受け身の『対応者』はここでは必要なし『カーソン・シティ(Carson City)』


カーソンシティ今回ご紹介いたしますのは西部開拓をモチーフにした
カーソン・シティです。

時は1858年、ユタ準州西部、今のネヴァダ州の州都カーソンシティ
1848年にカリフォルニアで見つかった金から始まったゴールドラッシュは、アメリカ大陸だけではなく、ヨーロッパからも一攫千金を求めるものたちを引き寄せ、またその労働力として清から広東人たちが労働力として流入し、各地で鉱山を中心とした町が発展していった…という背景があります。

カーソン・シティはそんな西部開拓時代の典型的な開拓都市であるカーソンシティを舞台にした開拓ゲームです。

プレイヤーはカウボーイ達を引き連れて町の建設に参加し、ライバル達を押しのけて、この町一番の大物となるのです!


ゲームの流れは以下のような感じです。

◆町の有力者を味方につける
町の有力者達手番順に「保安官」、「銀行家」、「雑貨商」、「日雇い労働者」、「開拓者」、「隊長」、「ガンマン」の7種類ある人物カードを1枚ずつ取っていくのですが、これでそのラウンドの自分の順番と無料で区画を獲得できたり、お金をもらえたり、戦力が増えたりなどの特殊能力が決まります。
この特殊能力がこのラウンドの行動を左右しますので選択は慎重に。

2ラウンド目からは、加えて所持金や持っているカウボーイや保有物件に差が出てきますので、この人物で決まる順番も重要な要素となります(いや、最初のラウンドでも重要ではあるのですが)。

ちなみに「日雇い労働者」は当時奴隷制度がなくなった後の労働力として大量に流入していた清国人たち、「苦力」です。時代背景を感じさせますな。

「隊長」は青い軍服を見ての通り、アメリカ軍部隊の隊長で、カウボーイを金で斡旋してくれます。ゲームの開始年までユタは連邦政府と戦争していましたので、あぶれた兵隊がいるってことなんでしょうな。
荒んでます。

◆カウボーイを送り込む
アクション選択が鍵だ!ゲームのシステムはすっかりおなじみの「ワーカー・プレイスメント」。
複数あるアクションに、順番に椅子取りゲームのように「働かせる人」を配置してそのアクションを行うシステムです。

それぞれのアクションで、今自分にとって一番価値があるか、次の人に回してはだめなアクションは何かなどを考えつつ、行うアクションを働く人で占有します。
当社で日本語版で出しているゲームですとアグリコラとかがワーカープレイスメントの典型ですな。

しかし、カーソン・シティで働くのは平和的な農民では無く、ココが通常のワーカープレイスメントのゲームではありません。このゲームの「労働者」はほかならぬ金の匂いに引かれてやってきたカウボーイたちです。
この荒くれ者、フツーのワーカープレイスメントゲームと違い、すでに誰かが選んだアクションに後から割り込んでくる可能性があるのです!
もし1つのアクションやマップ上の区画に2人以上のプレイヤーがカウボーイを配置したとき・・・

決闘が発生します。
決闘!決闘が発生したら、サイコロ+使っていないカウボーイの数+手元の武器弾薬の数が多いプレイヤーが勝ち、そこでの権利を得ます。
この「使っていないカウボーイ」というルールのおかげでただ単にやりたいところにカウボーイを送るわけにいかないことに。

さて、カウボーイを送り込んで何をするかというと、山以外ほぼ何も無いカーソンシティに土地を買い、道を拓き、鉱山や牧場を建て、薬局(『大草原の小さな家』の商店みたいな、どちらかというと何でも扱う雑貨屋ですね。)や酒場、教会などを建てて、それを所有するのです。それぞれ特殊な能力があるので計画的に!
基本的にはあなたが所有する物件は金を生み出します。でも建物ごとに能力が違い、また隣接する区画に何が建っているかで収入などが左右されますのでどこの土地・建物を建てる/手に入れるか、よくよく考えなきゃダメです。他人の建てた建物でも収入がアップする場合がありますので、配置にも気をつけておきましょう。
他にもアクションとして、銀行でお金をもらったりもできますが、基本は安定収入を考えたほうが良いかと。何にせよ計画的に。

町は成長していくにつれ姿を変えていくまぁ物件獲得に失敗しても、あなたのところの若い衆を送り込んで(返り討ちにならなければ)、半分巻き上げることもできますので安心を。
武器屋で金を払って武器を調達することで、このラウンドだけ決闘に強くなることもできますし。

また、得点は町の議会にカウボーイを送り込んで得点する(「ウチはこれだけ町に貢献しているんですぜ!」ってこと?)か、金を払って(議員に金をつけとどけ?)得点を得ます。
ここでも決闘が起こる可能性がありますので要注意。
特に金を払って得点にするマスは、効率の良いマスほど争いが起こりやすいといえます。
後半は建物が充実してお金がうなる(ハズ)なのでこのマスの争奪戦は重要な争いに!

・・・と、これをら盤面の状況や選んだ人物と鑑みて、カウボーイコマを置いて選択していくのです。やることは簡単ですが、盤面に何をどう配置して、どう勝つかはいろいろ選択肢があって毎回悩ませてくれます。

◆アクションの解決/ラウンドの終了処理
金でいろいろ解決だそしてカウボーイの配置が終わったら、カウボーイの置かれたアクションの実行を行って、全て終わったら最初に選んだ人物ごとに決められた所持金上限を超えるお金を得点にして(議会のマスより効率は悪いですよ)あらたなカウボーイを手に入れます(流れ者はいくらでもいるのです!)。

これを4ラウンド繰り返して、最終ラウンド後にさらに持金と所有物件で決算をして、最も勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。

マップや人物の裏面バリアントもあるので、慣れた後でも新たな感覚でプレイすることもできます。他にもダイスを使わない決闘や、同時配置などの選択ルールもあるのでお試しアレ。

…まぁ、システムとか駆け引きとか、ゲームとしての面白さはかなりのものですが、そのゲームとしての面白さを高レベルで維持しつつ、いろいろなところにちりばめられたフレーバールールシステム西部開拓時代っぽい雰囲気がむちゃくちゃ再現されているのがすばらしい!!

「ゲームとしては面白いけど、このタイトル・テーマでなくてもいいよね」といったゲームよりもデザイナーのセンスと力量が問われるわけですよ!!

もう、今回はそれだけでオススメ。
西部劇とか、この手の駆け引き好きにはたまらないですよ!
ようこそ………『男の世界』」へ………!

カーソン・シティ(Carson City)
プレイ人数:2人~5人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:約90分
ゲームデザイン:Xavier Georges
製作:QWG
日本語ルール付き
価格:6,000円+税

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