冬季大会へ向けレベルアップ! 開発課愛澤のプレイング講座:序盤編II

『FINAL FANTASY Trading Card Game』の公式記事連載。開発課スタッフ愛澤によるプレイング解説記事の第2回となる今回は、主に序盤のメインフェイズをめぐる攻防における定石の解説をお届けします!

◆今回はメインフェイズにおける定石を解説!

『FF-TCG』公式記事連載をご覧の皆さん、こんにちは!
ホビージャパンゲーム開発課、愛澤です。

前回の『FF-TCG』プレイングガイド「序盤編」はいかがだったでしょうか。
今回はその続き、序盤編IIとしてメインフェイズやアタックフェイズについての解説となります。

しかしその前に、直近の『FF-TCG』についての話を少しさせてください。
11月18日、19日に開催される「世界選手権」までいよいよあと1か月を切りました。
世界中の『FF-TCG』ファンが注目する大会ですので、当日は会場だけでなく世界中に中継される予定ですが、この記事をご覧の方で当日お時間のある方は、ぜひ下記のリンクから観覧のご応募いただければ幸いです。

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やはりプレイテクニックを磨くうえで、世界の強豪のプレイを見逃すわけにはいきません。
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なお『FF-TCG』がどんなゲームか、もっと基本的なルールやデッキの構築方法を知りたい方は以下の記事がオススメです。

『FF-TCG』を遊んでみよう!
入門編I:『FF-TCG』ってどんなゲーム?
入門編II:『FF-TCG』の始め方
入門編III:『FF-TCG』のルールをおぼえよう!

『FF-TCG』のデッキを作ってみよう!
[From One Card ~1枚のカードから~]【2-051L】《ヴァン》編
[From One Card ~1枚のカードから~]スターターセット「ファイナルファンタジー零式」編
[From One Card ~1枚のカードから~]数字で見るデッキ構築の方法


◆序盤戦のポイントとは? 前回記事をまずはおさらい!

前回のコラムでも少し触れましたが『FF-TCG』には実にさまざまな状況・戦況があり、なかなか一人では「定石」と呼べるような基本を見つけるのが難しいです。
ただ、そのなかでも強豪とされるプレイヤーの方々が意識しているテクニックを少しづつ解説していきたいと思います。

まず、今回の解説で使う「土単」デッキのリストをあげておきます。

サンプルデッキ「土単」

カードNo. カード名 枚数
フォワード(24枚)
【1-093H】 ヴァニラ 1
【1-097H】 ガイ 2
【1-101R】 ギップル 2
【2-075H】 イングズ 2
【2-090R】 ヤン 2
【2-094H】 リディア 3
【3-073C】 アーシュラ 3
【3-084C】 WRO隊員 3
【3-086C】 WRO隊長 1
【3-095R】 ヤン 3
【2-147L】 皇帝 2
バックアップ(17枚)
【1-105C 】 幻術師 3
【1-120C】 モンク 3
【1-204S 】 ジェシー 1
【1-095R】 エナ・クロ 3
【2-089C】 モンク 3
【2-093H】 ラウバーン 1
【3-085C】 WRO隊員 3
召喚獣(9枚)
【1-106C】 ゴーレム 3
【1-117R】 ヘカトンケイル 3
【3-074R】 アトモス 3

▲今回はこの「土単」デッキを使っていきます!

では、先週のおさらいも兼ねて例として対戦中の1コマを見てみましょう。
今回は、対戦相手のフィールドも見ていきますよ!

▲対戦相手の状況がコチラ。先攻2ターン目にフォワードを2体展開してきています。
▲あなたの状況がこちら。攻撃的に動いてきた相手に対して、どう行動しますか?

