【特別企画】『まほエル』新弾情報も! 池田剛氏独占インタビュー

少ないながらも熱狂的なファンを抱える『魔法少女 ザ・デュエル』。コロナ禍を乗り越え、9か月ぶりとなる新セット「WONDERLAND CASTERS」の発売が11月27日(金)に決定した。再起動を目前に控えた今、本作の開発、販売、宣伝などすべての指揮を執る池田 剛氏の独占インタビューをお届けする。

◆新弾の目玉は“魔法少女の除去”!

――『魔法少女 ザ・デュエル』(以下『まほエル』)の第1弾が発売されてからまもなく3年、販売元が池田さん率いる株式会社TCGに移管されてから丸2年ですが、これまでを振り返っていただけますでしょうか。

池田:Force of Will社から『まほエル』を引き継いだ当初は、個々のユーザーの顔や性格ってあんまり見えなかったんですけど、この2年間は僕自身がTwitterで直接ユーザーにDMを送ったり、いろんなことをしてユーザーの顔が見える状態でサービスを提供することができたと思います。ただ、本来だったら精神的な成功と金銭的な成功って合致しているはずなんだけど、そこは残念ながら経済的な成功はまったくなかったですね(笑)。そういう苦しいこともあったけども、まあ精神的にはすごい楽しかったんで、やってきてよかったと思ってます。

今の新しいカードゲームって、その経済的な成功がないなかで、3弾か4弾くらいでサービス終了するタイトルが多いじゃないですか。そこはなんとか乗り越えられたかなと。

カードゲームというホビー自体が、もちろんファンあってのものですけど、今後どうなっていくのか不透明な部分もあると思ってます。ただ自分が活動していく中での柱は欲しいなと思っていて、経験を活かしたサポート型のビジネスは安定してやっているんですけど、それ以外にも自分から発信できるものも必要じゃないかってことで続けてきた感じですかね。だから何かいい商品を作って売りたい、というよりは、よく昔からカードゲームはコミュニケーションツールだ、みたいな話があると思いますけど、実際僕にとってはカードゲームが好きな人たちと交流するためのツールとしてやってるんだなという気がします。だからファンの方たちに自分が何かおもしろさとか楽しさを提供できるっていうことが喜びであり僕の行動原理になっていて、そのためにはバーンとアニメを作って大々的に販促して……というんじゃなくて、いわば「バットを振る回数を増やす」っていうのが活動の基本ですね。

――11月27日(金)に発売される「WONDERLAND CASTERS」はどんなセットなのでしょうか?

池田:『まほエル』は、第1弾のときから「どんなカードを出すか」ではなく「どんなゲームをさせたいか」というところに主眼をおいて開発しています。『まほエル』というフォーマットの中で、いろんなゲームを楽しんでもらいたい。ルールは同じだけどプレイ環境やデッキ環境を大きく変えることで、ゲームの楽しさそのものをスライドさせていこう、という思いで作っています。

今度の「WONDERLAND CASTERS」も、ファンが求めているゲームスタイルを提供しつつ、ストレスなく遊んでもらえて、飽きずに楽しんでもらえるように狙って作っています。1つ前の「DRAGON’S GATE」もそうなんですけど、「いままでの『まほエル』と全然違うゲームになったじゃん!」って感じていただけるんじゃないかと思います。プレイヤーにとっては1から研究し直しになりますけど、2か月に1回新しいセットが出る最近のタイトルと違って発売ペースがゆっくりなので、なるべく長くその環境の研究を楽しんでもらいたい、というのもありますね。

具体的に言うと、「WONDERLAND CASTERS」はかなり派手なセットで、ついに魔法少女に触ることができます。もともと『まほエル』には「魔法少女は絶対に殺さない」というコンセプトがありますけど、魔法少女もどんどん強力になってきているので、魔法少女の除去を登場させます。自分のやりたいゲームプランが成立しないこともあるんで、そこらへんも楽しんでもらいたいですね。ただ、好きな魔法少女を使えて、勝っても負けてもおもしろいゲームっていう外せないツボがあるので、そこは最大限配慮して、他のカードゲームようにユニットがポンポン出てポンポン除去られるという感じではなく、あくまで自分の魔法少女が瀕死の状態になる、といった感じの演出になっています。『まほエル』が好きな方のために考え抜いたデザインになってますので、楽しみにしていただきたいですね。戦略の幅が広がり、ゲーム環境も多色で派手になります。

◆YouTuberになった経緯は?

――池田さんは最近は“いけぽん”としてYouTuberとしても活動されてますが、反響はいかがですか?

池田:地道に、もう1年くらいやってますけど、まずAmazonで『まほエル』がめちゃくちゃ売れるようになってびっくりしました。以前の10倍くらいにはなりましたね。Amazonに置いてある『まほエル』の過去弾はほぼ全部完売になりました。ただこれはうれしい誤算ですね。なので、率直な感想としてはやってよかったなと。

そもそもの狙いは、以前からカードゲーム業界を盛り上げるために30人ぐらいのプロジェクトチームを作って、ボードゲーム業界ともつながりながら活動してたんですけど、その活動の内容を知ってもらってより広げていきたい、というところにあったんですね。そのためにはYouTubeがめちゃめちゃいいんで使おうと。

YouTubeのいいところは、好きな人だけがちゃんと情報を取ってくれるというところですね。数分であっても動画を観るというのは現代社会の中においてはかなり苦痛な行為なんで。Twitterだと誰でも0.5秒ぐらいで情報に触れることができるから、悪い広がり方をすることがある。でも動画は、文句をいう人でも10分くらいは動画を観てるんですよね。

僕の動画には釣りのようなものもいっぱいあるんですけど、でもとにかく発信し続けて、最終的には僕がカードゲームをどう思っていて、どうしていきたいかをなるべく多くの人にわかってもらいたい。で、その中で出会いがあったりつながりがあったりして、本来だったらこの世に生まれていないカードゲームや、それを仕事にする人だったりが1人でも多く生まれたらいいなと思っています。

カードゲーム業界って正面切って文句を言う、いわゆる“物申す系”があまりいないと思うんで、再生数やチャンネル登録者数が増えなくてもとにかくひたすら発信をして、僕はその文句ばっかり言うキャラをやってみんなに考えてもらいたいと思っています。

小出しに小出しに、そして同じことを何回も何回も繰り返して伝えているんで、その効果は出てきてるのかなと思っていて、僕の意見をわかってくれてる人が結構増えてきたのかなと感じています。

やっぱり伝えるためには観てもらわないといけないから、一応エンターテイメントとしてそれなりに成立させようという思いはあります。とはいえ僕1人でやってるから続けられるレベルでしか編集もできませんが、カードゲーム業界のためにもなると思うし、僕が提供できるものは量にかかわらず必要な人に届けたいなと思っています。

――これからの『まほエル』が目指すのは?

池田:『まほエル』については、2021年にかけての目標は黒字化ですね(笑)。

これからも自分の活動の軸として続けていきたいですし、『まほエル』は望むファンがいる限りその人の中に最大限好きな世界を保持できるような形で継続してきたいです。だから極端な話、ファンが3人になれば3人で続けられる規模を探しながらやっていく、というスタイルで続けていきたいと思ってます。

――ありがとうございました!

◆「WONDERLAND CASTERS」先行情報!

最後にちょっとしたおまけを。「WONDERLAND CASTERS」収録カードのイラスト1点を、独占公開する。

池田氏から届けられた、このイラストの元画像につけられていた名称は「共闘」。いったいどんなカードになるのか、続報は本誌および『魔法少女 ザ・デュエル』公式サイトでチェックしてほしい。

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