コラム

『ソードコースト・冒険者ガイド』プレイヤー向け追加データ紹介

更新日: 2019.06.12

『ソードコースト・冒険者ガイド』

 今年2月に電子版の配信が開始された『ダークエルフ物語』は、全世界で2千万部を超えるダンジョンズ&ドラゴンズの世界観をベースとした長編ファンタジー小説です。

 『ソード・コースト冒険者ガイド』はこの『ダークエルフ物語』の舞台である“フォーゴトン・レルム”世界の一地方である“ソードコースト”を舞台に活躍する冒険者たちのためのガイドブックです。

 地方での文化や信仰といったものの解説のみならず、プレイヤー・キャラクターのための様々な追加データも掲載されております。

※これらのデータを用いて良いかどうか、プレイ前に必ずダンジョン・マスターや他のプレイヤーに確認しましょう。

▲“ソードコースト”を舞台に活躍する冒険者たちのための必携本

種族

 『ソード・コースト冒険者ガイド』では『プレイヤー・ハンドブック』に掲載されている種族がフォーゴトン・レルムでどのような位置づけにあるかを説明するとともに、ドワーフ、ハーフリング、ティーフリング、ハーフエルフ、ノーム向けに追加の選択肢が5つ掲載されています。

ドワーフの新たな亜種族:ドゥエルガル

 グレイ・ドワーフの名でも知られるこのドワーフの亜種族は、地下世界アンダーダークの奥深くに住んでいます。
 闇の中でより遠くを見通す視覚や、一時的に体を巨大化させるといった通常のドワーフにはない特徴を持つ代わりに、直射日光には慣れていません。

ハーフリングの新たな亜種族:ゴーストワイズ・ハーフリング

 彼らはフォーゴトン・レルムの歴史の中で起こった争いの中、ハーフリングの住まう地を去って人里離れた森林で暮らすようになった亜種族です。
 他者と精神的な意思疎通を可能とする特徴を持った彼らは、所属する氏族を第一に考え余所者に疑いの目を向ける気難しい種族です。

ティーフリングの種族特徴の選択肢

 デヴィルの血を引くとされるティーフリングのすべてが同一の祖の血を引いているわけではありません。そのため様々なデヴィルの血を引いていることを表すための選択肢が追加されました。
 角の形状や足の形などの身体的な特徴にアクセントを加えるのみならず、種族的な特徴を変更して異なる呪文を体得したり、背に生えた翼で空を飛ぶことすらできるようになります。

ハーフエルフの種族特徴の選択肢

 どんなエルフ亜種族の血を引いているかによって、技能習熟の代わりに様々な能力を選ぶことができるようになりました。
 ウッド・エルフやハイ・エルフ、ドラウといったプレイヤーズ・ハンドブックに掲載されているエルフの亜種族の持つ特徴の他、水棲のエルフであるアクアティック・エルフの血を引くものとして水泳移動能力を有する特徴を選ぶこともできます。

ノームの新たな亜種族:ディープ・ノーム

 地下世界アンダーダークに住まう、スヴァーネブリンとも呼ばれる生真面目なノームの亜種族です。
 好奇心旺盛なため遠方へと旅立つ者も多いと言われており、闇の中でより遠くを見通す視覚の他、岩がちな地形で身を隠すのを得意とする特徴を有しています。

▲ドゥエルガル(上)とディープ・ノーム(下)

クラス

※『ザナサーの百科全書』にて再録されている選択肢は、割愛しています。

 

ウィザード 秘術の学派:ブレードシンガー

 エルフのウィザードには秘術の学派の選択肢として、呪文のみならず近接武器をも用いて戦うブレードシンガーという学派が追加されます。
 舞うように武器で切りつけ、歌うように呪文を唱える優雅な魔術師、それがブレードシンガーです。
 後述しますが、本書には敵と近い位置取りで戦闘を行うだろうブレードシンガーにピッタリの呪文もいくつか追加されています。

ウォーロック この世ならぬ契約相手:アンダイイング

 ウォーロックは新たな契約相手として、死を超越し永遠の生命の秘密を解き明かした存在であるアンダイイングを選択することができるようになります。
 死を超越した力を借り受けることで、アンデッドはあなたを害することに抵抗を覚えるようになり、あなた自身もまた致命的な死や肉体の損壊を免れやすくなる能力を得ることができます。