対戦相手はどうやら「雷単」で、先攻の2ターン目にフォワードを2体展開してきています。
それに対してこちらのフィールドは後攻の2ターン目にバックアップが2枚アクティブな状態です。
ここから、どのようにプレイしていくべきかを考えていきましょう。
デッキの属性こそ違いますが、バックアップ2枚からの展開を考えるというのは、先週の解説で触れた状況に近いですね。

さて、この状況でのプレイの選択肢は、先週を踏まえて大きく分けると、

  1. バックアップを1枚だけプレイ
  2. 手札を1枚捨てバックアップを2枚プレイ
  3. 手札を1枚捨て【3-095R】《ヤン》or【1-101R】《ギップル》をプレイ
  4. 手札を1枚捨て【3-095R】《ヤン》or【1-101R】《ギップル》をプレイ、さらに手札を1枚捨て【2-089C】《モンク》をプレイ
  5. 手札を1枚捨て【3-095R】《ヤン》をプレイ、さらに手札を2枚捨て【1-101R】《ギップル》をプレイ

の5つとなります。
前回の記事と違うのは対戦相手がいて、しかもかなり攻撃的にプレイしてきているという点ですね。
『FF-TCG』をプレイしていると、対戦相手のフォワードが先行して攻めてくる状況はよくあります。
解説に進む前に、自分だったらどう行動するか、番号を選んでみてくださいね。

では、この状況ではどう行動するべきか、解説していきましょう。

まず、最も選ぶべきではないと言えるのは「1」です。先週と同じく、バックアップを3枚にしても手札には適切なコストのカードがないうえに相手はかなり攻撃的な展開なので、このターンも次のターンも事態への打開策をうてないこのプレイは最も危険な選択です。

次に危険な選択は「4」です。一見バックアップを展開しつつフォワードで防御もしているので上策に見えますが、手札が0枚になってしまい、ブロック用に出したフォワードがブレイクされてしまったら運に任せる展開となります。手札の他のカードが弱ければ割り切ってプレイすることはアリですが、できるだけやるべきではありません。

次に「3」ですが、おそらく実際の対戦のなかでこの選択肢はかなり多く選ばれているのではないでしょうか。
しかし、この選択は上記の2つとそれほど差の無い危険なプレイと言えます。

対戦相手の情報を見ると、手札が1枚残っています。数枚の手札をコストにしながらフォワードを展開し、取捨選択した最後の手札が残されているうえに、相手のターンになれば手札は2枚増えて3枚になります。ここで警戒すべきカードとしては【1-123R】《オーディン》や【2-098L】《異才のアモン》、【2-097H】《アルシド》などがあげられます。これらはいずれもバックアップから無駄なくプレイできるコストであり、採用されている可能性も非常に高いです。攻撃的なデッキにはブロックするフォワードをを無力化するカードが必ず入っているのです。

このように、十分な準備が整わないままとりあえずでフォワードを出すプレイは「フォワードを出し、相手のフォワードは除去する」という相手のデッキが得意とするパターンどおりにゲームが進んでしまう可能性があるので、堅実に見えて実は危険な選択肢なのです。

「2」の選択肢は、先週のコラムで正解としていたプレイですね。これだけ攻撃的に攻められていると選びにくいのですが、私は今回の状況でもこれが一番の正解と考えています。
手札に【3-095R】《ヤン》と【1-101R】《ギップル》を残し、2点のダメージはあえて受け止めることで次のターンに【3-095R】《ヤン》と【1-101R】《ギップル》を両方プレイするかたちに持っていければ【1-123R】《オーディン》や【2-098L】《異才のアモン》1枚だけでは対処できない展開ができるとともに、その後もプレイしたバックアップの枚数差から挽回できる可能性も高いと考えられます。

そして最後に「5」の選択なのですが、実はこの選択肢もかなり正解に近いプレイと言えるのです。
一見、次のドロー任せで、先週言っていたプレイの指標と違うと思われるかもしれませんが、このプレイは次のドローがどんなカードでもプレイできる選択でもあるのです。

デッキリストを確認すると、デッキのカードのほとんどがバックアップ2枚と手札1枚をコストにすればプレイできるカードになっています。2コストのバックアップカードが舞い込めば最上なのはもちろん、追加の4コストフォワードや、2コストのフォワードを追加できたときも、長期戦を避けて攻撃的な動きをしてきている相手からすると辛い展開になるでしょう。
なにより、パワー8000のフォワードが2体とも展開されたことで、次のターンに1手しか行動できないであろう相手からすると、ダメージを与えていくための計算がかなり変わり、攻めあぐねる可能性が高いです。

