【FFTCG】もし戦わば――「第3期名人位決定戦」強豪プレイヤーはこんなデッキを準備していた! ~関東編~

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「もし『第3期名人位決定戦』が延期になっていなかったら?」をテーマにたるほさんが強豪プレイヤーの皆さんにインタビューします!

◆はじめに
みなさん、こんにちは。『FFTCG』プレイヤーのたるほです。

新型コロナウイルスの流行に伴い、「第3期名人位決定戦」と「9周年記念ファンフェア」が開催延期となりました。
残念ではありますがあくまで延期ということなので、気持ちを切り替えて開催を待ちたいと思います。

とはいえ、「第3期名人位」を目指し練習を重ねてきたプレイヤーにとっては、「Opus Ⅹ」環境が不完全燃焼に終わってしまったのではないかと思います。

というわけで今回と次回の記事では、僕の独断と偏見でプレイヤーをピックアップし、“どんなデッキで「第3期名人位決定戦」に挑むつもりだったのか?”というテーマでミニインタビューをしたいと思います。

前半となる今回は関東のプレイヤー編となります。それではどうぞ!

 

◆ひれひれ(∵)さん(「2019 名人戦」近畿地区予選で権利獲得)の場合
――というわけで1人目は「雷単」で権利を獲得したひれひれさんへのインタビューです。よろしくお願いします。
ひれひれ:よろしくお願いします。

――早速ですが、ひれひれさんは「第3期名人位決定戦」、どんなデッキを使う予定だったのでしょう?
ひれひれ:今回私はAデッキに「雷単」、Bデッキに「火土WOFF」を使おうと考えていました。

●Aデッキ:「雷単」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(28枚)
【10-129L】 《ハイン》 3
【9-084H】 《カイン》 1
【10-098L】 《フォルサノス》 1
【6-088L】 《エスティニアン》 2
【2-097H】 《アルシド》 3
【2-098L】 《異才のアモン》 1
【1-125R】 《オニオンナイト》 2
【1-136C】 《ザルバッグ》 1
【4-097H】 《アークエンジェルEV》 2
【5-099H】 《イルーア》 3
【8-091H】 《アルバ》 3
【8-101H】 《ディアナ》 2
【9-095L】 《メイア》 1
【1-211S】 《リグディ》 2
【7-104H】 《ラムザ》 1
バックアップ(17枚)
【7-095H】 《シド・プリヴィア》 3
【1-134R】 《ゴルターナ公》 1
【1-150R】 《ルールー》 3
【2-106R】 《グラミス》 1
【4-110R】 《ブルメシア王》 1
【5-103R】 《ガリークランのシド》 1
【5-120C】 《ルイゾワ》 1
【2-108C】 《黒魔道士》 3
【5-162S】 《アルフィノ》 1
【8-090C】 《アリゼー》 1
【10-089C】 《カリヤ・シバル》 1
召喚獣(5枚)
 【9-093H】 《バハムート零式》 2
 【6-102R】 《ラムウ》 3

●Bデッキ:「火土WOFF」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(24枚)
【10-020L】 《レェン》 3
【8-006L】 《クラウド》 1
【7-018L】 《ラァン》 2
【10-017R】 《ラァン》 1
【4-001H】 《アウィン》 3
【7-004C】 《イフチー》 3
【3-093H】 《ブレンディレス》 1
【9-063L】 《ガブラス》 3
【1-109R】 《セラフィ》 3
【7-078C】 《バハムート兵》 2
【10-127H】 《シトラ》 2
【6-130L】 《ニーズヘッグ》 1
バックアップ(18枚)
【1-030R】 《レブロ》 2
【10-021C】 《ロォク》 3
【10-019C】 《ルゥス》 3
【8-082R】 《プロンプト》 1
【3-089R】 《名を忘れた少女》 3
【3-076R】 《仮面の女》 1
【7-074C】 《タマ》 3
【3-083C】 《セグリワデス》 1
【3-094C】 《ペリノア》 1
召喚獣(5枚)
【10-002H】 《イフリート》 3
【9-017C】 《ベリアス》 2
モンスター(2枚)
【8-022R】 《ロールスパイダー》 1
【8-080C】 《プーマ夜光》 1

