富を築け、しかし馬鹿者のためではなしに!『産業の時代【日本語版】』


先週までにドカドカドカッ! と、かなりの量のゲームが来ているので駆け足ですがご紹介4個目。
今回ご紹介いたしますのは、アメリカ・ニューイングランドとドイツの産業革命時代の経済発展のゲーム、産業の時代です。

なお、シンプルながら駆け引きも熱い「スコットランドの領主たち」ですとか、北欧神話の神々の黄昏を回避する協力型ゲーム「ユグドラシル」、おはじきで宇宙船を動かす異色の銀河文明発展ゲーム「銀河帝国の興隆」シンプルだけど駆け引きの深い「モンテクリスト伯の秘密」などが入荷しております。

ゲーム自体はかなりガチな経済ゲームで、慣れるまでは動きがわかりにくいと思いますが、慣れるとシステマチックなルールなので難しいかな、と思ったら試しにコマを並べてどうなるかを確認すると覚えやすいと思います。。

●プレイヤーのリソースは以下のものになります
1)タイル類:これは共通で、工場や線路をあらわしています。プレイヤー用のディスプレイに並べる順番は重要です。

2)カード:産業を建設したり、開発したりするのにはカードのプレイが必要。カードの種類や色によって、建設できる産業の種類や建築できる場所に制限がかかります。カードはアクションを消費して引くことも可能です。カードの現すところは、事業主であるプレイヤーのコネとかですかね? もちろん建設にはお金も必要。

3)お金:最初は所持金なし。まず事業を起こすには借金をしなければなりません。お金は建設の結果得ることがあります。


●ゲームの進行は以下の手順で進みます
アクションフェイズ:産業を建設する、鉄道を建設する、製品を売却するなどのアクションを行います。
アクションは2回行うことができ、全員がターン順表示の順番に従ってアクションを行ったら、ターン順決定フェイズに移ります。

ターン順決定フェイズ:アクションフェイズで使用した金額に応じて、次のターン順が決まります。使用した金額が少ない順に、次のターン順を並べなおします。

利子支払いフェイズ:借金$10につき$1支払います。利子の支払いのために借金することもありますが、そのように借りた借金は次の利子支払いフェイズに利子を支払います。下手すると借金だるまですので注意!


プレイヤーは鉄道網を広げることで建設きる都市を増やしていくことができます。
炭鉱を建設することで、その炭鉱タイルには石炭コマが、製鉄所タイルには鉄コマを置きます。

産業の建設には、お金とカードのほかに鉄や石炭の資源が必要となる場合があります。これは鉄道でつながっている最寄のタイルからとってきます。

タイルの石炭や鉄が最後に取り除かれたら、ディスプレイにある金額の収入を得ます(タイルを裏返す)。
なお、石炭や鉄が国内に無い場合は、海外から輸入することになりますが、お金がかかります。
また、海外の鉄と石炭のディスプレイに空きがあるときに炭鉱や製鉄所を建設したら、海外のディスプレイを埋めるように石炭や鉄を売却しなければなりません。

また、紡績所タイルや工場タイルは、需要のある市場や港まで鉄道でつながっていた場合、綿や製品を売却できます(紡績所・工場と港・市場タイルを両方とも裏返す)。そして裏返したタイルに対応する収入を得ます。
産業はアップグレードもできるので、次々と上書きするように建設することもできます。

こうやって、産業タイルをゲームボード上に配置し、鉄や石炭のリソースを都合よくまわしつつ、自分にとって都合のよい需要と供給の体制を整えていきます。
……文章だけだとピンと来ませんな。

カードが手札を含めてなくなったらゲームは終了で、現金と建設した鉄道や産業などの資産価値を得て、借金を生産して最も所有資産の金額が多かったプレイヤーが勝者となります。

プレイの順番は前のアクションフェイズでの出資額で決まり、流通資源の総数などはオープン情報です。カードによる運の要素はありますが、「与えられたシチュエーションに的確に対処して資産を増やす」のがこのゲーム。
プレイヤーはシチュエーションまで操作できる万能の存在ではなく、その時々の市場に的確に対処することが求められる存在だ、ということです。

ゲームはかなりの本格派で、みっちり考えなければならないゲームとなっているので、落ちついてじっくりやりたいゲームを探している方にお勧めします。

産業の時代【日本語版】
プレイ人数:2~5人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:約120分
ゲームデザイン:マーチン・ウォレス
日本語版販売:ホビージャパン
価格:6,000円+税

1件のコメント

  1. webmaster 2011/05/23 2:27 pm

    だめだ、文章だけではわかりにくいので、あとで写真と解説追加しよう……

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