「このカードはどこ?」「紀元前1279年のエジプト、『ラムセス2世の即位』の隣だよー」『タイムライン【日本語版】』


「こっちは『タイムライン』が大好評で、2週間でもう品切れなんだけど、再生産は何個刷る?」
「……まだ日本に届いていません」

というやり取りがフランスのアスモデ社と実はありましたが、
タイムライン【日本語版】は今週発売です!

どうもフランスのゲーム事情なんですが、軽めのゲームが大ヒット傾向で、その理由が
毎週土日にはどこかしこで、ゲームサークルの集まりが催されているから
だとか。

重くて長いゲームよりは、ぱっと遊べて会話も楽しめる軽めのコミニュケーションゲームがそんなこんなで大流行。
「マニアゲームはマニアが買うけど、数は圧倒的に少ない」とも。

確かに、ジャングルスピードドブルなどはいまだにフランスamazonでは売上トップに入っているわけで……日本でもボードゲームが定着するには、遊びに行きやすい場所や機会が増えることが肝要なんだなぁ。きっと。
(TCGに関してはショップも出版社そのあたりはわかっているので、ショップはプレイスペース完備、出版社も競技傾向が強いこともありますが大会は必ず開催という流れですね)。



と、いうわけでゲームは簡単。
220枚ある、地球や人類の歴史上のイベントのカードを、各プレイヤーに4枚ずつ、年代がわからないようにしたまま配ります。

自分の番に1枚出し、年代順に正しければそのまま、間違っていればそれを捨て札にして1枚引きなおすというのを繰り返すだけ。
基本自分の手札がなくなったら勝利。

簡単でしょ?

ポイントとしては、ほかのプレイヤーの手札は全員が見えていることくらいで、基本はトリビア系記憶ゲーム。
「覚えてしまえばおしまいじゃない!」という人もいるかもしれませんが、『なんてったってホノルル』同様、「歴史のイベントの年代を覚えることができる!」という学習ゲームの面が強いのでそんな意見は無粋というもの。

思わぬものの思わぬ発明年などで盛り上がるのが正解というものです。

あと、特筆すべきがこのCD-ROM。
マック版とWindows版の、ソロプレイ用タイムライン(日本語対応)が同梱されています。
こちらは重要なカードに関しては解説も見れちゃう素敵仕様。

なお、Windowsに関しては、インストーラーが日本語WindowsXPまでしか対応していないようなので、それよりも後のバージョンのWindowsのPCにインストールしたい人は、≪Program File≫ではなく、適当なところに『スペースを入れない名称のインストール先のフォルダ』を作ってそこにインストールしてください。
レジストリは書き込んでいないっぽいので、フォルダは適当なところに放り込んで、ショートカットを直接.exeファイルから作るとよいでしょう。

と、いうわけで。
子供やお年寄り、ゲームになじみのない人なんかとも気軽に遊べて、おすすめできるパーティーゲームとなっています。
PC版ソロプレイでガチ暗記して子供相手に圧倒的な差で勝つとか、大人げない真似だけはすんなよ!

タイムライン【日本語版】
プレイ人数:2-8人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約15分
日本語版発売元:ホビージャパン
価格:2,800円+税

P.S.
なお、ご存知かと思いますが、このゲームはもともとフランスのゲームでして……
歴史の事象もすべてフランス視点で書かれておりました。
たとえば『ワーテルローの敗北』とか。
しかし、今回各国語版を出すにあたって、そりゃ当然各国から間違い(各国にとって)の指摘が入りまくって、何度か完成入稿間際でテキストの変更がありました。
通常でもこの『間際の変更』はあるんですが、今回はいろいろ多かったんですよ……
「パンダの発見者が違う!」
とか
「有刺鉄線の年代が違う!」
とか。
「オカピの発見者はあいつじゃない!」
とか。