編集(綿)のマジックバカ一代~グランプリ名古屋レポート~

注:このエントリは「カードゲーマー」で連載されているコラムの電子版です。

やっとかめ! 編集(綿)です。
この週末は東京ドームホテルで「ファイターズクライマックス2012」&「ブシロード ワールドグランプリ2012」
池袋サンシャインシティで「カードゲーム感謝祭2012冬」などの大きなイベントが開催されておりましたが
私は『マジック:ザ・ギャザリング』のグランプリの取材で名古屋へ行ってまいりました!

写真ではわかりづらいですが、9日には初雪を観測しました。

道が広くてメルサがある街・名古屋市の吹上ホールで開催された今回のグランプリ。
(グランプリは世界各地で年に40回程度開催される、誰でも参加できるマジックのイベントとしては
もっともレベルの高い大会です。詳しくは発売中の「カードゲーマーvol.7」でまとめています)

関東からも関西からも行きやすい立地と、敷居の低いスタンダード構築がフォーマットということもあり
開催前から多数の参加が見込まれておりましたが、前日の段階で1000人弱が受付を済ませ、
最終的な本戦参加者数は1,689人にまでのぼりました!
これは今年の3月に行なわれたグランプリ横浜の1,523人という記録を塗り替え、
国内グランプリの最多人数を更新しています。
カードゲームの国・日本といえど、ここまでの人を集めたイベントはないかと思われます!

ここにいる人たち全員がマジックプレイヤーです!

グランプリ本戦は2日間にかけて争われ(優勝すると不戦勝が手に入るラストチャンストライアルなど、
前日に行なわれるイベントもあります)、初日に規定以上(今回は9回戦で7勝2敗以上)の
成績を収めたプレイヤーが2日目に進出し、さらに7回戦を行なって上位8人のプレイヤーが
シングルエリミネーション(いわゆる勝ち抜きトーナメント)で優勝を懸けて戦います。

さて、カードゲーマー編集部代表の私は気合の前日入り。
取材のための会場の下見と挨拶回り(と不戦勝ゲットのためにラストチャンストライアルへ参加)をこなしました。
トライアルは残念ながら3回戦負けでしたが、会場にどのようなデッキが多いかわかったのでいい収穫です。
デッキの骨子が固まったので、名古屋コーチンに舌鼓を打ったりしながら翌日の本番に備えました。

今回使ったデッキは「ナヤ(緑白赤)」に黒を足したもの。
緑のクリーチャーでマナ加速して、各色を代表するグッドスタッフをぶつけるデッキです。
名古屋の2週間前に行なわれたグランプリ・サンアントニオでトップ8に入ったものを土台にしました。
使用者が多いと目されていた「ラクドス(赤黒)」や「セレズニア(緑白)」に強いデッキにしたかったのと、
前日の感触から「マナクリーチャーを積極的に除去してくるデッキは多くない」と予想したので
《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger(AVR)》ではなく、追加のマナクリーチャーを採用しました。
3ターン目から安定してグッドスタッフを展開できるように作ったつもりです。
そんな過程を経て作ったデッキリストは↓に。


【メインデッキ】
4 《森/Forest》
4 《寺院の庭/Temple Garden(RTR)》
4 《草むした墓/Overgrown Tomb(RTR)》
2 《血の墓所/Blood Crypt(RTR)》
3 《断崖の避難所/Clifftop Retreat(ISD)》
2 《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M13)》
1 《孤立した礼拝堂/Isolated Chapel(ISD)》
1 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove(M13)》
1 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M13)》
2 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run(ISD)》
4 《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》
2 《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》
4 《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》
4 《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》
4 《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》
4 《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》
1 《大軍のワーム/Armada Wurm(RTR)》
4 《遥か見/Farseek(M13)》
3 《忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned(AVR)》
2 《情け知らずのガラク/Garruk Relentless(ISD)》
2 《堀葬の儀式/Unburial Rites(ISD)》
2 《究極の価格/Ultimate Price(RTR)》

【サイドボード】
2 《終末/Terminus(AVR)》
2 《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm(RTR)》
2 《殺戮遊戯/Slaughter Games(RTR)》
2 《獰猛さの勝利/Triumph of Ferocity(AVR)》
2 《安らかなる眠り/Rest in Peace(RTR)》
1 《ラクドスの復活/Rakdos’s Return(RTR)》
1 《忘却の輪/Oblivion Ring(M13)》
1 《血統の切断/Sever the Bloodline(ISD)》
1 《士気溢れる徴集兵/Zealous Conscripts(AVR)》
1 《死の支配の呪い/Curse of Death’s Hold(ISD)》

4つも色があると事故りそうな気もしますが、そのへん(とプレイングの拙さ)はブン回りでなんとかします!
さあ、初の2日目進出を目指して怒とうの9回戦へ!

ラウンド1 プレインズウォーカー・ポイントによる不戦勝
ラウンド2 vsドラン(緑白黒)リアニメイト ×○○
ラウンド3 vsドラントークン ××
ラウンド4 vsセレズニア(中速) ○××
ラウンド5 vsセレズニア(人間) ○×○
ラウンド6 vsセレズニア(高速) ××
ラウンド7 vsセレズニア(高速) ××
ラウンド8 vsセレズニア(人間) ○○
ラウンド9 vs赤単 ○×○

5勝4敗、初日落ちです。

セレズニア………に……………つ………よ………………い……………………(ガクッ)

グランプリまでの調整過程がgdgdだったなか、デッキ構築はそこそこ考えてできたのですが
プレイングで相性差を覆されてしまった感じです。はあ……まだまだ精進が足りませんね。
とりあえず、もう1ターン目の《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim(ISD)》はおなかいっぱいです。

さて、本戦は志半ばで終わってしまいましたが、グランプリの魅力はこれだけではありません!
多数のイベントが併催され、それ目当てに来る人もたくさんいるのです。

さまざまなフォーマットのイベントが併催されます。こちらは古いカードが使用できるレガシーの「エターナルパーティー2012」の様子。
予選を勝ち抜いた人のみが参加を許された「リアルキューブドラフト」では、歴代の強力カードが詰まったオリジナルのパック「キューブ」で実際にドラフトし、成績に応じてカードをお持ち帰りできちゃいます!
多数のカードショップが出展するので、シングルカードやパック、サプライ、希少なカードやグッズを購入することも可能!
人気イラストレーターによるサイン会には毎回長蛇の列ができますが、今回はRebecca Guayさんが手がけた《鼓舞の滝/Invigorating Falls(TOR)》のチャリティー原画オークションも催されました。落札価格はなんと……25万円!
そうこうしているうちに本戦も佳境です。優勝したのは「人間リアニメイト」デッキの小北雄史さんでした! おめでとうございます!

そんな魅力たっぷりのグランプリですが、来年の3月2日・3日には横浜で開催されます!
フォーマットは2月1日発売の「ギルド門侵犯」を使ったリミテッドなので、
なんと今回の名古屋よりもさらに敷居が低いのです!
2,000人の大台突破なるか!? 楽しみですね!
なお、来年は横浜以外にも8月に北九州(スタンダード)、11月に京都(3人チームリミテッド)で開催されます。

さて、グランプリ名古屋は悔しい結果となってしまいましたが
私のマジックバカ精神はこの結果を受けてさらに燃え上がっております。
残る年内・そして来る2013年もカードゲームを楽しんでまいりましょう。
それでは、来年1月31日発売の「カードゲーマーvol.8」でも謙虚にバカ一代!

 

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*