――ひれひれさんといえば「雷単」というイメージが強いので、なるほどといったデッキ選択ですが、今回この2つをAデッキ、Bデッキに選んだ理由をお聞きしていいでしょうか?
ひれひれ:まず「雷単」は「Opus Ⅹ」環境ではそれほど意識されてこなかったデッキなので対策されていないだろうという予想のもと、いわゆる“初見殺し”的な強さを期待していました。

また、今回「雷単」に追加された要素としては【10-129L】《ハイン》imageが挙げられますが、これは「火土WOFF」のようなキーパーツを3枚ずつ採用するようなデッキに対して、【10-129L】《ハイン》imageのアクションアビリティでフィールドのフォワードをダルにし続けることで相手の手札にある同名のカードを有効に使わせないという対処ができます。

今回のリストでは「2019 名人戦」近畿地区予選では採用していなかった【2-098L】《異才のアモン》imageも採用し、そういった動きをより意識しています。

また【10-098L】《フォルサノス》imageは1枚で「火土WOFF」を完封できる可能性のあるカードでこちらも強力です。

――【10-089C】《カリヤ・シバル》imageから回収してこれるカードは【9-093H】《バハムート零式》imageだけですが、そのうえで【10-089C】《カリヤ・シバル》imageを採用しているところを見ると、【9-093H】《バハムート零式》imageはかなり重要なカードという考えなのでしょうか?

ひれひれ:「火土WOFF」と対戦するうえで意識しないといけないカードとして【9-068H】《ドラゴン》imageがあります。5CP以下の召喚獣は【9-068H】《ドラゴン》imageを打たれるだけで止められてしまいます。【9-093H】《バハムート零式》imageは6CPのカードなので【9-068H】《ドラゴン》imageに妨害されることなく攻防で活躍するカードという点を評価し、【10-089C】《カリヤ・シバル》imageと一緒に採用しました。

――Bデッキの「火土WOFF」は構築に際して意識したポイントはありますか?
ひれひれ:「火土WOFF」は対策される側のデッキなので、対策する側の意識から少しズラした動きができるように意識しました。

たとえば【4-083L】《シャントット》imageを単体でも突破できるように【8-022R】《ロールスパイダー》imageを採用したり、【10-098L】《フォルサノス》imageや【8-086L】《アーデン》などにも有効な【6-130L】《ニーズヘッグ》imageを投入したりといったところですね。

特に【6-130L】《ニーズヘッグ》imageは【1-135L】《ゴルベーザ》imageや【10-111H】《ギルガメッシュ[Ⅺ]》などに対しても有効なのが好印象でした。

――そういえばひれひれさんの「火土WOFF」では、さきほど話題に挙がった【9-068H】《ドラゴン》imageが採用されていませんね。
ひれひれ:「火土WOFF」から【9-068H】《ドラゴン》imageを抜くというのは自分でも本来ありえないと思うのですが(笑)、相手の動きに対して構える、いわゆる「待ち」のカードなので、テンポを重視する自分のスタイルには合わないと考え採用していません。

 

調整をしていたとき、あるシーンで【9-068H】《ドラゴン》imageを手札に温存するか、それともコストにするかというポイントがあり、調整相手に意見を聞いてみたところ自分の考えと違っていて「ああ、自分は【9-068H】《ドラゴン》imageの使い方が下手だったのか」と思い、その勢いで抜いてしまいました(笑)。

ただ、結果として採用していたときよりも勝てるようになったので、このリストで行こうということになりました。

――「雷単」をAデッキ、「火土WOFF」をBデッキにしたのはどういった意図からでしょうか?
ひれひれ:最初に話したように「雷単」には初見殺し的な強さを期待していたんですが、自分が勝ち続ける前提で考えると、スイスドローの回戦が進むほどより強いプレイヤーと対戦することになります。

今回参加するのは全国の予選を勝ち抜いてきた方たちなので、もちろん油断はできませんが、相手のスキにつけ込むという狙いであれば「雷単」は前半の3戦に使うのがいいだろうと考えました。

また、私は今回権利の獲得が遅かったこともあり、「火土WOFF」の練度が高いとはいえない状態でした。ですが「火土WOFF」はもともとのデッキのポテンシャルが高いため、こちらが上振れた引きをできれば、より練習を積んでいるプレイヤーでも倒せる可能性が高いです。

そういう点からAデッキは使い慣れている「雷単」、Bデッキはポテンシャルの高い「火土WOFF」というデッキ選択をしました。

――デッキの練度とポテンシャルの両面からデッキを決めたわけですね。ありがとうございました。

 

