【コラム】TLAをCROしてCGMがWOM!#1 -TCGって何の略?-

こんにちは。編集(川)です。

突然ですが、皆さんは「TLA」という言葉をご存知でしょうか?

これは「Three-Letter Acronim」、つまり「アルファベット3文字の略語」のことです。
カードゲーマー公式webに来ている方なら、やはり「TCG」がもっともなじみのあるTLAでしょうか。
ほかにもUSAやJPY、CEO、RPG、LOLなど、TLAは身の回りのいたるところに存在します。

このアルファベット3文字の略語は「AAA」から「ZZZ」まで26×26×26の17,576通りあるわけですが、実はこの17,576通りすべてに対応した言葉が存在するらしいです。こじつけ的なものも多いとは思いますが、すごいですよね。NXWとかQPQとか、本当にあるの?という気になります。

……と、そんな雑談を編集部でしていたら「それ、コラムにしてみたら?」と言われたので、連載を始めることにしました。名付けて「TLAをCROしてCGMがWOM!」です(タイトルに特に意味はありませんが、これらもすべて何かしらの意味を持つ単語というわけですよね。すごい!)。

毎回、TLAを1つ取り上げてその意味や関係する豆知識などをお伝えする、サッと読めるコラムにしていくので「普段使ってた略語にそんな意味もあったんだ、へぇー」くらいのゆるい感じでお付き合いいただければ幸いです。
なるべく間違いのないように記述するよう心がけますが、もし間違ってるよ!という点があればTwitter(@cardgamer_hj)などで教えて下さい!

 


第1回:TCG

というわけで第1回となる今回は、カードゲーマーなら1日1回は目にするであろう「TCG」を取り上げたいと思います。
私達にとってはトレーディングカードゲームという意味の略語でなじみがあるというか、もはや生活の一部になっている言葉ですが、ほかにどんな意味があると思いますか?

まずはTrusted Computing Group/トラステッド・コンピューティング・グループという団体が存在します。
これはセキュリティやネットワークに関する技術を策定する業界団体で、IBMやIntel、Microsoft、ゴールドマン・サックスといった世界の名だたる企業が参加しています。私は機械音痴なので団体のサイトを見ているだけで頭がクラクラしてきました。おそらく、この記事が勝手に改ざんされたり突然読めなくなったりしないのは、きっとこの「TCG」のおかげなのでしょう。

あんまり関係ありませんが、コンピューターって「コンピューター」という言葉の印象が強すぎて「コンピューティング」という形で目にすると、無理やり作った言葉みたいに感じませんかね。私だけでしょうか。

 

ほかにはTimecord Generater/タイムコードジェネレーターという意味もあります。
これは放送や録音、編集のための機材ですね。タイムコード(2時間43分55秒17フレームを02;43;55;17というふうに表すもの)によって複数の映像や音声をズレなく同期させるための機械。これはなかなかわかりやすい。

最近カードゲーマー編集部でもYouTubeで動画をアップしたりし始めたので、編集するときはこのタイムコードにいろいろ助けられています、多分(ほとんどは編集ソフトが自動でやってくれますが)。

 

そして、英語以外にも「TCG」は存在します。

まずはトルコ海軍の艦船接頭辞です。
艦艇接頭辞とは何ぞやという話ですが、簡単に言えば「その船がどこの国の、どういう船か」を表す言葉です。
トルコ海軍の艦船接頭辞はTurkiye Cumhuriyeti Gemisi/トルコ共和国艦でTCGになります。

ちなみにこの艦船接頭辞、それぞれのお国柄が出ていてなかなかおもしろいです。
たとえばイギリスの艦船接頭辞は「HMS」なんですが、SはShip(船)だとしてもイギリスが「HM」ってどういう意味? となります。
これは「His/Her Majesty」の略で、つまりは「国王陛下/女王陛下」という意味です。つまり「イギリスの船」と直接書かずに「国王陛下/女王陛下の船=イギリスの船」と名乗っているわけですね。

なお、日本の海上自衛隊の艦船接頭辞は「JDS(Japanese Defence Ship)」あるいはさらに短く「JS」です。これ以上ないくらい超シンプル。

 

続いてはフランス語からTemps-Coordonnée Géocentrique/地心座標時です。
また小難しそうな単語が出てきましたが、ものすごくざっくり言うとこれは地球の重心をベースに決める暦・時刻のことなんだそうです。

「地球の重心をベースに」と言われても、

・ほかにベースになる重心ってあるの?
・そもそも地球の重心という「空間」が、暦という「時間」のベースになるの?

と「???」がワラワラとわいてきますが、地心座標時のほかには太陽系の重心をベースにするTCB/Temps-coordonnée barycentrique/太陽系座標時というものがあるそうです。太陽系の重心って、話のスケールがでかすぎませんかね。

そして、なぜ空間が時間のベースになっているのかですが、これはもう相対性理論の話になるわけですね
「動くものの時間は遅れる(動いている時計と止まっている時計だと前者の方がゆっくりと時刻が進む)」
とか「重力の強い場所では時間がゆっくり進む」というヤツ。「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」があって、言葉の雰囲気的には前者のほうが難しそうなのに、実は「一般相対性理論」の方が重力の話が出てくるぶんさらに難しいというアレです。


もちろん私もわかっていませんが、これまた簡単に言うと時間と空間は切り離して考えられず、1つの「時空」としてとらえる必要があるそうですよ。だから地球の重心や太陽系の重心といった空間をベースに決まる暦、時刻があるわけですね。

興味のある方は、手始めにWikipediaなどに目を通してみるといいかもしれません。

そういえば、また本題とは全然関係ないんですが、宇宙といえばの閑話。
太陽や地球があるのはいわゆる「天の川銀河」で、お隣には「アンドロメダ銀河」がありますが、この2つの銀河ってあと40億年ほどすると衝突するだろうと予測されています。

もちろん、その前の約14億年後くらいには太陽が膨張する関係で地球は生命の存在しない星になっているので、この銀河どうしの衝突というのは私達人類にはまったくと言っていいほど無関係な話です。

ですが、この約40億年後に銀河どうしがぶつかって新しくできる銀河にも「ミルコメダ」という名前がつけられているそうです。「ミルキーウェイ(天の川)+アンドロメダ=ミルコメダ」というわけですね。
私はこのミルコメダという言葉を知ったとき、40億年後に一体誰がその名前を呼ぶのだろうか…と、想像もつかない未来っぷりにちょっと呆けてしまいました。宇宙ってすごい。

 


というわけで「TLAをCROしてCGMがWOM!」の第1回をお届けしました。

もちろん、今回取り上げたもの以外にも「TCG」で略される言葉はたくさん(たくさんはないかも)存在すると思います。
たとえばTCGという名前の企業は日本国内だけでも複数ありましたが、今回はそういったものはスルーさせていただきました。
そのせいか内容の半分くらいは余談だった気もしますが、こういうふうに1つのTLAから派生して雑談のネタになるような記事をお届けしていくので、よろしければ次回もお付き合いください。

それでは、また。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!