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  • 『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』檜山修之さん・伊藤舞子さんインタビュー

    檜山 護は20歳になろうがずっと護なんだな、と改めて思いました
    伊藤 『覇界王』で大事だったのは『キャラクターの筋を通すこと』です

    ――OVA『勇者王ガオガイガーFINAL』最終話から15年以上経った今、『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』のドラマCDで新たに獅子王凱・天海護を演じられた感想をお聞かせください。

    檜山:ゲーム『スーパーロボット大戦』への出演は続いていますが、その場合は一人での収録なので、舞子ら他のキャストさんと掛け合いながら凱を演じるのは久しぶりでした。とても楽しかったです。
     今回のドラマCDにはファイナルフュージョンのシーンや必殺技の叫びもあり、ああいうのは良い意味のワンパターン、水戸黄門の印籠みたいなもので皆さんに「待っていました!」と喜んでもらえれば嬉しいです。特に凱は、今でもキャラの引き出しが僕の中で結構手前にありますから、演技のカンを取り戻すのも苦労は無かったです。

    伊藤:私も檜山さんと同様に、「子供の天海護」を演じる機会は何度かありましたが、成長した姿は「プロジェクトZ」(※1)以外はほとんど演じていません。今回のドラマCDも台本を読みながら「大人になった護はどういう感じだろう」と考えながらの収録でした。


    ――ドラマCDは「ガオガイガー編」と「ベターマン編」が同日収録で、休憩なし8時間超えの長丁場だったそうですね。

    伊藤:前半は時間かかりましたけど、後半は早かったですね。

    檜山:僕は「ガオガイガー編」だけの出演だけど、『ガオガイガー』は基本的にノリと勢いですから。TVシリーズの時から、戦闘シーンとかも一気に演じないと逆に疲れます。

    伊藤:『ガオガイガー』は長尺の台詞でも護のペースが出来ているから、迷ったり止まったりせず流れに乗れますね。幼少期から二十歳までだったので大変は大変でしたけど(笑)それとやっぱり、檜山さんと一緒の収録だとテンポよく進められましたね。


    ――『ガオガイガー』主役のお二人から見て、『覇界王』の世界観についてはどう思われますか?

    檜山:変な言い方かもしれませんが、演じる上では気楽ですね。劇中で凱自身が2007年以降の動向を知らないから、僕も素直に『FINAL』の続きを演じればいいので。『覇界王』でのポイントとしては、浦島太郎的存在となった凱の心境をどう表現するか、位です。『ベターマン』放映当時から、米たにヨシトモ監督からこの2作品をクロスオーバーさせたいと聞いていたので、『覇界王』は驚きよりも「あの企画がやっと始まったんだ」という気持ちです。むしろ僕が凱を演じられるうちに早く、と待っていました(笑)。

    伊藤:凱兄ちゃんを演じるのはパワーが要りますからね。『ベターマン』については最初から世界観を共有して作られたそうですが、その後に制作された『BRIGADOON まりんとメラン』(※2)でもキャラクターなど一部繋がっているじゃないですか。

    檜山:ひとつの「米たにワールド」ですよね。僕の年齢で喩えると、松本零士先生の『銀河鉄道999』劇場版にキャプテンハーロックが出演したような感じかな。だから『GRAND GLORIOUS GATHERING』(※3)で子安武人さんのラミア出演を知った時も、それがクロスオーバーの第一段階だと思いました。

    伊藤:『GRAND~』ではDVD発売時にTV放映時の音源が流用出来ない箇所を再録すると聞いて、『ガオガイガー』キャスト同士でも誰が参加したか話していました。私は命役の半場友恵さんと一緒に掛け合いを演じたのを憶えています。