◆プチデビさん(「2019 名人戦」東京予選で権利獲得)の場合

――インタビューの2人目は「氷単」で権利を獲得されたプチデビさんとなります。よろしくお願いします。
プチデビ:よろしくお願いします。

――では早速ですが、それぞれのデッキについて教えてください。

プチデビ:今回メタゲームを考えるなかで避けては通れないのが「火土WOFF」だったんですが、非常に強力なデッキなので、より勝ち星を上げるためAデッキに「火土WOFF」を持ってくる人が多いだろうという予想を立てました。そこで、対「火土WOFF」を意識してAデッキは「氷単」を採用しました。

逆にBデッキですが、「火土WOFF」に次いで人気のありそうな「水風」や「氷土雷ランペール」などに加え、各プレイヤーの得意とするデッキなど選択肢が多く、正直読みきれないなというところに行き着きました。なのでデッキパワーが高くどんなデッキに対しても一定以上の勝率が見込める「火土WOFF」を使う側に回ろうと思いBデッキに採用しました。

●Aデッキ:「氷単」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(22枚)
【9-038R】 《リノア》 3
【9-027H】 《スコール》 3
【1-042R】 《スコール》 1
【10-033L】 《スコール》 1
【9-023R】 《キスティス》 3
【9-037R】 《ラグナ》 3
【7-133S】 《アルティミシア》 2
【2-026L】 《ヴェイン》 2
【10-032H】 《スキュラ》 2
【10-127H】 《シトラ》 2
バックアップ(17枚)
【9-039C】 《ロック》 2
【10-036R】 《ティナ》 3
【10-023H】 《ウネ》 2
【1-057R】 《ラーグ公》 1
【1-053C】 《魔界幻士》 2
【10-029C】 《黒魔道士》 1
【8-031R】 《コキュートス》 2
【5-028C】 《裏魔道士》 2
【1-193S】 《ジル・ナバート》 1
【1-040C】 《召喚師》 1
召喚獣(10枚)
【9-025H】 《ザルエラ》 2
【3-032R】 《シヴァ》 2
【5-032H】 《グラシャラボラス》 1
【3-037H】 《死の天使ザルエラ》 3
【8-032R】 《シヴァ》 1
【3-145L】 《聖天使アルテマ》 1
モンスター(1枚)
【5-046R】 《ブッカブー》 1

●Bデッキ:「火土WOFF」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(22枚)
【10-020L】 《レェン》 3
【10-017R】 《ラァン》 3
【4-001H】 《アウィン》 3
【7-004C】 《イフチー》 3
【10-132S】 《ティナ》 1
【8-006L】 《クラウド》 1
【9-063L】 《ガブラス》 2
【3-093H】 《ブレンディレス》 2
【1-109R】 《セラフィ》 2
【7-078C】 《バハムート兵》 1
【10-129L】 《ハイン》 1
バックアップ(18枚)
【1-030R】 《レブロ》 1
【1-003C】 《赤魔道師》 2
【10-019C】 《ルゥス》 3
【10-021C】 《ロォク》 3
【7-074C】 《タマ》 2
【3-089R】 《名を忘れた少女》 3
【3-083C】 《セグリワデス》 1
【3-094C】 《ペリノア》 2
【1-107L】 《シャントット》 1
召喚獣(10枚)
【10-002H】 《イフリート》 3
【10-068C】 《クーシー》 2
【9-068H】 《ドラゴン》 3
【3-147L】 《戒律王ゾディアーク》 2

――それぞれのデッキについてお話をお聞きしたいと思います。まず「氷単」ですが対「火土WOFF」へのメタデッキとしてどういった点を意識したんでしょうか?

プチデビ:「火土WOFF」もいろいろなタイプがあり、一言でこういうデッキとくくることはできないのですが、オーソドックスな【カテゴリ(WOFF)】に寄せた構築になると、デッキの軸になる【10-020L】《レェン》imageや【4-001H】《アウィン》imageをはじめ多くのフォワードが2CPと5CPに寄ることになります。それらのフォワードラインに対して【3-037H】《死の天使ザルエラ》imageが非常に有効な対策になるので、そこに注目してデッキを組んでいきました。

このデッキでは【3-037H】《死の天使ザルエラ》imageをサーチできてEXバーストからも切り返せる【10-036R】《ティナ》imageを3枚採用しています。

