冬季大会へ向けレベルアップ! 開発課愛澤のプレイング講座:アタックフェイズ編II

『FINAL FANTASY Trading Card Game』の公式記事連載。今週も開発課・愛澤によるプレイング解説記事をお届けします。今回の記事では、アタックフェイズにおける定石や考え方について、さらに踏み込んだ始点から解説していきます。

◆今回はアタックフェイズでの行動について、さらに掘り下げます!

『FF-TCG』公式記事連載をご覧の皆さん、こんにちは!
ホビージャパンゲーム開発課、愛澤です。

今回は、先週の「アタックフェイズ編I」に引き続き、「アタックフェイズ編II」として、より複雑な状況での考え方を解説していきます。
前回記事の内容を踏まえたものとなりますので、先週の記事と合わせてお楽しみいただければと思います。

これまでのプレイング解説記事はこちらです。

開発課愛澤のプレイング講座:序盤編I

開発課愛澤のプレイング講座:序盤編II
開発課愛澤のプレイング講座:アタックフェイズ編I

もっと『FF-TCG』の基本的なことを知りたい方は以下の記事をご覧ください。

『FF-TCG』を遊んでみよう!
入門編I:『FF-TCG』ってどんなゲーム?
入門編II:『FF-TCG』の始め方
入門編III:『FF-TCG』のルールをおぼえよう!

『FF-TCG』のデッキを作ってみよう!
[From One Card ~1枚のカードから~」【2-051L】《ヴァン》編
[From One Card ~1枚のカードから~」スターターセット「ファイナルファンタジー零式」編
[From One Card ~1枚のカードから~」数字で見るデッキ構築の方法

 

◆「フォワード」と「アタックする機会」の価値の変動

前回の記事では、五分以上の状況では基本的にアタックし「攻める側」でいるべきという話から、相討ちやEXバーストの危険性を考慮するときは「フォワード」と「アタックする機会」をなるべく失わないように意識してゲームを進めることが重要だと述べました。
さらに「フォワード」と「攻撃する機会」のどちらかを失わなければならない状況では、フォワードを残すようにするのがよいと解説しています。

それを踏まえて、今回はもう少し複雑な状況、先週お伝えしたような定石から外れるときの考え方についてお話ししていこうと思います。

こんな状況を用意してみました。

今はあなたのターンで、お互いに5ダメージを受けている終盤戦と言える状況です。【3-008C】《クラウド》と【1-037H】《クジャ》は前のターンにプレイされたもので、両方ともアタックできます。

両方のアタックが通れば勝てるので、ここでアタックしないという選択はありません。
ではこの場面、どちらからアタックするべきでしょうか?

  1. パワーの高い【1-037H】《クジャ》からアタック
  2. パワーが7000の【3-008C】《クラウド》からアタック

ここでは、ブロックされてもされなくても損をしない、つまり「フォワードを失わない」【1-037H】《クジャ》からアタックして、彼の与えたダメージを見てから【3-008C】《クラウド》が追加でアタックするか考えよう、というプレイをされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし正解は「2」の【3-008C】《クラウド》からアタックする、です。

確かに【1-037H】《クジャ》のアタックだけを考えるなら、それで問題ないのですが【1-037H】《クジャ》のアタックは横の【3-008C】《クラウド》、ひいては全体の戦況にも影響するのです。

この場面で先に【1-037H】《クジャ》でダメージを与えることを優先してしまうと【1-023R】《ブリュンヒルデ》のようなカードがEXバーストした場合、【3-008C】《クラウド》がブレイクされ、「フォワードを守る」ために取ったはずの行動で「フォワード」と「アタックする機会」の両方を失ってしまう状況になってしまいます。

そればかりか、この状況ではブロッカーも失われるため、相手がヘイストを持つフォワードを持っていたら負けてしまうことすらありえます。勝つために重要な「攻める側にいる」状況すら失ってしまうかもしれません。
また、直接的な除去でなくても【2-133R】《不浄王キュクレイン》や【1-106C】《ゴーレム》などがEXバーストした場合も【3-008C】《クラウド》はアタックできません。

先週の記事でも書きましたが『FF-TCG』では相手の選択肢を奪っていくことも重要です。それは、逆に言えば自分の選択肢を失ってしまうことは損ということです。アタックできたかもしれない【3-008C】《クラウド》が動けない状況は、選択肢を失ってしまっているため、損をしていると言えるでしょう。

このように「フォワードを残す」ための行為が、思わぬ不利を招いてしまう状況もあるのです。

では、このとき【3-008C】《クラウド》からアタックした場合はどうでしょうか。

対戦相手はすでに5ダメージを受けているため、両方のフォワードのアタックを通してしまうと7ダメージになり負けてしまいます。
対戦相手からすると【1-037H】《クジャ》のパワーは【1-191S】《レッドXIII》のパワーより高いので、【1-037H】《クジャ》に一方的に倒されるよりも、相討ちにできる【3-008C】《クラウド》のアタックをブロックすることが多いでしょう。

