【FFTCG】「Opus IX」ブースタードラフト戦の環境を考える!

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「CRYSTAL CUP」でも採用されている「Opus IX」を使ったブースタードラフト戦について、環境の特徴や属性の序列などをちょーぎょーじさんが考察します。

◆はじめに

皆さん、こんにちは! 『FFTCG』プレイヤーのちょーぎょーじです。

先日、福岡で「CRYSTAL CUP ICE」が開催され、2017年の日本代表プレイヤーでもあるKurosawaさんが優勝し、今年2人目となる日本代表の座を手にしました。

私も出場していたのですが、残念ながらいい成績を残すことができず、9月28日(土)から京都で開かれる「CRYSTAL CUP LIGHTNING」に向けてまた練習しなくてはいけないな、と考えています。

さて、この記事では「CRYSTAL CUP」の予選ラウンドで採用されている「Opus IX」を使ったブースタードラフト戦の考察記事をお届けします。
「CRYSTAL CUP LIGHTNING」に出場しようと考えている方はぜひ読んでみてください。

それではさっそく始めていきましょう。

◆「Opus IX」はコンバットトリックが活躍する環境

「Opus IX」の特徴として「アタックフェイズや相手ターン中に、相手のフォワードに干渉できる手段が少ない」ことがあげられます。

【9-002H】《イフリータ》image、【9-025H】《ザルエラ》image、【9-093H】《バハムート零式》imageといった除去効果を持つ召喚獣はいずれもレアリティがHで、【9-083C】《オーディン》imageはレアリティCですがブレイクできるのは2コスト以下のフォワードに限られます。つまり、CやRのカードには、これまでの環境にあったような除去効果を持つ召喚獣がほとんどないのです。

このことが何を意味するかというと、以下のようなカードが非常に強力になります。

こういった、フォワードを強化する効果(俗に「コンバットトリック」と呼ばれます)を持った召喚獣は、【8-017C】《ブリュンヒルデ》や【1-178R】《リヴァイアサン》imageのようなカードが多数ある環境では相手にかわされやすく使いにくいのですが、「Opus IX」環境では相手に除去で対応されて損をしてしまうという状況がほとんど発生しません

そのため、これらのカードが軽いコストで戦闘に干渉する手段として活躍しやすくなっています。

特に、パワー強化だけでなく先制攻撃も付与する【9-017C】《ベリアス》imageと、パワーの修整値が大きい【9-065C】《ゴーレム》imageには注意が必要です。
【9-047C】《シルフ》imageも弱くはありませんが、パワーの同じフォワードをお互い召喚獣で強化した場合、【9-017C】《ベリアス》imageにも【9-065C】《ゴーレム》imageにも負けてしまうので、この3枚のなかでは評価はやや下になります。

また、これらの召喚獣はいずれもレアリティがCなのでパックから出やすく、カット(ドラフトにおいて、ほかのプレイヤーに使われないよう自分の使わないカードをピックすること)してもキリがないためあまりカットされず、自然とその属性をやっているプレイヤーの手元に集まりやすくなっています。

火・風・土を含んだデッキを組んでいるプレイヤーは、これらの召喚獣を持っている可能性が高いと意識して対戦にのぞむようにしましょう。

また、除去があまりない環境ということは「パーティーアタックを仕掛けやすい」ということでもあります。
パーティーアタックで一番怖いのは、片方のフォワードを除去されて残ったフォワードをブロックで倒されてしまうことですが、この環境ではそんなシチュエーションも多くはありません。

パーティーアタックは、先述した「コンバットトリックを構えて1対1の戦闘を有利に運ぼうとする戦法」に対して強いため、この環境では大いに意味のある選択肢となります。
もちろん、レアリティHの除去手段を相手が持っていないとは限らないためリスクもありますが、これまでの環境よりもパーティーアタックには行きやすいと思います。

そのためデッキはなるべく2属性までにまとめて、パーティーアタックという選択肢を取りやすいようにするのが望ましいです。

また、3コストでパワー7000のフォワードと4コストでパワー8000のフォワードでは、上記のコンバットトリックの存在により1000のパワー差はくつがえされやすいことと、パーティーアタックのやりやすさなどを考えると、3コストのフォワードを中心に戦う環境ではないかと考えています。

ここまでをまとめると、

  • 除去が少なくコンバットトリックが強い。特に火の【9-017C】《ベリアス》image、土の【9-065C】《ゴーレム》imageには要注意!
  • パーティーアタックの意味がこれまでの環境に比べると大きい
  • フォワードは3コスト7000を中心に、デッキは2属性まででまとめる