    檜山:それとパピヨン役の川澄綾子、ルネ役のかかずゆみ、光竜・闇竜役の田村ゆかりが参加していましたね。

    伊藤:光竜・闇竜と言えば、氷竜・炎竜・風龍・雷龍役の山田真一さんは、OVAでは彼女らも含めて竜シリーズ全員を演じる気マンマンだったそうです(笑)。


    ――TV版放映当時の思い出などがあればお聞かせください

    伊藤:私は『ガオガイガー』がデビュー作、しかも主役だったので、音響監督の千葉耕市さんが空気感を掴むためにシリーズ前作『勇者指令ダグオン』で何話か出演させてくださったり、映像に音を付けるダビング作業なども見学させてくださいました。アフレコとダビングを一年間ずっと見て、演技だけでなくその裏の「どうやってアニメ作品が作られるか」まで勉強させていただいたのは大きかったです。

    檜山:声優でもあった千葉さんは、こちらの心情や不安を見逃さずにフォローしてくださる方でしたよね。僕も初主役作『勇者特急マイトガイン』で、同様に千葉さんに引っ張っていただきました。

    伊藤:アフレコでの指導もリテイクの際に「これも覚えておくと他の機会に使えるよ」というような、私達の演技の引き出しを増やす方法をとられる方でしたね。勇者シリーズでは、主役声優が同じ作品内で他の役を演じることは基本ないのですが、私は護とは違う敵側の瞳原種をやらせていただいたり、幅広く挑戦させてもらいました。


    ――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします

    檜山:米たに監督がずっと温めていた企画がようやく動き出し、その作品に再び獅子王凱として参加できたのはとても嬉しいです。今回のドラマCD『number.EX 再-SAIKAI-』は序章的な内容で、もちろん叶うならばこの続きも演じたいですし、我々にその機会を与えてくださるのは皆さんの応援だと思います。これからも小説、コミック、ドラマCDと色々な媒体で『覇界王』の世界を楽しんでください。

    伊藤:続編である『覇界王』の展開が実現したのも、『ガオガイガー』と『ベターマン』がこれだけ長い間ファンの皆さんに愛され続けたからこそだと思います。そして護が20才の青年となり、キャスト変更があってもおかしく無いのに、米たに監督や小説を手がけた脚本家の竹田裕一郎さんが護はそのまま私でということで続投させていただいて、成長した護を演じられて本当に嬉しかったです。ぜひこれからも応援よろしくお願いします。


    ※1)『勇者王ガオガイガーFINAL -GRAND GLORIOUS GATHERING- DVD-BOX』特典「ディスクZ」に収録されたピクチャードラマ。『FINAL』から3年後にあたる2010年のエピソードが描かれている。「勇者王ガオガイガーFINAL&GGG」Blu-ray BOX(2016年発売)にも収録されている。
    ※2)米たにヨシトモ監督によるオリジナルアニメ。2000年よりWOWOWにて放映。
    ※3)OVA『FINAL』の内容を全12話に再構成し、2005年に地上波放映した作品。『ベターマン』エピソードの挿入や新規カットの追加がなされている。

    【プロフィール】
    檜山修之(ひやま・のぶゆき)
    1967年8月25日生、広島県出身。1989年に声優デビューし、1997年『勇者王ガオガイガー』獅子王凱を代表作に持つ。『幽☆遊☆白書』飛影役、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』シロ―・アマダ役、ゲーム『戦国無双』シリーズの伊達政宗役などアニメ・ゲームに多数出演。あらゆる層のキャラクターで多彩な演技を見せる。CMナレーションや特撮作品の吹き替えも多く務めている。

    伊藤舞子(いとう・まいこ)
    1975年1月7日生、東京都出身。1997年『勇者王ガオガイガー』天海護役でデビューし、『プラネテス』エーデルガルド・リヴェラ役、『ウィッチブレイド』奈月マリ子役、『出撃!マシンロボレスキュー』ジェイ(幼少時)役など、少年から中年女性まで幅広く演じる。同じく米たにヨシトモ監督作品『Dororonえん魔くんメ~ラめら』では、シャッポばあ役ほか一人5役を担当した。

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原作/矢立 肇 小説原作・監修/米たにヨシトモ・竹田裕一郎 漫画/藤沢 真行 製作・編集/ホビージャパン

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