これは一見、これまで重要だと言ってきた「フォワードを残す」というスタンスからは外れているように見えます。しかし【3-008C】《クラウド》と【1-191S】《レッドⅩIII》が相討ちしておくと、【1-037H】《クジャ》の「アタックする機会」は失われないので、そのままアタックすることができます。

もちろん、ここで【1-124R】《オーディン》や【1-178R】《リヴァイアサン》などのパワーに関係がないEXバーストが発動してしまうと、あなたのフィールドで【3-008C】《クラウド》より重要な【1-037H】《クジャ》がフィールドを離れることになってしまいます。

しかし、相手のターンにフィールドに残ったフォワードから攻撃される危険は排除したので、2つ目のメインフェイズに追加のフォワードをプレイなどできればゲームの行方はまだわからないでしょう。

こちらの選択肢では「フォワード」を1体失う可能性こそ高いものの、ダメージでは有利な状況となり、このあとフォワードを再展開できれば「攻める側」の姿勢を維持することができます。

このように「フォワードを残す」ことの優先度が、他の選択肢よりも下がる状況もあります
特にゲームの決着が近いときにはその状況になりやすいです。なぜかと言えば、ゲームの決着がつけば、その「勝敗」と「フォワードが何体残っていたか」には関係がなくなるからです。

今回の状況で言えば【3-008C】《クラウド》はどういう順番でアタックしても、結局はほぼ【1-191S】《レッドXIII》にブロックされて相討ちになります。
ゲームの決着をつけられそうなときはフォワードを失うことを恐れず、より勝利に近い「攻める側」にいる意識を強めて、「アタックする機会」を失わないようにすることが重要になります。


◆パーティーアタックをマスターしよう!

さて、ここまでの解説では基本的にイーブンの状況か、自分の戦力が相手を上回っている状況で、その有利さを失わないための考え方についてお話ししてきました。

続いて、対戦相手のフォワードの方がパワーが高い場面でのアタックフェイズのテクニックについて解説していきましょう。

今はあなたのメインフェイズで、2枚のフォワードがアタックすることのできる場面です。お互いにまだダメージを受けていません。
対戦相手のフィールドには、あなたのフィールドにいるフォワードよりパワーの高い【2-098L】《異才のアモン》がいます。

こんな場面ではパーティーアタックをしかけて攻勢を維持していきましょう。
1人では【2-098L】《異才のアモン》に対してパワーの足りない【1-199S】《パイン》と【2-066R】《バルフレア》ですが、同じ属性のフォワード同士で同時にアタックするパーティーアタックを駆使すれば、アタックを通すことができます。

この場面でパーティーアタックをすれば、対戦相手は【2-098L】《異才のアモン》でブロックすると、実質的に【1-199S】《パイン》か【2-066R】《バルフレア》というパワーもコストも低いフォワードのどちらかと相討ちしたことになります。それは損なので、まだお互いに受けているダメージが少ないときのパーティーアタックはブロックされないことが多く、パワーの低いフォワードでダメージを与える重要な手段となります。

これは、自分がパーティーアタックを受ける側になった場合も同様です。安易にパーティーアタックをブロックするのは、フォワードにかけたコストの面で大きく損をしてしまうので、最初の1~2ダメージくらいはブロックせず、フォワードを残すようにした方がいいでしょう。

そんな感じでパーティーアタックの基本をおさえたところで、下記の状況を見てみましょう。

今はあなたのターンで、3体のフォワードはすべてアタックすることができる状態です。しかし「雷単」とおぼしきデッキを使っている相手の【2-098L】《異才のアモン》もアビリティを使える状態で、手札とアクティブ状態のバックアップが2枚ずつあります。そしてお互いにまだダメージを受けていません。

さて、ここではどのようにアタックするのが正解でしょうか?

  1. あえてフォワード1体ずつでアタック
  2. パワーの低い【2-066R】《バルフレア》と【2-069C】《見せかけの旅人》でパーティーアタック
  3. 【2-069C】《見せかけの旅人》と【1-199S】《パイン》でパーティーアタック
  4. 全員でパーティーアタック
  5. 全員アタックしない

では解説していきましょう。

「1」の選択は最も損な選択ですね。1体目が一方的に討ち取られてしまううえに、その後の2体目をブロックされなければ、1点は与えられますがフォワードを失ったかたちになり、3体目は【2-098L】《異才のアモン》のアクションアビリティによってダルにされてアタックできません。

「2」の選択肢ですが、対戦相手のバックアップがダル状態ならこれが一番正解でしょう。
ブロックされたとしても失うのはどちらもパワーが6000のフォワード、フィールドに出たときのオートアビリティも使い終わっているので倒されても損は少なく、パーティアタックをするには最適に見えます。

しかし、今回のように対戦相手のバックアップがアクティブだったり、手札がしっかり残されている場合は危険な選択肢となります。

この状況では相手が【1-123R】《オーディン》や【2-107C】《クリュプス》などを持っていたら、2体でのパーティアタックは簡単に崩され、さらにフォワードを失うことになります。

