「エッセンシュピール’18」カードゲーマー的レポート

2018年10月24日~28日の4日間(+23日のプレスデー1日)、ドイツのエッセン市にあるMesse Essenにて、世界最大のボードゲームの展示・販売イベント「Internationale Spieltage SPIEL’18(エッセンシュピール)」が開催された。

公式のハイライト映像はこちら。

このイベントは、イメージしやすく言うと「東京ゲームショウのアナログゲーム(ボードゲーム・カードゲーム・ミニチュアゲームなどなど)特化版」。世界中からアナログゲームがこの会場に集まり、世界各地のゲーマーたちが新作や話題作を探し、買い求めに来るのだ。
ちなみに会場は、東京ゲームショウが開催されている幕張メッセよりも広い。数多くのゲームがこの会場に集まり、1日ではすべてのゲームを見ることが難しいほどだ。

今回、このエッセンシュピール18に出展されていたゲームで、いくつか気になったものを紹介していこう。
ただし、この記事では日本に入ってきそうなスカウトアクション(会場内で取った人気アンケート)の上位に出てくるようなゲームの紹介ではなく、本誌読者に向けて「カードゲーム」と「アニメなどの版権物ボードゲーム」を中心に紹介していこう。

◆会場内の様子(カードゲーマー的視点から)

エッセンシュピールに出ているゲームというと、ボードゲームや単体で遊べるカードゲームが多く登場しているようなイメージが強い人も多いかと思われるが、『ポケモンカードゲーム』『Force of Will』『カードファイト!! ヴァンガード』といったトレーディングカードゲームも出展されている。

ADC Blackfire/Bushiroad Eurpeの合同ブースでは、ブシロードの『ヴァイスシュヴァルツ』『カードファイト!! ヴァンガード』の展示・販売が行なわれていた。

Freizeit GmbHのブースでは、『Force of Will』が大きく展開されていた。

こちらはポケモンのブース。
ブースではピカチュウとイーブイの帽子を配っており、会場内はピカチュウ・イーブイだらけだった。

会場には、これら日本でもおなじみのトレーディングカードゲーム以外にも、さまざまな作品が展示・販売されていた。

◆WARHAMMER AGE OF SIGMAR CHAMPIONS

ミニチュアゲームで有名な『WARHAMMER』がトレーディングカードゲームとして登場。
カードをスマホで読み込み、スマホのゲームでも遊ぶことができるようになっているが、現物のカードでもちゃんと対戦プレイができるようになっている。

▼『WARHAMMER AGE OF SIGMAR CHAMPIONS』公式サイト(英語)
https://www.warhammerchampions.com/

◆LIGHTSEEKERS KINDRED

オリジナルのトレーディングカードゲーム『LIGHTSEEKARS』は、BUFFカードでHEROを強化し、相手を攻撃していくゲーム。
カードの四隅に数字が書かれており、回転させて3ラウンド以上の時間経過をカウントできるようになっているのが特徴。
こちらもカードをスマホで読み込み、スマホのゲームでも遊ぶことが出来るようになっている。

▼『LIGHTSEEKERS KINDRED』公式サイト(英語)
https://www.lightseekers.cards/

◆ASCENSION: Deliverance

日本ではカードゲームのサプライで有名なUltraPROだが、海外ではボードゲームの製作・販売も行なっている。
この『ASCENSION』は、『ドミニオン』のようなデッキ構築タイプのゲーム。技を購入するためのコストカードと、敵を攻撃するカードがあり、より強い攻撃カードを買って敵を倒し、ポイントをより多く獲得したプレイヤーが勝利となるゲームだ。
いくつかのバージョンがでており、『ASCENSION: Deliverance』は最新バージョンとなる第14弾。

◆ROBOTECH ATTACK ON THE SDF-1

「超時空要塞マクロス」の海外輸出版として放送されたアニメ「Robotech」を題材にしたボードゲーム。
Zentraediの攻撃からSDF-1を守るのが目的の協力ゲーム。
SDF-1が組み立てボードで立体的になっており、物理的に大きいのがとても原作再現になっていて、ファンならぜひ遊びたくなるゲームになっている。

▼『ROBOTECH ATTACK ON THE SDF-1』公式サイト(英語)
https://robotechboardgames.com/robotech-attack-on-the-sdf-1/

ちなみに、このゲームを出している出版社ジャパニメゲームズは、日本のゲームデザイナーが作ったボードゲームの海外版も手がけている。

◆Thanos Rising: Avengers Infinity War

春に公開された映画「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」を題材にした協力ゲーム。プレイヤーたちはヒーローチームをつくり、サノスの野望を打ち砕くのが目的。

このゲームを出したUSAopolyは、版権物ゲームを多く手がけており、日本語版も出ている『コードネーム』のディズニー版・MARVEL版や、「ハリー・ポッター」のゲーム、さらに「白雪姫」を題材にドワーフたちが宝石を掘る『Disney Snow White and the Seven Dwarfs: A Gemstone Mining Game』といったゲームを出している。

◆その他会場の様子

会場内にはメーカー以外にもボードゲームショップや中古ショップなども多く出展している。カードショップも出店していて、『マジック:ザ・ギャザリング』のカードの販売も行なわれている。

日本では『人生ゲーム』にさまざまなバージョンがあるように、こちらでは『モノポリー』のさまざまなバージョンが販売されている。
日本では考えられないような意外なコラボモノポリーもあった。

「聖闘士星矢」のデッキ構築ゲーム。早々に売り切れていたようで、どんなゲームかはわからず(汗)。

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を題材にしたボードゲームも。

会場では、TRPGを扱うブースもいくつかあった。こちらは『クトゥルフの呼び声』の出版元CHAOSIUM。
日本ではまだ出ていない数多くのサプリメントが販売されていた。

最後にエッセンシュピールに出展していたホビージャパンの写真をちょっと紹介。
自社商品のプレイと販売を行なっていたが、目玉は来春発売予定の『チョコボのパーティーアップ』。発売に先駆け先行体験プレイが行なわれた。