GAMA2007レポート:会話型RPG編


さて、GAMA2007レポートの締めは、写真がないのですが、D&D、ウォーハンマーRPGをはじめとした会話型RPGの話題です。

ダンジョンズ&ドラゴンズ/d20
ウィザーズ・オブ・コースト(WoC)のRPG関係の最新トピックといえば、Paizoの「ダンジョン」「ドラゴン」の両サポート誌に関するライセンスと、ドラゴンランスの版権について、更新せずに終了することでしょう。

Paizoでは、契約の期限がわかっていたので、以前から準備をしていて、「パスファインダー」という雑誌&ワールドセッティングを用意して、積極性は変わらずD&Dサポートを続けるそうです。メインイラストレーターは、エベロンと同じイラストレーターで、アイテムなどはPaizoが発売している、「アイテムパック」などと共通にしてあって、すでに世界観はサポートできる、とのこと。また、サプライでも呪文等の範囲をわかりやすく提示するフレームや、ターン数、イニシアチブ、行動/未行動を管理するマグネットボードが発売早々バカ売れしているとか、積極的な展開を変える予定はないようです。

当のWoCは、すでにアナウンスした「ドリッズド生誕20周年」キャンペーンを説明されました。ロゴを制定し、そのバッヂなども配っている力の入れ様。ミニチュアとシナリオのセットが商品としてアナウンスされています。他の展開はどうなのかまでは、残念ながら紹介されませんでした。

ウォーハンマーRPG
昨年、主要な国家の地域本につづき、俗に”混沌本”と呼ばれる『Tome of Corruption』、都市の地下に巣くうねずみ人間を解説した”悪本”とも”スケイブン本”である『Children of the Horned Rat: A Guide To Skaven』などをリリースしたBlack industryですが、それを出したにもかかわらず、ウォーハンマーRPGのピークは、2008年にくるだろうと断言していました。いろいろな面で楽しみです。

注目タイトル?
ファンタジー汎用という面では、『ガープス』は、スティーブ・ジャクソンご当人が来場できなかったそうで、特に発表などはなし。(ブースはあって、『マンチキン』などがお勧めになっていたのか、のぼりがマンチキンでした。他にもボードゲームなど、出展作品は多数。)

HJはクイーンズブレイドでお世話になっているフライングバッファローにはご挨拶しましたが、変わらず元気ですよ、と好々爺ぶりではぐらかされた気分。ロストワールドの新作がありました。実在の老手品師のキャラクターでした。

あと日本で知られているRPGメーカーといえばホワイトウルフかと思います。こちらは夏に『ワールド・オブ・ダークネス』では『チェンジリング』をリリースする予定で好調。
日本からだといってお勧めされたのが、『SCION|HERO』。これは永遠だったはずの牢獄から脱獄したタイタンが解き放たれた現代で、タイタンに対抗する他の神々の力を得て戦うというストーリーテーリングです。この力を貸してくれる神々が、6パンテオンあり、そのなかに「THE AMATSUKAMI:THE JAPANESE GODS」があり、AMATERASU、IZANAGI、IZANAMI、SUSANO-Oといった神々がいるのです。日本の神に限らず、それらの神は現代の人の姿をとって実在するという設定のようです。pcたちは、その神々の力と現代の銃器を用いて、タイタンのスポーンから人間の世界を守らなければなりません。他のパンテオンは、エジプト、ギリシャ、北欧、南米、アフリカです。こちらも七月に『DEMIGOD』というサプリメントが出るそうです。

別に日本を大きくフィーチャーしていたRPGが、『The Legend of the Five Rings』です。そのタイトルも「五輪の書」が元でしょうから、入れ込みもするというものです。
このタイトルは、カードゲームと組み合わさり、カードの公式大会の結果が、ワールドセッティングに反映されるというところが特徴です。
世界設定は、日本に中国を足したような感じで、和鎧と和服と日本刀が描かれ、素手戦闘キャラは中華風だったりします。ただイラストで、戦場で歌舞伎役者のような化粧をしていたり、建物や部屋が中国風だったりと、あっけらかんと”勘違い日本”を真剣に遊ぶというのが、当の日本人としてはくすぐったい印象でした。
それ以外にも、サムライとニンジャは、米国のゲーム業界人にはウケが良いようです。ゲームと関係なく、街中でも「ZEN」といった言葉を看板にも散見しましたし。

GAMAは、どちらかといえばRPG以外のアナログゲームの祭典という感じで、ミニチュアとトレーディングカードを組み合わせた新作が多く見られました。
また、カードではないゲームでも、ゲームシステムの多彩さを見ていると、デジタルにはできないことも多々あるのだな、ということを考えさせられました。計算の速さや3D処理などはPCの独壇場ですが、顔を合わせて立体的なコマ(このコマの多彩さも、先日の羊をはじめとして独創的でおしゃれなものが多々ありました。)とボードを囲んで知恵を絞る文化は、ステキだなとも思います。
(現地26日23:58)

さて、ボリュームがすごく、だけどリーズナブル、そしてカロリー過多なアメリカ料理ですごしているので、帰国したあとゴールデンウィークは、ダイエットしようと思います。そして時差ぼけも治さないと。
それでは、たった3回のレポートですがお付き合いいただき、ありがとうございました。