プレイの指標としては、先週と同じく「2」を基礎としてプレイしていっていただきたいのですが、攻撃的なデッキとの戦い方が苦手という方思い切って「5」の選択肢を試してみてもいいのではないでしょうか。

ここで一番気を付けてほしいポイントとしては、中途半端に相手の動きに付き合ってしまうような「3」や「4」に近い選択肢は絶対に避けるべきということです。


◆メインフェイズにも定石アリ

では、本格的にメインフェイズの定石を解説していきます。
『FF-TCG』のメインフェイズを語るうえでまず大切なのは2つあるメインフェイズを活用するということです。

『FF-TCG』では、アタックフェイズを挟んで一度目のメインフェイズと二度目のメインフェイズがありますが、どちらも同じくキャラクターをプレイすることができます。
極端なことを言ってしまうと、この2つのメインフェイズの使い方で、メインフェイズだけでなくアタックフェイズの結果すら大きく変わってしまいます

例としてこんな状況を見てみましょう。

▲対戦相手の状況がこちら。
▲こちらはこのような展開になっています。

お互いにダメージはまだ受けていない、中盤の自分のターンです。

フィールドに出ているカードから察するに、対戦相手は「氷雷」デッキですね。
フィールドの【1-097H】《ガイ》が大活躍しそうな戦いです。

この状況、手札もバックアップもあるので様々な選択肢があるように見えますが、意外と安全な選択は少ないのです。

例えばバックアップをすべて使い【2-090R】《ヤン》をフィールドに出してからアタック……という選択をしてしまうと【2-098L】《異才のアモン》でブロックされて、重要な活躍をしそうな【1-097H】《ガイ》が相打ちしてしまいます。更には【2-098L】《異才のアモン》のアビリティで【2-090R】《ヤン》をダルにされて、次のターンには【1-195S】《セラ》のアタックが通ってしまう可能性も大です。

また、もし対戦相手がブロックしない、という選択をした場合でも、「EXバースト」によって戦況が大きく変わる可能性があります。
例えば下のカードがEXバーストしてしまうと・・・

【2-098L】《異才のアモン》のアビリティを防いでいた【1-097H】《ガイ》がブレイクされて、一気にピンチになってしまいますね。
手札にもう一枚【1-097H】《ガイ》があるとはいえ、このターンはすでに【2-090R】《ヤン》を出しているのでCPが足りません。

ここで、もし一度目のメインフェイズに【2-090R】《ヤン》をプレイせずにアタックをしていれば、【2-098L】《異才のアモン》にブロックされてもフィールドにある【1-120C】《モンク》のアビリティで打ち勝つことができますし、ブロックされず「EXバースト」で【1-097H】《ガイ》がブレイクされても手札にある【1-097H】《ガイ》をまた出すことができます。

これが2つのメインフェイズの使い方の基本的な考え方になります。

言いかえれば、必要なアビリティを発揮しないキャラクターはアタックフェイズ後のメインフェイズに出すということです。
ヘイストなどの特別なアビリティがない限り、一度目のメインフェイズにキャラクターを出すのはリスクしかないと言っても過言ではありません。

まとめると上記の場面での正解は

  1. カードをプレイせずアタックフェイズに行き、【1-097H】《ガイ》でアタック
  2. 【2-098L】《異才のアモン》でブロックされたら【1-120C】《モンク》のアビリティで強化
  3. ブロックされなかったがEXバーストで【1-097H】《ガイ》がブレイクされたら二度目のメインフェイズに【1-097H】《ガイ》を再びプレイ
  4. アタックがブロックされず、EXバーストもなければ手札の【2-090R】《ヤン》をバックアップからコストを支払いプレイ