といった感じになります。

これを踏まえて、次は各属性の評価をしていきます。

◆各属性の特徴と注目のカード
まず、私が考える「Opus IX」ドラフトでの属性の序列は以下のようなものです。

雷>土>風=氷>火>水

上位に置いたものから順番に説明していきましょう。

【雷属性】
レアリティCからLまで優秀なフォワードがそろっており、ダルやパワーマイナス、ブレイクといった除去手段も豊富です。総合的なカードパワーで考えれば、雷属性がこの環境でトップだといえるでしょう。

特に【9-093H】《バハムート零式》imageが強く、こう着状態からあっさりゲームを決めてしまうことも少なくありません。このカードに関しては、たとえ自分が雷属性をやっていなくてもカットすることを考えてもいいでしょう。

欠点としては参入する契機となるカードが多いため、ほかのプレイヤーと競合しやすい点があげられます。【9-091H】《ネロ [XIV]》imageや【9-099R】《リウィア》imageのようにほかの属性を参照するカードもあるため、つまみ食いされやすい属性でもあります。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>


【土属性】
レアリティH、Lのカードに1枚で勝ててしまうような強力なカードがないかわりに、レアリティC、Rのカードが粒ぞろいです。

低レアリティのカードが強いということは、それだけ安定した強さのデッキを組みやすいということです。「CRYSTAL CUP」のような優勝することに大きな価値がある大会の予選ラウンドで、着実に勝ち星を稼ぎたいときなどは心強い存在となってくれるのではないでしょうか。

また、前述したコンバットトリックのなかでも特に強力な【9-065C】《ゴーレム》imageを擁する属性であり、フォワードのパワーが少し心もとなくても、このカードをうまく使うことでパワーの高い相手のフォワードを討ち取れます。
土属性をメインにデッキを組む場合は3~4枚デッキに入れても問題ないカードなので、見かけたら積極的にピックしていきましょう。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>

【風属性】
この環境で随一のテクニカルな属性です。

【9-059R】《レム》imageはダメージを軽減するアビリティによって除去に強く、ダルや凍結で無力化しようにも毎ターンアクティブになるためそれも通用しません。パワーは高くないためこれ自身がゲームを決めるフィニッシャーになるわけではありませんが、非常に存在感のあるカードです。

【9-052C】《デュース》imageは一見ひ弱そうに見えますが、除去の少ないこの環境ではフィールドに残りやすく、特に出したターンの戦闘を大きく有利にしてくれます。すぐに倒されたとしても1コストのフォワードなので、それほど損をするわけでもありません。

これら【ジョブ(クラスゼロ)】のカードが強いため、火属性をまったくデッキに入れていなくても【9-010R】《キング》imageを2コストでパワー8000のフォワードとして運用することもできます。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>

【氷属性】
貴重な除去手段である【9-025H】《ザルエラ》imageや、フォワードの並べあいにおいて相手を大きく制限できる【9-022L】《ヴェイン》image、EXバーストつきの大型フォワードである【9-028L】《蒼龍のルシ ソウリュウ》imageなど、高レアリティのカードが特に強力です。

また【カテゴリ(VIII)】のカードたちも優秀で、うまく組めたときのデッキパワーは文句なしと言えます。

しかし、それゆえに有力なカードの取り合いになることが多く、デッキの強さがぶれやすいというリスクがあります。その点においてはカードが強い雷属性なども同様ですが、それによってデッキの強さが下落してしまう幅は氷属性のほうが大きい印象です。

ここまでに紹介した3属性と比べて弱いということはありませんが、よりリスキーという点で一歩劣る評価になっています。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>

【火属性】
これまで除去といえば火属性のお家芸ということで、リミテッド戦ではいつも頼もしい属性でしたが、今回の環境ではちょっとクセの強い属性になっています。

【9-018R】《ベルガ》imageや【9-020R】《リットアティン》imageはプレイするための条件がありますし、【9-016C】《ブワジ》imageと【9-009R】《ギジュー》imageは土の【9-070R】《バッガモナン》imageがいないとややパワー不足、【9-005H】《エブラーナ王》imageと【9-006H】《エブラーナ王妃》imageはそれぞれ単体ではデッキにいれづらく、かつ両方ともレアリティHです。

【9-014L】《ネール》imageのような非常に強力なカードもあるので強いデッキができることもありますが、総じてフォワードが不足してしまいがちな属性です。ピックする際には戦力となるフォワードの確保を特に意識しましょう。

フォワードをしっかり取れた場合は前述の【9-017C】《ベリアス》imageなどの存在もあり、十分に戦えるデッキになるでしょう。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>

 

【水属性】
デッキの軸となる3、4コストのフォワードのスペックが低く、かつコンバットトリックとなる召喚獣がアビリティを消すだけの【9-114C】《不浄王キュクレイン》imageと、ちょっと環境にフィットしていない感があります。よって今回は最下位の評価としました。