クレリック 信仰の領域:秘術の領域

 新たな信仰の領域として、様々な魔術的な知識を司る神格に仕える秘術の領域が追加されます。
 通常のクレリックとしての能力に加えてウィザードの呪文を発動できるようになるほか、異界から訪れたクリーチャーを送還する術や味方に害をなす呪文を解呪する術を身に着けることができるため、対呪文のエキスパートとして活躍できるでしょう。

バーバリアン

 バーバリアン向けには新たな原始の道と、トーテム戦士の道で選択することができるトーテムの動物の選択肢が追加されています。

原始の道:バトルレイジャーの道
 ドワーフのバーバリアンは、スパイクト・アーマーという棘だらけの鎧に身を包み、戦いの神に従って怒りに身を任せて戦うバトルレイジャーの道へと進むことができるようになります。
 バトルレイジャーは鎧の棘を活かして手近な敵を攻撃したり、戦いに赴く強靭な精神で戦場に立ち続けます。

トーテム戦士の道:虎、ヘラジカ
 『プレイヤーズ・ハンドブック』に掲載の熊、狼、鷲の三つのトーテムの動物に加えて、虎とヘラジカがトーテムの動物の選択肢に追加されます。
ヘラジカの精霊は移動に関する能力をもたらし、虎の精霊は瞬発力や生存本能を研ぎ澄ます力を与えてくれるでしょう。
 トーテム戦士は3,6,14レベルに到達するごとにトーテムの動物を選択することができるので、様々な精霊の組み合わせを考えてみるのも面白いでしょう。

パラディン 聖なる誓い:鎮護の誓い

 パラディンの新たな誓いである鎮護の誓いは、文明や国家、民族といった集団秩序を守護するための誓いです。
 この誓いを立てたパラディンは、他者の身代わりとなったり行動を妨げるような状態異常を受けづらくなる能力を得ますので、同じ志を持つ仲間と共に秩序の維持のために戦い続けます。

ファイター 戦士の類型:パープル・ドラゴン・ナイト

 フォーゴトン・レルムの世界に存在する王国、コアミア王国の王家に仕える騎士。それが新たなファイターの類型であるパープル・ドラゴン・ナイトです。
 この類型を選んだファイターは、王家に仕える者としての礼節を弁える他、自身の戦士としての能力を共に戦う仲間に授ける特徴を用いて、守るべき物のために戦う勇猛な戦士となります。

モンク 門派:長死門

 新たなモンクの選択肢である長死門は、死の意味と過程を知るために編み出された、恐るべき殺しの技を用いる門派です。
 戦いの中で生命力を奪ったり、迫りくる死から逃れるどころか逆に利用する技で敵を討つ暗殺拳の使い手。それが長死門のモンクなのです。

▲上から、ブレードシンガー、ミストラの聖印、
パープル・ドラゴン・ナイト、モンク

呪文

 魔炎を纏った武器で敵を撃ち、さらに周囲に炎を飛ばす“グリーンフレイム・ブレード”
 幻の刃で自身の周囲を薙ぎ払う“ソード・バースト”
 唸りをあげるエネルギーを撃ち込み、敵の移動を制限する“ブーミング・ブレード”
 やや遠方の敵を電撃の鞭で引き寄せる“ライトニング・ルアー”

 これら4つの初級呪文が、ウィザード、ウォーロック、ソーサラーの呪文リストに加わりました。

 いずれも射程が短く、近くの敵に対して効果を発揮する呪文ですので、元々近接武器を用いるのが得意な“剣の契約”ウォーロックの他、本書で追加されたブレードシンガーの学派のウィザードや、秘術の領域を信仰するクレリックなどが使用すると大きな効果を発揮するでしょう。

背景

 “ウォーターディープの貴族”、“氏族の職人”、“歴戦の傭兵”などの背景サンプルが12種類掲載されています。
 これらの追加背景サンプルは、フォーゴトン・レルムの世界観に深く関係する物ばかりではありません。

 異なる文明圏から来たことを表す“異邦人”、
 特別な何かを受け継いだことを表す“相続者”、
 獲物や犯罪者を追い詰める“賞金稼ぎ”など、

 フォーゴトン・レルム以外の世界でも扱いやすい物も掲載されているので、キャンペーン向けに手を加えなくてもそのまま導入に役立てることができるでしょう。

▲都市の衛兵