGの傑作であるHKMP5Kの民間バージョンSP5K、そしてマシンピストルにカスタマイズされたグロック17GISカスタムを、オーストリア・ウィーン近郊の射撃訓練施設、エーデルワイス・アドベンチャーで撃ち比べた!!

 

【前編】KRISS Vector vs. MP5/GLOCK GIS Custom/櫻井朋成はコチラ!

【中編】KRISS Vector vs. MP5/GLOCK GIS Custom/櫻井朋成はコチラ!

 


 

クリスベクターはフォアエンドが微妙に掴みにくいため、セレーションの入ったマガジンハウジング前方を掴んで射撃する。しかし、親指がボルトストップに触れてしまうことでボルトの動きを阻害しジャムを誘発した。

 

射撃にはエーデルワイスのトレーナー数名にも参加してもらった。彼らは構えた瞬間、口を揃えて「重い…」と言う。射撃を始めると、マズルジャンプしようとする銃を無理やり下に引っ張るかのような“Kriss Super V”の感触に違和感を感じずにはいられないようだった。さらに、射撃中かなりの確率でジャムが起きた。後で気づいたのだが、マガジンハウジング前方を保持する左手が力み、気づかぬうちにボルトストップを押していたため、ボルトが完全に後退していないことが原因だったようだ。

 

いまさらMP5か…とも思ったが、そのすばらしさを再確認できた。SP5Kの射撃は実に心地いい。

 

SP5Kは快調な射撃を楽しめた。リコイルはクリスベクターより強いはずだが、素直にまっすぐ後ろに来るリコイルは慣れ親しんだ感覚で違和感がない。クルツモデルだけあってストック付きでも充分取り回しはよく、バランスも好印象。

 

エーデルワイスのトレーナー、サムは実際にこのグロック17GISカスタムで要人警護任務についたこともあるという。実際の警護任務ではストックを展開せずに初弾を撃ち、相手がひるんだところでストックを展開し次の射撃に移る、というスタイルが多いとのこと。

 

そしてグロック17GISカスタムを撃ってみる。この銃はフルオート射撃が可能で、フォールディングストックも装着されている。専用スリングと併用することでコンシールドキャリーできるのも特徴だ。まず、ストックが畳まれた状態でハーネスから素早く外し、ピストル同様両手保持でセミオート射撃。最初の脅威を倒したらストックを展開し、親指でセレクターをフルに切り替えて射撃する、というスタイルがこの銃には適している。

 

GLOCK17 GIS Custom

 

マガジンに装着されたGISのマグバンパー「++(プラスプラス)」は、従来のマガジンより装弾数が2発増加。さらに同社のV-MAGConectorにより予備マガジンを連結させている。

 

【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】

最新のKriss Vectorに対抗するMP5の民間バージョンであるSP5K、そしてグロック17をマシンピストル化したGIS Custom。どのモデルも非常に興味深い。特にグロックは18ではなく、17ベースである点に注目だ。プロフェッショナルが集まるエーデルワイスアドベンチャーならではの、濃い実射レポートである。

 

 

TEXT & PHOTO:櫻井朋成(Tomonari SAKURAI)
編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部

 

 


この記事は月刊アームズマガジン2020年2月号 P.126-133より抜粋・再編集したものです。

 

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