高レアリティのカードには【9-109H】《セシル》imageのような強いカードもなくはないのですが、【9-113H】《ファムフリート》imageや【9-102H】《アルティミシア》imageといった使いどころが難しいカードも多く、使っている側が自分のデッキに翻弄されてしまいかねません。

恐らくカードは集めやすいと思われますが、よくよく考えて参入を決めたい属性です。

<特に優秀なカード>

<優秀なカード>

◆属性の組み合わせによるシナジーを解説

一部のカードは、特定の属性との組みあわせによって、そのほかの属性と組みあわせるよりも強力に運用できるようになります。

それらを踏まえた属性の組みあわせパターンをいくつか紹介しましょう。

【氷雷】
【9-023R】《キスティス》imageのアビリティによって【9-088C】《サイファー》imageと【9-082C】《イデア》imageがそろいやすくなり、またデッキ全体を【カテゴリ(VIII)】に寄せることで【9-038R】《リノア》imageもより強力になります。

氷雷の組み合わせはダルにする手段が非常に多くなり、ここに凍結を絡めればテンポのいい攻めが展開できます。どちらの属性も単体で強いというのも魅力で、それらを組み合わせることでさらに強くなるという理想的な関係といえます。

考えられるデメリットとしては、1パック目でデッキを氷雷に定めると以降のパックで【9-121L】《ウォル》imageが出ても使えないことです。後のパックから出たり、また流れてきたりしないことを祈りましょう。流れてきた場合はほかのプレイヤーも氷雷を志していることになるため、そういった意味でも危険なシグナルとなります。

【火風】
【ジョブ(クラスゼロ)】に寄せることでカードの価値が向上します。ただし、フォワードとバックアップでカード名が重複するものが多いことには注意が必要です。

バックアップの【9-004C】《エース》imageをピックして戦力として計算していたら、【9-003L】《エース》imageが流れてきてしまった、という状況もそこそこ発生します。

【火土】
【9-070R】《バッガモナン》imageを中心とした【ジョブ(賞金稼ぎ)】たちにシナジーがあります。

【9-009C】《ギジュー》と【9-016C】《ブワジ》imageは【9-070R】《バッガモナン》imageがいてこそのカードなので、まずは【9-070R】《バッガモナン》imageをピックしてから【ジョブ(賞金稼ぎ)】たちを集めましょう。

また、この属性の組み合わせによるメリットとして【9-017C】《ベリアス》imageと【9-065C】《ゴーレム》imageという強力なコンバットトリック2種を使えるということもあげられます。

【ジョブ(賞金稼ぎ)】を横に展開し、戦闘をコンバットトリックで支援してやれば一気に相手を叩きのめすことができるでしょう。

【火雷】
コストパフォーマンスに優れるものの、プレイするのに条件がある【9-020R】《リットアティン》imageが使いやすくなる組み合わせです。

火属性だけでは【9-014L】《ネール》imageか【9-007H】《ガイウス》imageがいないと出せませんが、雷属性を加えることで【9-091H】《ネロ [XIV]》imageと【9-099R】《リウィア》imageも相方となります。また、この2枚そのものが別の属性によってより強力になるという点でも好相性といえるでしょう。

【火水】【火氷】【氷水】
これら3つの組み合わせには【カテゴリ(VI)】のキャラクターが多いため、いずれかの組み合わせに【9-122H】《ロック》imageを足した構成でデッキが組めそうですが、実際にやってみるとアドバンテージは取れても肝心のパワーが足りないというパターンになりがちでした。【カテゴリ(VI)】は【カテゴリ(XIV)】や【ジョブ(クラスゼロ)】のようなアーキタイプにはなりにくいと考えましょう。

カードパワーの面でいえば「火氷」などは十分強力なデッキを組むことができる組みあわせです。


◆終わりに

「Opus IX」環境のブースタードラフトについて、全体的な環境、各属性の特徴と強さ、属性の組み合わせによるシナジーを解説しました。

簡単にまとめると、

召喚獣の存在が重要。相手のコンバットトリックを警戒するのはもちろん、自分がコンバットトリックを使うときは、相手が除去のできる召喚獣を持っていないかを考える。

このことが大事な環境だといえるでしょう。

ブースタードラフトは、どういったデッキが強いのかが構築戦以上にわからなくなりがちなフォーマットだと思います。

そういったときは、個々のカードの強弱を考えるよりも「環境の特徴」を把握しようとすることが重要です。「Opus IX」でいえば「相手に干渉できる召喚獣が少なく、パワーを強化する召喚獣が強い」ということですね。

こういった環境の特徴をつかむ(あるいはつかもうとする)ことは、ドラフトを有利に進めることにもそのままつながりますし、練習においても非常に意味のあることです。

ブースタードラフトをよりやり込みたい、強くなりたいというプレイヤーの方に、この記事が何かの参考になればうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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