クアリッタの音楽室  「絶対奏甲の2人乗り」
今回は絶対奏甲について、機奏英雄と歌姫が2人で機乗することに関してご案内しようとおもいます。

絶対奏甲は、奇声蟲と戦うことを考慮された大きさから、機奏英雄が1人乗り組み、絶対奏甲に備わる<ケーブル>により結び付けられる歌姫は、別の場所で支援の歌術を歌う、というのが基本の形態となっています。
ですがポザネオ島への奇声蟲の大襲来に始まり、黄金の歌姫の「ノクターン」で幕を閉じた「英雄大戦」では中期から、2人乗りとして建造された絶対奏甲や、一般的な単座の絶対奏甲を複座にするなどの改修を行うペアが少なからずいらっしゃいます。

宿縁のパートナーが近くにいることは、心理的に良い影響を与え、特に心情に左右されやすい歌姫の織歌については、効果があるかもしれません。
また、機奏英雄の心理にも、守るべき人がそばにいることで、気力も充実するということも考えられます。
ですが、戦場の真っ只中で戦う絶対奏甲に同乗することで、命を落とす危険は飛躍的に高まります。絶対奏甲の損傷をケーブルごしにダメージとしてその身に受けることに比べても、同乗した歌姫の戦死者数は悲劇的なほどです。
そのため、逆に歌姫がどんなに一緒に戦場に立ちたいといっても、頑として1人で機乗しつづけた機奏英雄もいらっしゃいます。

とはいえ、大戦後期の進攻戦や、大戦後の個人や小グループでの絶対奏甲の運用において、大部隊がしていたように絶対奏甲の護衛部隊がつく歌姫の支援の陣地というものが確保できないために、複座の絶対奏甲が増えていくのも事実です。
さらに「ノクターン」が行使された後のアーカイアでは、世界的な幻糸の減少のため、安全が確保できる距離まで、離れた場所から支援ができる能力を持つ歌姫は限られ、一方でケーブルの機能が低下していたことも、複座の絶対奏甲が求められた理由でしょう。
また、古代より存在する黄金の歌姫の絶対奏甲は、もとより2人乗りだという噂もあります。ですが、そもそも絶対奏甲は 100年程前に終結したといわれる「歌姫大戦」において初めて発明されたはずなのですが・・・。