なので一度「火土WOFF」側に攻撃させてから【3-037H】《死の天使ザルエラ》imageで切り返し、そこを反撃の起点にしてアドバンテージを稼いでいくというのがメインの動きになります。

また【3-037H】《死の天使ザルエラ》imageを引けない展開もあるため、そこまで試合を繋ぐカードとしての【8-031R】《コキュートス》imageや【1-193S】《ジル・ナバート》image、【9-038R】《リノア》imageを使ってゲームを長引かせることができるという点も「火土WOFF」と渡り合える要素だと考えています。

また【3-037H】《死の天使ザルエラ》imageでは対処できないフォワードに対しては【3-145L】《聖天使アルテマ》imageで切り返すことが可能です。

 

――なるほど。プチデビさんの「氷単」は【9-038R】《リノア》imageをはじめとした【カテゴリ(Ⅷ)】パッケージを採用していて、【9-028L】《蒼龍のルシ ソウリュウ》や【カテゴリ(Ⅵ)】のフォワードなどで構成されているオーソドックスな「氷単」とは一味違う印象ですが、これらのカードはどういった役割で採用していったのでしょうか?

プチデビ:【10-023H】《ウネ》imageを使ううえで、例えば【カテゴリ(Ⅵ)】の【4-048L】《ロック》imageや【4-038L】《セリス》imageなどは、単に1枚凍結したり1枚ハンデスしたりと、それほどリターンが大きくありません。しかし【カテゴリ(Ⅷ)】のフォワードはそれぞれのアビリティに加え、【9-038R】《リノア》imageのオートアビリティが発動するので【10-023H】《ウネ》imageの効果をより活かすことができます。

また、アドバンテージ勝負だけでなく、フォワードをダル、凍結させて手札を有効に使わせない動きというのも強く、これは「火土WOFF」以外のデッキにも有効なので、環境にも合っていると思います。

――対してBデッキの「火土WOFF」についてお聞きしたいと思います。
プチデビ:基本的には関西などで流行っていた速度の速いタイプをイメージして構築していったのですが、【7-078C】《バハムート兵》imageが活躍する試合とそうではない試合のブレ幅が大きく、この枠は【10-129L】《ハイン》imageなどいろいろと考えていました。

また「火土WOFF」で厳しいゲーム展開は何かと考えるなかで、たとえば【4-083L】《シャントット》imageや【3-088L】《ディリータ》image、【10-129L】《ハイン》imageなどを置かれてしまうと攻め手が止まってしまうので、そこをこじ開けるカードとして【3-147L】《戒律王ゾディアーク》imageを採用しました。

あとは不足しがちな火属性のバックアップを補いつつ攻撃に行ける【1-003C】《赤魔道師》imageや、同型戦で相手先行のゲーム展開にストップをかけられる【1-107L】《シャントット》imageなどのバックアップを採用しています。

――プチデビさんのデッキでは「氷単」の【3-145L】《聖天使アルテマ》imageもそうですが、「火土」に【3-147L】《戒律王ゾディアーク》imageが採用されているのは印象的ですね。

プチデビ:「第3期名人位決定戦」に臨むにあたって2デッキ制ということで、デッキを考えるうえで何か1つテーマが欲しいと思い、【3-145L】《聖天使アルテマ》imageと【3-147L】《戒律王ゾディアーク》imageを使おうと決めました。

2デッキ制というフォーマットは普段の大会とは違い、予選ラウンドではどちらのデッキも3試合ずつしか使いません。少ない回戦数の中で、下手をすれば予選ラウンドで敗退ということもありえるので、ただメタゲームを考えるだけではなく、自分の考えるゴールへの道筋がしっかりしているデッキというのが求められるのかなと考えました。

そういう点では【3-145L】《聖天使アルテマ》imageと【3-147L】《戒律王ゾディアーク》imageの採用はテーマと言いつつ、自分の目指している動きを体現してくれるカードになったんじゃないかと思います。
――ありがとうございました。

 

◆しどさん(「2019 名人戦」関東地区予選で権利獲得)の場合
――さてインタビューの3人目はしどさんです。それではよろしくお願いします。
しど:よろしくお願いします。

――しどさんの使うデッキには注目していたプレイヤーも多かったと思いますが、今回はどんなデッキを使う予定だったのでしょうか?
しど:今回はとにかく大会を荒らしてやろう! という気持ちが強く(笑)、【10-078H】《ドーガ》imageと【10-023H】《ウネ》imageを使ったデッキを使いたいというコンセプトがありました。