パーティーアタックは強力なフォワードに対抗する手段となりますが、唯一の弱点が「組んでいるパーティの相方を除去されてしまう」ことです。
この場合、アタック自体はしているので残った方がそのままブロックされてしまいます。当然、1人ではかなわないのでパーティーアタックをしたということは、1人で戦えば、大抵残った方のフォワードも倒されてしまうでしょう。

パーティーアタックを選択する際は、対戦相手がパーティーを討ち取ることができるのかどうかということを見極める必要があります
今回の場面では対戦相手のバックアップはアクティブなままなので、単純にパーティーアタックを仕掛けるのは危険です。

続く「3」の選択肢も同様ですね。
パワーの合計値は1000ほど大きくなりましたが、やはり片方がパーティーアタック中に討ち取られてしまうと、残った方も一方的に倒されてしまいます。

ということで「4」の選択肢ですが、今回の場面ではこの「3体全員でパーティーアタック」が正解です。

この3体全員でパーティーアタック、2属性以上のデッキではあまり起きることはありませんが、単色デッキを使用して対戦するときなどは常に選択肢として意識しておくといいでしょう。

本来なら3体が攻撃できる機会を1回にしてしまっているので、効率的なアタックとは言えませんが、3体によるパーティーアタックは2体のパーティーアタックよりはるかに安全に攻撃できるのがメリットです。
相手がパーティーアタック後に除去をして、残りをブロックして討ち取るというパーティーアタック対策を取るためには3体のうち2体のフォワードを倒さなくてはならず、こちらのアタックフェイズ中にそれほど構えるのは非常に困難と言えるでしょう。

さらに、今回のようにバックアップをアクティブにしたままこちらにターンを渡している状態は、相手も「バックアップを使い切らないで構える」というコストの面のリスクを負っています
もし構えているカードが上で挙げた【1-123R】《オーディン》や【2-107C】《クリュプス》の場合、それらを使っても3体でのパーティーアタックは結局止められないので、召喚しても事態に対処できず、召喚しなければコストの残し損という状況になります。

このように、本来ならば2体のパーティーアタックの方が効率がいいのですが、対戦相手がバックアップをアクティブにしたままターンを渡すリスクを負ってきたときは、相手は少なくとも1手、何らかの対処手段を持っている可能性が高いです。そのときは、自分の都合だけを考えて行動すると相手が準備した戦略にまんまと引っかかってしまう可能性があります。
相手のできる対処手段を想定し、3体でのパーティーアタックのように多少効率の悪い行動であっても、相手の損が大きくなる、相手の選択肢が狭まるようにゲームを進めていきましょう

最後の「5」の選択肢ですが、これも基本的には不正解となります。
しかし、似たような場面であなたにフォワードが2体しかいないときは、構えている相手を突破できない可能性があるので、選択肢として考えてもいいでしょう。
ここでアタックしなくても、相手のアクティブにしたバックアップを使わせずにすめばコスト的に損をさせることができるので、その間にこちらもバックアップを増やしたり、追加でフォワードをプレイすることで、次のターンにもっと有利になってからアタックすることができるでしょう。

恐らく、実際のゲームではこの2対1の状況がほとんどで、相手が構えていたらアタックに行けないことも多いでしょう。その場合は無理に攻めず、相手がバックアップを使い切らなかったということを有利さにつなげていきましょう

なお、相手が構えていて2体でパーティーアタックに行きにくい場面で、相手の思惑を上回る手段もいくつかあります。

まず第一に手札破壊です。
たとえば先ほどの状況、こちらが【3-154S】《ジタン》や【3-056H】《ジタン》をプレイしたらどうでしょうか。
相手は【1-123R】《オーディン》や【2-107C】《クリュプス》を召喚できなくなり、2体でのパーティーアタックができるようになるでしょう。

もう1つの手段はパーティーアタックを崩されても次のメインフェイズで対応することです。
2体でのパーティーアタックしたら片方が除去され、もう片方が倒されてしまったときも、続くメインフェイズで【3-017L】《ビビ》などをプレイして追い打ちすることでアドバンテージを取り返すことができます。

代表的なところとしては上記の2つでしょうか。

大会などでも、一見フォワードのパワーが低い「火氷」デッキなどが、どんどんアタックにいけるのはこれらの要素を絡めているからです。
単純なパワーでは負けていても、構えているところを手札破壊で崩す、アタックフェイズで打ち取られても除去能力を持つフォワードを続けて展開することで結局相討ちと同じ状況にする、といったアタックに行きにくい状況を打破する手段を持っているわけですね。

もちろん、これ以外の属性のカードにも、相手のブロックをためらわせる手段はあります。
相手のフォワードの方がパワーが高い場面ではパーティーアタックを駆使して、相手がブロックしたくないと思わせるアタックを心がけましょう


◆次回はさらに『FF-TCG』の要素について解説!

というわけで、メインフェイズに続いてアタックフェイズでの行動について、2回に分けて解説しました。

次回の記事では、また別の『FF-TCG』のテクニックについて解説していきますが、もし、何か『FF-TCG』について解説してほしいことがありましたら、カードゲーマーのTwitter公式アカウント(@cardgamer_hj)か、カードゲーマー公式ブログの投稿欄からご要望をお寄せください!

それではまた次回の更新をお楽しみに!

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