という手順で戦うといいでしょう。
ここで難しいのがアタックフェイズになる4番で、【2-090R】《ヤン》ではなく手札にあるもう一枚のカード【3-074R】《アトモス》をプレイして、やっかいそうな【2-098L】《異才のアモン》をブレイクしたくなるかもしれません。

しかし、序盤の展開においては効率よくフォワードを展開できる時は召喚獣で除去するよりもフォワードのプレイを優先するというのも大切な考え方です。
例えば上記の場面で【3-074R】《アトモス》を優先した結果、相手のターンに【1-097H】《ガイ》が【1-124R】《オーディン》などでブレイクされてしまうと、自分のターンになった時に攻撃できるフォワードがいなくなってしまい攻めあぐねてしまいます。

相手の脅威となるカードは適切なタイミングで処理すべきですが、対処に気を取られ過ぎると勝ちが遠のいてしまう、というのはとてもよくあるミスです。
最終的にはアタックしなければ勝てないので、フォワードのプレイはできるときに積極的に行なっていきましょう。

ここまであげた例は、かなり極端なメインフェイズにおける罠ですが、近いシチュエーションは10回対戦すれば8回はある、と言っていいくらいよく遭遇する場面です。そういうときは、

必要なアビリティを発揮しないキャラクターは二度目のメインフェイズに出す
効率よくフォワードを展開できる時は召喚獣で除去するよりもフォワードのプレイを優先する

この2点を意識してプレイできれば、少なくとも序盤戦で差を付けられることはないでしょう!


◆もったいないバックアップの使い方、してませんか?

最後に、メインフェイズでミスしがちなポイントについて解説していきたいと思います。

まずはこの例題をみてみましょう。

手札、バックアップともに十分ある状況です。
しかしプレイできるフォワードは5コストの【2-090R】《ヤン》だけ。
このとき【1-120C】《モンク》などのアビリティを使うかもしれないから、手札の【1-105C】《幻術師》を1枚コストにして【2-090R】《ヤン》をプレイしよう。これなら【1-106C】《ゴーレム》の1コストも支払えるから無駄がない、と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これも『FF-TCG』でよくあるミス、コストの先払いです。プレイするだろうという予測から、あらかじめコストにするためのバックアップを相手のターンにもアクティブにするという行為ですね。
定石とはまた少し別ですが、これもまた可能な限りやらないように心がけた方がいいプレイです。
その理由はとてもシンプルで、コストの支払い方に無駄があるからです。

一見、相手のターンになにか動きやすそうな印象もあり、コストにしたカードもすでに5枚並んでいるバックアップなので惜しくないように感じるかもしれませんが、とても大切なCPというリソースを無駄にしているのです。
例えばバックアップが2枚アクティブなまま自分のターンが始まれば、それはカード1枚を捨てているのと同じCPの損をしています。

このミスは相手のターンに召喚獣をプレイしようと考えたときや、フィールドのバックアップが並びきった後に手札にバックアップが来るとよく発生するもので、一種のあるあるネタのようなものだと思ってください。

もちろん、2属性以上のデッキをプレイしていると、必要な属性のCPがバックアップからしか支払えないため仕方なくこういう行動を取ることもありますが、普通であれば先払いをせず、必要になった段階で手札をコストにすることで召喚獣を召喚できるはずです。
予測した通りにコストを支払い切ることができれば無駄にはなりませんが、なかなかそううまくいかないのが対戦の駆け引きです。相手だって、こちらが【1-120C】《モンク》をアクティブにしていたら、それを計算に入れて行動してくるでしょう。構えておくこと自体は悪いことではないのですが、自分からリソースを捨てていくようなリスクは負わない方がいいでしょう。

このコストの先払いは、大会でも本当によく見るので、序盤は特に自分のターンにはしっかりバックアップを使い切ることを指標にプレイしてみてください。


◆次回はアタックフェイズの定石を解説します!

今回は序盤戦におけるメインフェイズの定石について解説しました。
これから大会参加を目指す方のお役に立てたでしょうか?

次回はアタックフェイズにおける、より詳細なテクニックなども解説していく予定です!
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!

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