●Aデッキ:「土風雷モンスター」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(8枚)
【10-127H】 《シトラ》 3
【9-076H】 《ラーケイクス》 2
【5-163S】 《ウリエンジェ》 3
バックアップ(18枚)
【8-047C】 《ウァルトリール》 1
【5-059R】 《セミ・ラフィーナ》 3
【8-058R】 《ノルシュターレン》 3
【9-074C】 《モーグリ-10組-》 3
【6-067R】 《エピタフ》 1
【10-078H】 《ドーガ》 2
【5-091H】 《星の神子》 3
【1-107L】 《シャントット》 2
召喚獣(8枚)
【5-062L】 《ディアボロス》 3
【1-062L】 《ヴァルファーレ》 3
【4-052C】 《アレキサンダー》 1
【3-112H】 《審判の霊樹エクスデス》 1
モンスター(16枚)
【5-090R】 《ヒルギガース》 1
【5-088C】 《ドロタボー》 3
【6-070C】 《巨人》 3
【8-080C】 《プーマ夜光》 2
【4-057R】 《コボルト甲型》 3
【5-071R】 《レヤック》 3
【5-101H】 《オーディンダスク》 1

●Bデッキ:「氷土雷ウネ」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(20枚)
【7-034L】 《セフィロス》 1
【10-032H】 《スキュラ》 1
【7-133S】 《アルティミシア》 1
【6-041L】 《リノア》 2
【10-028L】 《暗闇の雲》 1
【10-033L】 《スコール》 2
【1-192S】 《シド・レインズ》 1
【10-136S】 《シャントット》 3
【5-086L】 《セシル》 1
【9-084H】 《カイン》 2
【9-094L】 《フースーヤ》 3
【8-136L】 《常闇のヴェリアス》 2
バックアップ(17枚)
【10-023H】 《ウネ》 3
【9-039C】 《ロック》 1
【7-036R】 《ティナ》 2
【6-079L】 《ミンフィリア》 2
【6-064H】 《アジドマルジド》 2
【3-096R】 《リディア》 2
【10-086R】 《アルド》 2
【10-104R】 《ランペール》 3
召喚獣(13枚)
【3-037H】 《死の天使ザルエラ》 2
【5-032H】 《グラシャラボラス》 3
【5-077H】 《カーバンクル》 3
【10-068C】 《クーシー》 2
【9-068H】 《ドラゴン》 2
【6-102R】 《ラムウ》 1

――まさかの土属性と雷属性被りですが、3色デッキを2つ用意してきたのは、しどさんらしさを感じますね。
しど:まず【10-078H】《ドーガ》imageを使ったAデッキですが、これは「Opus Ⅸ」環境でぱっつぁんさんが使っていた「ドロタボーコントロール」をリスペクトしたデッキです。

もともと【5-088C】《ドロタボー》imageを使ったギミックは凄いなと思っていたんですが、「OpusⅩ」環境では【1-062L】《ヴァルファーレ》imageを使いまわせる【10-127H】《シトラ》imageが追加されました。

また【1-062L】《ヴァルファーレ》imageと【5-062L】《ディアボロス》imageを3枚ずつ自然に採用できるので、【10-078H】《ドーガ》imageも無理なく活躍できるというのがコンセプトのデッキです。

バックアップには【5-091H】《星の神子》imageと【8-058R】《ノルシュターレン》imageを両方採用することで、序盤から終盤にかけて動きが非常に安定します。なので、コントロールデッキでありながらバックアップのスロットを削ることができ、そのぶん山ほどモンスターを採用していろいろなギミックを仕込むことができます。

次にBデッキの「氷土雷ウネ」ですが、もともと【10-023H】《ウネ》imageを使って権利を取った以上、「第3期名人位決定戦」でも【10-023H】《ウネ》imageを使ったデッキを使おうという気持ちがありました。

今回はAデッキに風属性のカードと【10-127H】《シトラ》imageを使ってしまったので、以前使っていた「氷土風雷ウネ」とは違うデッキを組む必要があって、基本的には【9-094L】《フースーヤ》imageと【10-136S】《シャントット》imageを【10-023H】《ウネ》imageで使い回すデッキなんですが、今回は【10-127H】《シトラ》imageが使えないので、繰り返し使える召喚獣として【5-077H】《カーバンクル》imageを使っています。

――1枚採用のカードも多いですが、【10-068C】《クーシー》imageなどの回収カードが豊富なデッキで【7-034L】《セフィロス》imageといったスペシャルアビリティが強力なカードが1枚だけというのは意外ですね。

しど:このリストは大会の延期が発表された時点のもので、そのあたりは最後に調整していこうと思っていた枠なのでもしかしたら変わっていたかもしれません。毎回前日の深夜や当日の朝にデッキが変わることもあるので、デッキ自体を変えることはないですが、個々の採用カードが変わる可能性はありましたね。

――AデッキBデッキはどういう基準で決めたのですか?
しど:どちらのデッキも「火土WOFF」に対して強いデッキでしたが、前半のAデッキは「安定して勝つ」ことを狙って「火土WOFF」を持ち込むプレイヤーが多いと考え、より想定外な動きをして安定した動きや型にはまった動きに対しては無類の強さがある「土風雷モンスター」をAデッキ、「氷土雷ウネ」をBデッキで使おうと考えていました。

――しどさんに聞くのは愚問かもしれませんが、「火土WOFF」を使う側に回ろうとは思わなかったんですか?
しど:正直に言ってしまうと、僕は「火土WOFF」はそこまでデッキパワーの高いデッキだとは思っていません。たとえば「World Championship 2019」で活躍していた「氷土雷ランペール」などのほうがより強いデッキだと思っています。

もちろん、安定してデッキが回るのは「火土WOFF」だと思いますが、そもそも「名人位決定戦」のような大きな大会で優勝するようなプレイヤーは、その大会を通してデッキのポテンシャルを発揮し続けられる人だと思っているので、自分で大会に参加するときも回ったときに最大級のポテンシャルを発揮できるデッキを使いこなすぞ! という気持ちで参加しています。
――ありがとうございました。

 

◆たるほ(「名人戦 2019」北海道地区予選で権利獲得)の場合
さて関東プレイヤー編の最後に僕、たるほもデッキを紹介させていただきたいと思います。

今回僕が使う予定だったデッキは

Aデッキ:「風単」
Bデッキ:「土単」

です。

●Aデッキ:「風単」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(27枚)
【7-128H】 《ユーリィ》 3
【9-057L】 《ヤズマット》 3
【8-060L】 《フィーナ》 3
【1-080H】 《バッツ》 3
【7-135S】 《セシル》 2
【7-046R】 《ヴァータ》 3
【5-068L】 《ヤシュトラ》 2
【7-054L】 《チェリンカ》 3
【8-049L】 《エアリス》 3
【3-056H】 《ジタン》 2
バックアップ(17枚)
【1-083H】 《マリア》 2
【8-058R】 《ノルシュターレン》 3
【9-054C】 《パンネロ》 2
【5-053R】 《エコー》 1
【7-043C】 《アーチェス》 3
【7-044H】 《アルハナーレム》 2
【8-047C】 《ウァルトリール》 1
【9-055C】 《フラン》 2
【5-067R】 《ミューヌ》 1
召喚獣(3枚)
【5-062L】 《ディアボロス》 3
モンスター(3枚)
【10-045C】 《ウンサーガナシ》 3

●Bデッキ:「土単」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(20枚)
【10-127H】 《シトラ》 2
【7-080H】 《プリッシュ》 3
【3-092L】 《プリッシュ》 3
【4-092H】 《プリッシュ》 2
【10–081R】 《プリッシュ》 1
【10-135S】 《ケフカ》 3
【9-063L】 《ガブラス》 3
【10-136X】 《シャントット》 1
【8-068L】 《アーデン》 1
【8-071H】 《アンデッドセレブ》 1
バックアップ(17枚)
【5-082C】 《採掘師》 3
【7-069C】 《コルカ》 1
【9-067C】 《シド・ガーロンド》 3
【2-093H】 《ラウバーン》 2
【6-064H】 《アジドマルジド》 2
【5-091H】 《星の神子》 1
【3-096R】 《リディア》 2
【9-071C】 《バンガ族》 3
召喚獣(12枚)
【8-135H】 《アーク》 1
【6-075R】 《タイタン》 3
【7-084C】 《ようじんぼう》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 1
【1-117R】 《ヘカトンケイル》 1
【4-093R】 《ヘカトンケイル》 3
モンスター(1枚)
【8-080C】 《プーマ夜光》 1

まずデッキ選択の理由ですが、最初に「土単」を使おうという考えがありました。

理由としては
・トップメタである「火土WOFF」に対して安定した勝率が見込めること
・「水風」や「風単」などのデッキに対して練習量の点である程度の勝率が見込めること
・「火土WOFF」の活躍や(2デッキ制で)使用するカードの関係で、苦手である「火氷」や「氷土雷ランペール」の使用率が低そうなこと

の3点があります。
1点目ですが「土単」は「火土WOFF」に対して有利に立ち回れるデッキの1つだと考えています。
【8-068L】《アーデン》imageという強力なフォワードの存在ももちろんですが、【7-080H】《プリッシュ》imageの存在も大きく、コストが軽く除去しつつブロッカーを残せる動きが非常に強力でした。

とはいえ「火土WOFF」には多くの場合【9-068H】《ドラゴン》imageが採用されており、ブレイクゾーンを除外されてしまう「土単」側は一見すると不利な立場に見えますが、【4-092H】《プリッシュ》imageを経由して【7-080H】《プリッシュ》imageをプレイすることで、【9-068H】《ドラゴン》imageによる除外に怯えることなく【10-020L】《レェン》imageや【4-001H】《アウィン》imageを対処していくことが可能です。

また、【9-068H】《ドラゴン》imageがダメージを無効にする効果を使用してきた場合も、パワー9000のブロッカーを残しつつブレイクゾーンが除外されなくなるので、次の【7-080H】《プリッシュ》imageへ繋げられる可能性が高くなります。

そして、今回はリセットカードとして【6-064H】《アジドマルジド》image+【8-135H】《アーク》imageのコンボを採用しています。

【1-107L】《シャントット》imageと違い、パワーが9000以上のフォワードはフィールドに残るのでこちら側のフォワードを残しやすく、リセットしたけれど結局相手にフォワードの再展開から押し切られてしまった、という展開になりにくいです。

またコンボパーツも【5-091H】《星の神子》imageや【3-096R】《リディア》imageなどのバックアップを出しながらサーチできるのでコンボを成立させやすいのもポイントです。

続いて2デッキ目ですが「土単」を使うと決めていたので、パーツの重複しやすい「火土WOFF」が候補から外れてしまいました。
そこでパーツが重複しないデッキを考える中で「火氷」と「風単」が候補として挙がってきました。
どちらにも一長一短ありましたが、「火氷」は「火土WOFF」に対して明確に不利がつくため今回は使用を見送りました。

そんなわけで決定した「風単」は比較的オーソドックスな構成のものですが、「火土WOFF」に対して召喚獣を使いすぎると【9-068H】《ドラゴン》imageに対して隙を作りやすいことを考慮し、召喚獣は【5-062L】《ディアボロス》imageのみの採用としました。

また、【7-128H】《ユーリィ》imageのパワーが8000では相手の【10-020L】《レェン》imageや【10-002H】《イフリート》imageによって簡単に除去されてしまうので、パワーを上げられる【1-083H】《マリア》imageを2枚採用し、終盤だけですが単体で【4-001H】《アウィン》imageと並ぶパワーを発揮しながら除去耐性があり、EXバーストにも期待できる【7-135S】《セシル》imageも採用しました。

AデッキとBデッキの順番に関してですが、今回の「第3期名人位決定戦」では常に「火土WOFF」と対戦する可能性があり、順当に勝ち進めば予選ラウンドの後半でより強いプレイヤーと当たる可能性が高くなると考えたので、自分のデッキの練度とトップメタへの相性のよさからBデッキに「土単」を置き、Aデッキを「風単」としました。

結果としてこの考察が正しかったか確認することはできませんでしたが、今シーズンはきっちりと調整を重ねられたシーズンだったので、このモチベーションを維持して次のシーズンにつなげていきたいと思います。

◆おわりに
ということで今回は3人のプレイヤーへのミニインタビュー+僕の使う予定だったデッキを紹介させていただきました。

フォーマットが2デッキ制だったということで、それぞれデッキの選択基準や順番へのアプローチなども人によって違いがあり、なるほどなと思わせるお話も多かったです。

次回は関東以外のプレイヤーに今回のようなミニインタビューを行う全国編をお届けしたいと思いますのでお楽しみに!

それではまた、次の記事でお会いしましょう!